Sim's blog

電子工作はじめてみました

圧電ブザーによる発振回路で白色LEDを駆動

2008-06-03 02:03:09 | Joule Thief
EDN JapanのDesign Ideasというコーナーで「圧電ブザーによる発振回路で白色LEDを駆動」という記事が載っていました。
RLCの電子工作日記さんでさっそく実験されています。

実験してみました。

光ってます。

何か発振回路があれば、トランジスタでスイッチングしてコイルで昇圧すれば白色LEDがつきます。発振回路はトランジスタ2個だったり、誘導起電力だったり、555タイマーICを使ったりします。今回のはピエゾ圧電素子というのを使って発振しているところが特徴です。

一見普通の圧電スピーカーに見えますが、自励振タイプのもので、足が3本はえています。黒がGND、赤が信号、青がフィードバックだそうです。通常使っているのは他励振タイプのもので足が2本です。違いがどのようにあるのかいまいち分かっていませんが、自励振タイプのものは名前の通り自分で発振できるということなのではないかと思います。3本足のがあることすら知らなかったので新鮮でした。

入手先は鈴商です。通販では扱っていないようですが、村田製作所のPKM11-6A0という型番のものです(100円)。メーカーサイトでも型番が見つからないので既に製造中止みたいです(村田製作所の発音部品のページ)。鈴商の店頭に書かれていた仕様です。
「24φ圧電振動板 6.5kHz/3Vp-p 75dB以上 帰還電極付 muRata PKM11-6A0」

他に使った部品です。
- コイルはサトー電気さんで買った330uHのラジアルアキシャルリードタイプのもの
- 抵抗は510Ω
- トランジスタは2SC1815GR

コイルは最初100uHのものを使ってみましたが、発振はするのですがうまく昇圧できなくて2Vちょいくらいしか出なくてLEDが光りませんでした。330uHのものに変えると光るようになりました。

オシロで波形を眺めてみました。

発振周波数は127.1kHz、p-p 3.44V出ています。

EDNの記事によると発振周波数はf=1/(2π√LC)と書かれています。Cは圧電ブザーの容量だそうです。試しに計ってみるとC=7.6nFでした。L=330uHを代入すると100.5kHzなので、ほぼ合っています。誤差はLの分と浮遊容量とかだと思います。


鈴商で売っている別の圧電ブザーでも試してみました。

店頭では「27φ/10φ 帰還電極付」とだけ書かれていて型番は分かりませんでした(50円)。リード線の色は赤(フィードバック)、黒(信号)、白(GND)です。村田製作所のカタログには素手で触ると短期間で錆びると書かれているので注意が必要です。
圧電ブザー以外は上と同じ部品を使っています。

こちらもオシロで見てみました。

発振周波数97.75kHz、p-p 3.2Vです。

鈴商の通販サイトで売っているものは店頭のものと違うようです。他に千石電商にも置いてあったのですが、後で買おうと思って他を回っている間にすっかり忘れて買いそびれてしまいました。たしか、ケース入りだったので圧電ブザーかどうかよく分からなかったような気がします。

LTspiceはピエゾ素子をどうすればいいのか分からなかったので試していません。

とりあえず部品が少なくていいのがいい感じです。ただし大型の部品なのが少し悲しいところです。薄く作るのにはいいかもしれません。

発振すればなんでもいいと思えば、リレーとかモーターを使った機械式発振で昇圧なんてのもありなんでしょうか。いっそシシオドシで昇圧、って発振周波数が低すぎるか。セラロックとか水晶発振器って使えないかな?


EDN関連で他に試してみたものです。
「インダクタンスの値を計測可能な簡易テスター」を試してみる
「インダクタンスの値を計測可能な簡易テスター」をシミュレートしてみる
「ピアース発振回路の応用でインダクタンスを計測」をシミュレートしてみる

高効率白色LED点灯回路

2008-04-30 23:08:36 | Joule Thief
トラ技5月号に載っていた「0.71Vでも起動する高効率白色LED点灯回路」を作ってみました。いつものようにブレッドボードです。

誌面ではチップ部品を使ってコンパクトにまとめていますが手持ちの適当な部品にしています。2SA1162Yは2SA1015GRに、2SC2712GRは2SC2500Cにしています。

RLCの電子工作日記さんでも同じ実験をされています。

オシロで眺めてみました。

p-p 3.520V、発振周波数は46.79kHzです。

部品は、トランジスタ3個、抵抗3個、コンデンサ2個、インダクタ1個でブロッキング発振回路よりは多くなります。ブレッドボードラジオさんのところに載っている弛張発振回路というのに形が似ている気がします。PNPのトランジスタ2個でカレント・ミラー回路というのを作っています。

