第36回公演「通せんぼ横丁」が終演してから3週間。
本日次回第37回公演のオーディションを兼ねたワークショップが始まります。
今回の応募者は6人。
年齢も29歳から69歳と幅がある参加者で台本創りには苦労しましたが、興味深いものになりそうで、今から楽しみにしています。
さて、どんな才能に会えるのでしょうか。
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光子の娘の美樹が勝利の所から駆けつけて来る。
光子 「それじゃ、能書きなしで二回目の乾杯と行こうか」
陣五 「オイース」
光子 「それじゃ、乾杯!」
一同 「乾杯」
美樹 「ちょっと話があるの」
一同とは離れる光子と美樹。
美樹 「お母さん、怒らないで聞いてね」
光子 「なんだい」
美樹 「実はね。今日会社にいたら急に携帯なった
の・・・」
光子 「・・・誰から・・・ああ、勝 . . . 本文を読む
とんだドタバタの中,光子が現れる
陣五 「なあ、カアサン。先にやっとく」
光子 「そうだね、後は美樹と勝ちゃんだけだから、一回目の乾杯しちゃおうか」
由美子 「そしましょう、そうしましょう」
陣五 「静粛に」
光子 「ありがとう。・・・ええと、思えば二年前に区画整理の話が持ち上がってさ、まあ、すったもんだあって今日を
迎えたんだけど・・あたしは三十五年間ここにお世話になった訳さ、今 . . . 本文を読む
通せんぼ横丁に夜の帳が落ちてくる。
規制線を跨ぎ作務衣姿の「やんべえ」の店主の木村甚五が上手から下りて来て、自分の店の鍵を開け、扉を開け放ち看板の明かりを点す。二階の窓を開け放ち灯りを点す。次にカギを出し、バー「佐知」を開け、看板明かりを入れ、扉を開け放し、明かりを点ける。
陣五 「おお、ユミちゃん。早いじゃねえか」
由美子 「なに、店の灯り付けるのかい」
陣五 「いくら花火見物って言っ . . . 本文を読む