勝利 「ああ、そろそろ始まりますね」
陣五 「ええ、ちょうどいい時間ですね」
時計を見る陣五。
遠くで花火大会の開始サイレンが鳴る。
誠二 「あれ、始まりのサイレンです、間もなくですよ」
由美子 「最初と最後は三尺玉だよ」
陣五 「ハイ、みなさん行きますよ。八時三十分まで、十秒
前。・・九・・八・・七」
立ち上がる一同。
一同で唱和する . . . 本文を読む
未練気な太郎。
勝利 「じゃ、夜風は身体に障るから、帰った方がいいん
じゃないですか」
太郎 「だから今すぐどうこうなる訳じゃないって言ってる
だろう」
美樹 「お父さん、おじ様が心配するのは当然よ」
太郎 「だから俺は大丈夫なんだって」
勝利 「でも皆さんにこれ以上気を使わせちゃ何だから、ね
え、宮本先生」
美樹 「おじさまの言う通りよ。でもまだ何か話があるんな
ら・・」
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