LTSpiceでシミュレーションしてみました

トランジスタはいい加減に選んでいます。

波形はこんな感じです。

シミュレーションでは電源電圧が0.9Vのとき84kHzになっています。
オシロで計った電池は1.3Vくらいです。1.3Vでシミュレートすると60kHzくらいです。

トランスでなくインダクタなのでやろうと思えば全部チップ部品で作れるのがいいところですね。

1.5V電池で白色LEDを点ける(13) パルストランス

2008-03-25 01:07:40 | Joule Thief
1.5V電池で白色LEDを点ける(12) FCZコイルとST-32の続きです。

秋月にパルストランスというのが売ってました(通販コードP-1414)。

型番の20F001NGでぐぐるとYCLという台湾のメーカーの製品です。データシートのpdfです。
内部はトランスだらけみたいです。何に使うものかもよく分からないままLEDを光らせます。
(データシートには10base-T用のローパスフィルターと書いてあります)

足が9本生えています。4, 5, 12, 13が欠番です。

2SC2500です。
1-2-3 104.6KHz p-p 4.160V
6-7-8 114KHz p-p 4V +抵抗3.7kΩ
9-10-11 112.5KHz p-p 4.4V
14-15-16 90KHz p-p 3.4V +抵抗5.7KΩ

2SC1815です。
1-2-3 145.1KHz p-p 3.84V
6-7-8 148KHz p-p 3.84V
9-10-11 150.1KHz p-p 3.76V
14-15-16 140.3KHz p-p 3.36V

2SC1815の方が安定して光ります。2SC2500は抵抗を大きくすると明るく光ります。

1次側1-3 2次側16-14 72.8KHz p-p 4.1V
1次側1-2 2次側16-14 77.1KHz p-p 3.84V
1次側1-2 2次側15-14 127.2KHz 3.5V
1次側6-8 2次側11-9 71.8KHz p-p 4V
1次側6-7 2次側11-9 75.7KHz p-p 3.72V
1次側6-7 2次側10-9 149.4KHz p-p 3.8V

分離しているトランスをつなげてみます。
1次側1-3-6-8 2次側16-14-11-9 40.3KHz p-p 4.14V

なんかもう、なんでも来いって感じです。点きそうな組み合わせはたいてい点いちゃいます。

1.5V電池で白色LEDを点ける(12) FCZコイルとST-32

2008-03-21 01:32:36 | Joule Thief
1.5V電池で白色LEDを点ける(11) バーアンテナの続きです。

そろそろネタ切れかなと思ったら、こんなものもありました。


ラジオとかで使うFCZ-LABFCZコイルです。データシート(pdf)を見てみると中身は2つのコイルになっているようです。100mwくらいで使うものみたいなので、3V×30mAとしてもぎりぎりです。

07Sというシリーズの1MHz用コイルです。

1-2-3は2にタップが出ているコイルです。2SC1815は強化コンデンサありで1.019MHz p-p 4.48V出ています。2SC2500は201.4KHz p-p 7.4V出ています。
1-3を1次側4-6を2次側(LED側)につないでみます。2SC1815は強化コンデンサありで929.3KHz p-p 4.56V出ています。2SC2500は200.6KHz p-p 9V出ています。
1-2を一時側、4-6を2次側につないでみます。2SC1815は強化コンデンサありで1.23MHz p-p 4.75Vです。2SC2500は273.2KHz 7.36V出ています。
1次側と2次側を逆につないでみます。
4-6を1次側、1-3を2次側にします。2SC1815は強化コンデンサありで421.8KHz p-p 4.176V出ています。2SC2500は88.73KHz p-p 6.6Vです。
4-6を1次側、1-2を2次側にします。2SC1815は強化コンデンサありで1.075MHz p-p 4.32Vです。2SC2500は214.4KHz p-p 7.08Vです。

やばいくらい明るいです(笑)



そういえば、本物のトランスだとどうなんだろうと思って試してみました。

sansuiのST-32というトランスです。


ググるとこちらに一覧表がありました。ST-32はインピーダンスが1.2kΩ:8Ω(巻き線比12:1)となっています。

2-3を1次側、2-1を2次側につなぎます。2SC1815だと強化コンデンサありで111.8Hz 3.84Vです。発振周波数がやたら低いです。2SC2500だとベース抵抗を10kΩくらいにすると138Hz p-p 3.72Vで点きました。
1-3を1次側、5-4を2次側につなぎます。2SC1815はベース抵抗を10kΩくらいにすると1.75KHz p-p 3.53V出ています。2SC2500だと233Hz p-p 7.8V出ています。
2-3を1次側、5-4を2次側にします。2SC1815は573Hz p-p 4.2V出ています。2SC2500は370Hz p-p 8.1V出ています。
1次側と2次側を入れ替えて、点いたのは2次側を2-3につないで2SC2500でベース抵抗を10kΩにしたときだけです。867Hz p-p 3.36Vでした。

