8月28日号の新初段シリーズで富士田くんが武宮九段に挑戦しました。
そんな、富士田くんの院生時代のお話をひとつ。
昨年の夏(だったと思う)、その週の週刊碁の仕事が終わり、築地の印刷所から荷物を置きに市ヶ谷の日本棋院に戻った時のことです。
運の悪いことに大きな地震が起こり、都内の電車がほとんど動かなくなってしまい、家に帰れなくなってしまいました。

七時過ぎになってもJRは動かず、仕方なく棋院内で暇をつぶしていたら十名近い院生が「電車が動かなくて帰れません~」と相談に来た。
職員で話し合った結果、運行し始めた一部地下鉄を利用して院生のこどもたちを連れて帰ることになり、私が高林六段門下の2人を引率することに。
そのうちの1人が今度入段した富士田くんでした。
電車の中でも勉強する富士田くん。その勉強方法に私は驚愕

官子譜の詰碁を解くのだが、そのスピードが並じゃない。問題を見てすぐ答えを確認。ものの一秒もかからずパラパラとページをめくる。
たまに止まっても二、三秒でページをめくる。
思わず「ちゃんと、解いてるの?」と聞くと
「はい」と即答。おそらく形と答えが頭にしっかりとインプットされているのでしょう。
富士田くんの活躍に期待!