文化の日。
久々に、尾車氏と「試乗&カタログ収集の旅」に、出掛けた。
まず最初に立ち寄ったのは、ホンダのお店。
最近日本市場に再登場を遂げた、新型シビック(FK型)が、ターゲットである。
試乗させていただいたのは「HATCHBACK」(FF/CVT:税込車両本体価格2,800,440円)。
ちなみに、新型シビック・シリーズは、「HATCHBACK」がUK生産で、「SEDAN」は埼玉県寄居製作所産であるとのこと。
235/40R18の、ファットなシューズを履く、このクルマ。
ちなみに、この時季の札幌だけに、すでにスタッドレスタイヤ装着であった。
最新のクルマらしく、メーターはフル液晶のマルチインフォメーションメーター付きである。
また、英国生産ながらも、ウインカーレバーがステアリング右に配されているのは、日本人の私としては、嬉しいポイント。
この価格帯のクルマにしては、エアコンの温度調整が左右独立式でないのは、やや惜しいところか。
とはいえ。風量調整と温度調整が、手探り操作性に優れる「ダイヤル式」である点は、美点である。
また、パーキングブレーキは、最新のクルマらしく、電動式である。
さて、いよいよ走らせてみる。
ボンネットの両端が筋骨隆々に盛り上がっており、運転席からしっかり見えるので、前方方向の車両感覚は掴みやすい。
しかしながら、傾斜したCピラーゆえに、斜め後ろ方向は、死角多し。
バックでのパーキングには、慣れが必要と思われる。
また、室内の色調は全体的に暗いが、シックであるという言い方も、出来なくはない。
ステアリングは直進方向にずっしりと据わっているが、それは電動パワステのセッティング由来のような、若干の化学調味料感を感じる。
とはいえ、重厚でしっとりとしたライドフィールというか脚回りは、なかなかの上質感。
また、1.5リッターVTECターボエンジンは、低音の効いた排気音を響かせながら、このクルマを痛痒なく走らせる。
カタログ上のJC08モード燃費も、18.0km/Lと、決して悪くない。
まあ、このUK生産の「HATCHBACK」については、ハイオクガス仕様なので、その辺は実際に購入する際には、一応チェックしておくべきポイントかもしれないが・・・
さて、日本再登場の、このシビック。
デザインについては人それぞれ好みもあるだろうが、運転すると「重厚かつ上質なクルマ」であった。
だがしかし。
問題は、日本の一般ユーザーが、シビックというブランドにそれを求めているのか?・・・という点かもしれない。
帰宅後の、夫婦の会話。
妻「今日は何のクルマに乗ってきたの?」
私「シビックだよ。」
妻「へぇー。シビックって、今、いくらするの?」
私「税込280万円くらいだよ」
妻「ひょえぇーっ!シビックって、昔は免許取りたての若者が乗るクルマだったけど、今はそんなことになってるの!」
私「とりあえず、今のシビックは、学生さんが乗るクルマじゃなくなったみたいだネ・・・」
インプレッサ・スポーツの「1.6i-L EyeSight(FF)」が、税込1,944,000円。
そして、VWゴルフの「TSI Trendline(FF)」が、税込2,499,000円。
そこにこの新型シビックが、この価格で喰い込めるとは、到底思えない。
新型シビック。内容は悪くないのだが、いかんせん価格が高すぎる。
現在のF1活動もそうだが、クルマの販売戦略においても、「現在のホンダは迷走している」というのが、私の正直な感想だ。ご、御免。