元気いっぱい光っています。


1.5V電池で白色LEDを点ける(11) バーアンテナ

2008-03-18 04:23:01 | Joule Thief
1.5V電池で白色LEDを点ける(10) フェライトコアの続きです。

コアにコイルが巻いてあるものというと、やはりバーアンテナでしょう。昇圧してLEDが点くか試してみます。

SL-55GTです。

1次側(ベース側)を2(黄)と1(無色)、2次側(LED側)を3(黒)と4(緑)につなぐと光りました。
2SC1815で428KHz p-p 3.9V、2SC2500で111KHz p-p 9.8V出ています。
1次側を2-5間につないでみます。
2SC1815は強化コンデンサをつけると825.8KHz p-p 4.8Vでした。なしだと点きませんでした。2SC2500は強化コンデンサなしで238.6KHz p-p 6.6V出ています。
1次側と2次側を入れ替えてみます。
2SC1815では強化コンデンサをつけても点きませんでした。2SC2500だと2次側が2-1間のとき15.77KHz p-p 4.32V、2-5間のとき258.4KHz p-p 6.8V出ています。

2SC2500は、どうつないでも点きましたが、2SC1815は巻き数の多い方を1次側にしないと点きませんでした。

PA-63Rです。

Y-Gを1次側、G-Bを2次側にしました。
2SC1815は86.5KHz p-p 4.48Vです。2SC2500は26.3KHz p-p 6.6Vです。
Y-Wを1次側、W-Bを2次側にしました。
2SC1815は410KHz p-p 4.2Vです。2SC2500は105.7KHz p-p 9Vです。
G-Wを1次側、W-Bを2次側にしました。
2SC1815は501.3KHz p-p 4.08Vです。2SC2500は140.4KHz p-p 8.2Vです。
逆向きにします。
B-Wを1次側、W-Yを2次側にしました。
2SC1815は強化コンデンサありで134.8KHz p-p 3.76Vです。なしだと点きませんでした。2SC2500は25.7KHz p-p 5.04Vです。
B-Gを1次側、G-Yを2次側にしました。
2SC1815は91.7KHz p-p 4.48Vです。2SC2500は27.35KHz p-p 6.53Vです。
W-Gを1次側、G-Yを2次側にしました。
2SC1815は95.15KHz p-p 4.48Vです。2SC2500は29.7KHz p-p 6.4Vです。

一番巻き数の少ない所を避ければ、どうつないでも点きました。

バーアンテナは、ばっちりでした。

1.5V電池で白色LEDを点ける(10) フェライトコア

2008-03-17 18:02:45 | Joule Thief
1.5V電池で白色LEDを点ける(9) チップインダクタの続きです。


電球ソケットに入りそうなサイズの昇圧ボードの市販品があります。私が知っているのは2つあります。
1つはサイキットさんでLED Boosterという商品名です。5mm×8mmです。
もう一つはRFADテクノロジーさんで、WL0108という型番です。7mm×7mmです。これは千石電商でも買うことができるようです。

E10電球ソケットの中身は8mmちょい×10mmちょいくらいです。ダイセンのD006が8mm×11mmでちょっと頭が出る感じです。


ごんざさんのコメントでコアにも種類があることが分かりました。
カーボニル鉄粉コア(iron powder toroids)とフェライトコア(ferrite toroids)です。アミドン社のTシリーズとFTシリーズに対応しています。
アミドン社の型番は例えばFT23-43のように最初のFTがフェライトコアで、次の23が外径のインチサイズ(0.23インチ=25.4mm×0.23inch=5.842mm)、最後の43が素材番号を示しています。
インダクタンス値は巻き数の2乗に比例するのですが、アミドン社のホームページでは比例定数のAL値を見ることができます。n回巻いたときのインダクタンスはAL*n*nになります。FT23-43だと158なので10回巻くと158*10*10=15800(nH)=15.8(uH)になります。マイクロヘンリーでなく、ナノヘンリーになっています。


左側がカーボニル鉄粉コアのT25(外径6.35mm)です。素材は分かりません。今度斎藤電気商会に行く機会があったら聞いてみます。
(3/23 追記 #2でした。)
右側はFT23(外径5.842mm)です。素材は#43(黄色 AL=188)、#61(青 AL=24.8)、#77(紫)です。サトー電気さんで買いました。AL値はサトー電気さんのホームページに載っている値です。FT23-43はアミドンと違う値になっています。FT23-77は値が載っていませんでしたがアミドンではAL=390になっています。

