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鹿島春平太チャーチ

「唯一の真の神である創造主と御子イエスキリスト」この言葉を“知っていれば”「天国での永生」は保証です。

Vol.93 「11章 ロードアイランドに信教自由社会!」(6)~バージニア、聖句主義者容認へ~

2012年03月24日 | 「幸せ社会の編成原理」

    
      
      
      
バージニアは王領植民地として始まったところで聖公会(英国国教会: 立教大学を創設した教団)
教会員が大勢を占めていました。
国教会は体制派です。
マサチューセッツの分離派ピューリタンのような反体制的なかたくなさはなく、
気質的におおらかなところがありました。

ところがその聖公会の教会員が聖句主義者の群れを襲撃するという事件を起こしています。
分離派バプテスト聖句主義者の突入は、彼らにも驚愕の事態だったのです。

司法当局もまた動きました。
バイブリシストを逮捕し、投獄し、広場でむち打ちました。
植民地政府は、子供の幼児洗礼を拒否した親にはタバコ2000ポンド分の罰金を科す
という法律を作りました。
多数のバプテスト聖句主義者が法廷に引き出されました。

けれどもバージニア植民地の人々は聖句主義者たちの一貫した行動と不屈の精神によって、
比較的柔軟に変化していきました。

+++

二人のバプテスト聖句主義者がチェスターフィールド郡の牢屋にぶち込まれました。
彼らは沈黙を守れと命じられたにもかかわらず、独房の小窓の鉄格子を通して
外の通りに集まった群衆に向かって説教しました。

牢獄管理人は周りに塀をこさえ群衆を見えなくしました。
だが群衆が外に集まり長い棒の先に布きれを結んで合図すると二人はまた説教を続けました。
以後妨害はなくなりました。

+++

三人の聖句主義者が聖句を教えたかどで襲撃され、裁判にかけられるということも起きました。
形勢は不利でしたが、当時有名だった弁護士、パトリック・ヘンリーが
80キロ離れた地点でそれを耳にしました。

彼は米国聖公会の教会員だったのですが、これは見逃せなかった。
裁判所に馬で疾走してきて聖句主義者の弁護に立ち
「偉大なる創造神の福音を説いてのことではないか!」と熱弁をふるいました。




(赤いガウンがヘンリー)


ヘンリーは弁護士試験に合格後の3年間に1185件の訴訟を依頼され、
そのほとんどを勝訴したという超天才弁護士です。
彼が口を開くとその声は雷鳴とどろくがごとくになるだけでなく、聴衆は稲妻の幻さえ見る
といわれた稀代の雄弁家でもありました。

また後年(1775年3月)植民地住民に英国に対する武装蜂起を呼びかけた劇的な演説の中で
「われに自由を与えよ、さもなくば死を与えよ!」の名文句を残した人物でもあります。

+++

三人の説教者は無罪となりました。
これを契機に多くの聖句主義者が無罪宣告されるようになっていきました。

一旦そうなるとバージニアでは聖句主義者への同情と容認の空気が形成されていきました。


(次回から12章に入ります)

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