16T巻いてみました。計算だとFT23-77は390*16*16(nH) = 99.84(uH)です。

T25の方は、2SC1815だと強化コンデンサが必要でした。1.864MHzでp-p 2.608Vとぎりぎり点いている感じです。2SC2500も強化コンデンサが必要で、1.722MHz p-p 5.6Vです。

FT23-77は、2SC1815で108.9KHz p-p 4.368V、2SC2500で80.71KHz p-p 6.624Vです。どちらも強化コンデンサなしです。ベース抵抗を1kΩから10kΩに変えてみました。2SC1815で182KHz p-p 3.6V、2SC2500で87.4KHz p-p 3.77Vです。

さすがにフェライトコアはサイズといいパワーといい、いい感じです。

1.5V電池で白色LEDを点ける(9) チップインダクタ

2008-03-12 00:19:03 | Joule Thief
1.5V電池で白色LEDを点ける(8) 秋月インダクタの続きです。

表面実装のチョークコイル(?)です。

ジャンク品なので正体は不明です。2SC2500で2.975MHz p-p 3.76V出ています。一次側と二次側を入れ替えると点きません。2SC1815では点きませんでした。まわりの黒い所はプラスチックなので、すぐ割れます。固定しようとはさんだら飛び散りました。

日米商事で買ったジャンク袋(150円)に入っていました。


チップインダクタです。

4mm×3mmくらいで、100uHです。70mA、10Ωとマジックで書いてあります。
2SC1815をコンデンサ強化して101KHz p-p 4.08Vです。2SC2500だと抵抗を調節しないと点きませんでした。



千石で売っていたチップインダクタです。サイズは2012だと思います。

10uHです。通販ページを見ると太陽誘電LB2012T100K、直流抵抗0.7Ωとなっています。店頭には最大電流も書いてあったのですが、メモし忘れてきました。

こんな感じにすると点きます。

2SC2500をコンデンサ強化して154KHz p-p 5.12V出ています。端子が接触しないようにビニールをはさんでいます。2SC1815でも点くのですが、ぴったり接触させないとつらいです。

チップインダクタは積層というのと巻き線というのがあるそうです。今回使ったのは巻き線タイプのものです。こんなちっちゃなものでも、ちゃんとコイルになってるみたいです。

1.5V電池で白色LEDを点ける(8) 秋月インダクタ

2008-03-11 01:29:45 | Joule Thief
1.5V電池で白色LEDを点ける(7) 調光他の続きです。

その後、試してみたものを紹介します。

のりたんさんにご紹介いただいた秋月の新製品のアキシャルリード型100μHのマイクロインダクタです(商品番号 P-2287)。

太陽誘電のLAL02NA 101Kという型番です。

よそで売っているものより小型です。

左がサトー電気、中央が千石、右が秋月です。
同じ100uHで、直接テスターを当てて抵抗値を測ってみると1.3Ω、4.5Ω、8.3Ωと小さい方が直流抵抗値が大きくなっています。

2本くっつけてみます。


チップトランジスタ(2PD601AR) 106.5KHz p-p 4.08V、要強化コンデンサ
2SC1815 222.7KHz p-p 4.240V、要強化コンデンサ
2SC2500 88.26KHz、p-p 3.248V、コンデンサなし、抵抗は4.6kΩにしないと点きませんでした。
2SC2500 89.37KHz p-p 4.480V、コンデンサあり

2SC1815は、11kΩくらいのベース抵抗にするとなぜか点きました(232.3KHz 2.864V)

インダクタにぐるぐる巻きしました。


2SC1815 1.622MHz p-p 3.008V、要強化コンデンサ
2SC2500 293.6KHz p-p 9.8V、強化コンデンサあり
2SC2500 371.7KHz p-p 8.04V、強化コンデンサなし。2.4kΩで3.4V
チップトランジスタ 911.8KHz p-p 3.6V 要強化コンデンサ

1次側(ベース側)がマイクロインダクタ、2次側(LED側)が巻き線です。
2SC2500がやたら明るいです。他は抵抗と並列にコンデンサをいれないと発振しませんでした。
2SC1815は1次側と2次側を入れ替えてコンデンサで強化するとなぜか明るく点きました(225.9KHz 3.808V)。2SC2500では入れ替えると点きません。

点けるのが、ちょっと難しい感じのインダクタでした。

このインダクタですが、秋月の「1.5V電池☆白色LED投光キット」(商品番号 K-00192)に使われているものとは違っていました。大きさは同じくらいですが、色が青くて直流抵抗は7Ωくらいでした。Q&Aには電池1個で100時間点灯すると書かれています。

秋月はwww.aki-den.jpという入り口から入ると販売中の「キット取扱説明書・回路図集」(商品番号 S-00011)の一部を見ることができます。1.5V電池☆白色LED投光キットの回路図も見れます。


豆電球のソケット部分ですが、マルツで売っていました(型番 SKE10)。

色々な部品を並べてみました。結構大きいです。赤いコア(外形6.5mm厚み2.4mm)が良さそうな感じです。

どこで売っているのかと思ったらマルツにあったんですね。E10というのがソケットのサイズみたいです。
xikitさんでも売っています。サイズは外径9.5mm、高さ13.5mmということみたいです。


ところで電池なんですが、eneloopが1Vを切ったので充電してみました。充電器は秋月で売っているものです。1.37Vも出ています。充電直後は結構熱くなっていました。こういうものなんでしょうか?はじめて充電したので多少不安です。

1.5V電池で白色LEDを点ける(7) 調光他

2008-03-08 01:35:27 | Joule Thief
1.5V電池で白色LEDを点ける(6) コイル×2の続きです。

その後、make誌のblogで紹介されました(記事)。いつもの倍以上アクセスがあったみたいです。
紹介されたことはhamayanさんに教えていただきました。ありがとうございます。

yasさんも以前作られたそうです。こんなに小さいのが作れるのはすごいです。


LEDに流れる電流を測りたいと思っていたのですが、テスターだと計れませんでした。そこで0.33Ω(橙橙銀)の抵抗を直列に挿入してオシロで見てみました。トランジスタは2SC2500、電池はエネループの1.2Vです。

p-pで30.88mvになっています。ということは30.88(mv)/0.33(Ω)=93.57(mA)です。流れすぎですね。

このLEDのデータシートは見つかりませんでしたが、日亜のデータシートでパルス駆動でピーク100mAとか書いてあるのを見たことがあります。

調光というか電流の制限する方法です。ベースについている抵抗を調節することで電流を変えれます。抵抗を大きくするとピーク電流は減ります。発振周波数も高くなるようです。
10kΩに変えたところピークで30mAくらいまで減りました。そんなに暗くなった感じはしません。へたりかけの電池だとさすがに暗い感じです。


前回、謎の現象がありました。明らかに磁気結合していないのになぜか発振してLEDが点いていました。オシロで見てみました。計ったのはコレクタとエミッタの間です。


上は3.22V、下は-1.66Vまで振れています。マイナスってことはコレクタとエミッタの間で逆に電流が流れています。トランジスタの動作自体よく分かっていませんが、ベースがマイナスだと逆流もありなんでしょうか。
発振は2つのコイルの間でシーソーのように起こってるっぽいですが、よく分かりません。

LTspiceでシミュレートしてみました。

L1とL2がトランスになっていないところが違うところです。

シミュレーション結果です。

見づらいですが、緑がLEDの電圧でオシロで観測したのと似たような波形になっています。マイナスに振れるところも似ています。赤がL1の電流、青がL2の電流です。水色はベースの電圧です。マイナスまで振れています。
電源電圧は0.7Vですが、1Vとかだと発振しません。
私の知識では説明ができませんが、とりあえず別の原理で動いていることだけは確かだと思います。

なかなか色々と楽しませてくれます。

1.5V電池で白色LEDを点ける(6) コイル×2

2008-03-03 02:40:27 | Joule Thief
1.5V電池で白色LEDを点ける(5) チップトランジスタの続きです。

Joule Thiefでぐぐると他にも作っておられる方がいます。
なんでも作っちゃう、かも。」さん
風を聴け」さん


Joule Thiefシリーズも回を重ねています。
(3)では、インダクタの外側に線を巻いてみました。
(4)では、抵抗の外側に巻いてみました。

今回はインダクタを2個使ってみました。

こんな感じです。

こんなんでも点いちゃったりします。
2SC2500だと20kHzくらい、前回のチップトランジスタだと80kHzくらいで発振しています。4Vくらい出ていてLED4個でも点きます。

黒いのでも点きます。


こんな感じに並べても点きます。


あまり離すとだめですが、少しくらいなら離しても点いてます

チップトランジスタの方は抵抗と並列に0.1uのコンデンサをいれないと離したときはだめでした。
離すと暗くなります。
1cmくらい離すと切れます。スイッチがわりに使えたりします。

こんなのでも点いてます。

いろいろな向きにすると点いたり消えたりします。明るさも変わります。磁界(?)の向きとかそんな感じだと思います。


↑は1.25Vのeneloopを使った結果です。

謎の現象がありました。
0.7Vくらいのへたりかけの電池を使ったときは400kHzくらいで発振しているのですが、インダクタの距離を50cmくらい離しても点いています。
どのくらいまで離せば消えるかは分かっていません。
一応、磁界が打ち消しあう方向にぴったりくっつけると、発振しなくなります。
2SC1815とチップトランジスタで、この現象が見られます。2SC2500だとありません。

こんな感じです。

磁界って、こんなに離れてても結合してるものなんでしょうか?
発振してるってことは、もしかして電波を飛ばしてる?

ブレッドボードのせいかなあ。なんか不思議です。

1.5V電池で白色LEDを点ける(5) チップトランジスタ

2008-02-24 17:16:54 | Joule Thief
1.5V電池で白色LEDを点ける(4)の続きです。

秋月で売っているチップトランジスタ2PD601ARで試してみました(I-02232 40個200円)。


ブレッドボードで使えるように変換基板にはんだづけしました。変換基板は千石やマルツで売っているダイセンのD006です(0.95mmピッチ)。

トランジスタの比較です。
         2SC1815   2SC2500   2SC2655   2PD601AR
VCBO         60V       30V       50V        60V
VCEO         50V       10V       50V        50V  (2SC2500 VCES 30V)
IC         150mA        2A        2A      100mA
IC(peak)     ???        5A       ???      200mA  (2SC2500 パルス)
PC         400mW     900mW     900mW      250mW
fT         80MHz    150MHz    100MHz     120MHz
rank          GR         C         Y          R
hFE      200-400   300-450    120-240   210-340
package    SC-43       ???        ???     SC-59  (JEDEC)
package    TO-92  TO-92MOD   TO-92MOD       ???  (JEITA)

青色LEDを光らせてみました。コイルは鈴商で買った緑色のコアのです(写真左)。

2SC1815 55.04kHz p-p 4.400V
2SC2500 27.56kHz p-p 6.880V
2PD601A 46.84kHz p-p 4.720V

2SC1815と似た感じです。今まで集めた色々なコイルのほとんど普通に点いています。残念ながら抵抗に巻いたコイルは点きませんでした。もっといっぱい巻かないといけないのかもしれません。


別なコアを見つけてきました。


左はラジオデパート3Fの斎藤電気商会で売っていたものです。色は赤です。Qが高いという話でした。
8Tですが、インダクタンスが足りないのかなかなか点きません。
抵抗と並列に0.1uF、トランジスタのCE間に100pFのコンデンサをいれると、2SC2500でなんとか光りました。コンデンサのつけかたは試行錯誤です。コレクタにオシロのプローブをあてるとなぜか光ったのでCE間にもコンデンサをつけました。
発振周波数は8.3MHz、p-pで5Vくらい出ています。2SC2500と2SC2655でしか光りません。

右はマルツで売っていたものでFB101という型番です。マルツでフェライトコアを売っているのに気づいていませんでした。灯台下暗しです。
6Tです。2SC2500で206kHz p-p 5.5Vです。2SC1815だと抵抗と並列にコンデンサをいれないと点きませんでした。2PD601Aだとコンデンサなしでも点きます。318kHzでp-p 4.1Vです。4個並列で285kHz p-p 3.5Vです。小さいのになかなか優秀です。


別のコイルです。

左はasupiyoPaPaさんご紹介の日米商事のトランスです。2SC1815で18.36kHz p-p 4.64Vでています。他より発振周波数が低いです。巻き数も多くインダクタンスが高いのだと思います。

右2つは鈴商です。
中央のは、295kHz p-p 4.08Vです(2SC1815)。
右のは3本巻いてあります。1:1だと46kHz p-p 4.24V(2SC1815)です。2:1にしてみました(1次(ベース側):2次(LED側))。44.9kHz p-p 4.48V(2SC1815)になりました。1:2にすると2SC1815では点かなくなりましたが、抵抗と並列にコンデンサをつけると光りました。25.1kHz p-p 3.68Vです。


居酒屋ガレージさん
記事によると、ニッケル水素電池は放電させすぎると寿命が短くなるとあります。エネループもニッケル水素電池なので今回のようにLEDの点けっぱなしのときは気をつける必要があります。電圧が安定しているので実験にはぴったりです。

1.5V電池で白色LEDを点ける(4)

2008-02-23 03:49:47 | Joule Thief
1.5V電池で白色LEDを点ける(3)の続きです。

Dick Cappels' Project PagesWhite LED drive from 1.5Vでも1.5V電池で白色LEDを点けています。電球に組み込んだり錆びた釘をコアにしたり色々なことをしています。

錆びた釘の所に1kの抵抗と並列にコンデンサをいれると、点くようになったみたいなことが書いてあります。

抵抗に巻いてみました。


光ってます。


トランジスタは2SC1815では駄目でしたが、2SC2500と2SC2655だと光りました。抵抗と並列にいれたコンデンサは0.1uF(104)の積層セラミックです。パスコンに使うやつです。100pF(101)だと駄目でした。470uFの電解コンデンサでも光りました。小さいと駄目なのかもしれません。

発振周波数は13.58MHzでp-pで6.2Vくらい出ています(2500)。パスコンをいれてやると4.8Vくらいまで落ちます。4つ並列だと11.6MHz、p-p 4.7Vくらいでした。
パスコンをつけると、電池をいたわったことになるんじゃないかと思うんですがどうなんでしょう。パスコンをいれても全く効果がないこともあります。謎が多いです。

巻いたのは0.2mmのUEWで巻き数は数えてません。抵抗は秋月で売っている小さいのではなくて、もう一回り大きいのです。

電池がもったいないので、エネループにしました。

部品としては、コイルの分が1個減りましたがコンデンサが1個増えたのでプラマイゼロです。小型化には役立ちそうです。ちなみに、コイルに使った抵抗を使っても光ります。


その他に試してみたものです。

鈴商で買ったものですが、どちらもコンデンサなしで余裕で点きました。
右は110kHz、p-p 6.8Vくらいです(2SC2500)。2SC1815にすると236kHz p-p 4.2Vくらいでした。
左は250kHz p-p 5.6Vくらいです(2SC2500)。2SC1815だと点きませんでした。


これは千石の地下で調整用コアとか書いてあったものに0.2mm UEWを10T巻いたものです。コンデンサをつけないと点きませんでした。2SC1815も駄目でした。
発振周波数は2.2MHz p-p 4.8V出ています。

トランジスタのランクは2SC1815がGR(hFE 200~400)、2SC2500がC(hFE 300~450)、2SC2655がY(hFE 120~240)です。

弱いコイルでもコンデンサで増強してやると光ることが分かりました。発振周波数はメガまできてます。
コンデンサの効果ですが、原理はよく分かりませんが、普通のコイルにつけるとやたらデューティ比が落ちているのでかえって暗くなります。通常だと点かないようなコイルに効果があるみたいです。

1.5V電池で白色LEDを点ける(3)

2008-02-19 02:03:51 | Joule Thief
1.5V電池で白色LEDを点ける(2)の続きです。

その後のりたんさんasupiyoPaPaさんも参戦されてます。hamayanさんmasatoさんの別バージョンも登場しました。

コイルの作り方の別バージョンを発見したので報告します。


写真のようにインダクタの外に電線をぐるぐる巻きします。どちらも100uHのインダクタに0.2mmのUEWを20回くらい巻きました。インダクタはサトー電気さんで買ったものです。写真の巻いてないのは元の形のサンプルで100uHではありません。

光らせている様子です。LED4個並列でも平気です。


電池はほぼ新品(1.45V)です。トランジスタは2SC1815だと光りませんでした。2SC2500と2SC2655では光りました。なぜか死にかけ電池(0.6Vちょい)だと2SC1815でも点きます。逆に2SC2500と2SC2655では点きませんでした。

左の黒い方の測定結果です。トランジスタは2SC2500です。

4個並列 41.15kHz p-p 3.952V
3個並列 41.67kHz p-p 4.080V
2個並列 42.11kHz p-p 4.480V
1個単体 41.51kHz p-p 5.248V

右の緑の方の測定結果です。トランジスタは2SC2500です。

4個並列 50.4kHz p-p 3.84V
3個並列 50.4kHz p-p 4.08V
2個並列 50.4kHz p-p 4.32V
1個単体 48.9kHz p-p 5.13V

黒い方がちょっといい感じです。

シールドされてないとうか、トランスになるくらい磁気がもれてるってことなんでしょうか?
これなら材料に困ることもなさそうです。元のインダクタのヘンリーとか巻き数とか色々いじれそうです。
トロイダルコイルより小型なのもうれしいところです。
でも、なんか効率悪そうな気もします。どうなんでしょう。


1.5V電池で白色LEDを点ける(2)

2008-02-11 11:08:17 | Joule Thief
昨日の続きです。

整流してみました。

ダイオードは1S4という秋月で売っている整流用ショットキーダイオードです(I-00127)。コンデンサは50V22uFの電解コンデンサです。
トランジスタは2SC2500、鈴商コイル、青色LEDで昨日と同じです。
電池の方もかなりへたってきていて無負荷で1.3Vくらいになっています。

整流前の波形をオシロで取り込んでみました(1S4のアノード側)。

発振周波数は33.59kHz、p-pで13.00Vとなっています。

整流後の電圧ですが11.3Vでした(1S4のカソード側)。電流制限抵抗R2(1kΩ)の両端は8.3Vだったので8.3mA流れていることになります。11.3×8.3=93.79mWです。

整流すると結局電流制限抵抗が必要になるので、整流しないままパルス駆動する方がよさそうです。


ベースとグランドの間にコンデンサをいれると発振周波数が低くなるというのを試してみました。0.1uFの積層セラミックコンデンサをいれてみました。


16.94kHz p-p 7.4Vになっています。

整流後の出力は6.25V、電流制限抵抗の両端は3.36Vでした。6.25V×3.36mA=21mWです。かなり暗くなっています。

オシロは秋月の格安のやつです(PDS-5022S)。やっぱり波形とか見れると楽しいですね。


コイルの大きさですが、ちょうど電池ボックスにはいるサイズです。


1.5V電池で白色LEDを点ける

2008-02-10 14:16:36 | Joule Thief
masatoさんご紹介のJoule Thiefを作ってみました(hamayanさんも作られています)。前回はLTspiceでシミュレーションしてみました。

私もエレキジャックのイルミネーションを作ったときに電池ボックスが余っているのですが、あいかわらずブレッドボードです。

とりあえず完成図です。


なんかやばいくらい明るいです。白だと直視が危険な明るさです。見てから目をつぶるとしばらく白い点が残っています。

この昇圧回路で性能をコントロールするためにキーとなる部品はコイルです。3種類試してみました。


(写真左) 鈴商で購入した完成品。店頭には実測130uHと書かれていました。10Tで単芯線です。メモを取り忘れましたが、たしか50円です。2/17 追記 100円でした。
発振周波数は52.83kHz、p-pで4.56V出ています。

(写真中央) たしか以前千石で買ったコアにビニール線(複芯線)を10T巻いたもの。価格不明。
発振周波数は50.35kHz、p-pで4.624V出てします。

(写真右) 日米で買った用途不明の部品をばらしてコアだけを再利用して巻いたもの。10Tで0.2mmのUEWです。価格は21円です。
発振周波数は94.25kHz、p-pで4.4V出ています。

測定に使ったLEDは秋月で5個100円のOSWT3166Bという型番の白色LEDです(I-00992)。

日米では元々以下のような形で売っていました。

何に使うものなのでしょうか?

作るときに間違いやすいのは、コイルの一本の線の巻き始めともう一本の線の巻き終わりの線を電源につなぐことです(って自分だけ?)。
トランジスタは2SC1815を使いました。秋月で20個100円です。
コレクタとベースの間にLEDをつけても光りますが当然暗くなります。
0.2mmUEWは一応ブレッドボードに挿せますが接触不良に悩まされます。

こんな簡単な回路なのに昇圧できるのはなかなかおもしろいです。


4個並列につないでみました。


発振周波数は49.78kHz、p-pで3.6V出ています。
ちなみにLEDの数を変えると以下のようになりました。

1個 55.04kHz 4.400V
2個 52.22kHz 3.856V
3個 50.86kHz 3.760V
4個 49.78kHz 3.600V

コイルは鈴商で買ってきたものです。上と結果が少し違うのはLEDを変えています。見た目では暗くなっているのは感じられませんでした。
測定に使ったのは秋月で5個100円で売っているL314LBDという型番の青色LEDです(I-01222)。

4つ直列につないでみました。


発振周波数は76.1kHz、p-pで17.44V出ています。デューティ比がかなり落ちているらしく見た目で暗くなっているのが分かります。


トランジスタを変えてみました。


左が定番の2SC1815、右側が2SC2500です。2SC2500にしたのは、こちらのサイトで「低圧から3本フル点灯は無理で、こんなにぎりぎりで使うなら2SC2500でも使ったほうがかしこいですね。」と書かれていたからです。正直、トランジスタの選び方は分かっていません。データシートにはストロボフラッシュ用と書かれています。
足はブレッドボードに挿しやすいようにピンセットで曲げました。元々はまっすぐです。

発振周波数を計ってみました。LEDは上の青色、コイルは鈴商のです。

1個並列 27.56kHz p-p 6.880V
2個並列 26.55kHz p-p 5.680V
3個並列 25.86kHz p-p 5.040V
4個並列 25.48kHz p-p 4.752V

4個直列 36.06kHz p-p 27.60V

発振周波数は1815より低いみたいですが、p-pの電圧が高いです。