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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

大幹部 無頼

2018-10-19 21:34:19 | 邦画
一日1本任侠映画を見ていく企画
本日の一本は渡哲也の「無頼」シリーズ第二弾
前作「無頼より大幹部」と紛らわしいタイトルでしょう

前作で舛田監督の助監督ファーストだった小澤啓一の監督昇進第一作
で、それに花を添えるかのような二谷英明、芦川いづみ、内田良平と
結構日活としては第二作なのに豪華な俳優陣だし
さらに日活のニューアクションにつながっていくかのように
助監督のファーストには澤田幸弘がついているンですね
脚本は前作同様池上金男さんと久保田圭司さんということで前作のラストから物語がはじまります
五郎は青森行きの列車で過去を回想する

青森のうらびれた駅頭で踊り子芦川いづみを助ける
芦川さんが大変美しいけど
このまま消えてしまわずに後半は娼婦となって五郎と絡むも、
薄幸な佇まいはなんとも言えない
この娼婦に入れあげてるやくざに田中邦衛さん、ほんとうに儲け役
梶芽以子さんも大田雅子名義でのご出演
恋人役の岡崎二郎が殺され、五郎の前で泣き崩れるシーンがいい

二谷英明さんとかここまで日活を支えて来てる重鎮クラスまで出演していて映画に厚みを添えていた
欽ちゃんのバラエティでブレークする前の真屋順子さんのお若いこと
今じゃ鬼籍の人・・・ってもうここに出てるお方殆どが鬼籍人別帳に名を連ねてる

ラストのどぶ川でのカタルシスなんですが
擬闘と女子高生たちのバレーボールとのカットバックのすばらしい演出は
前作でも青江三奈さんの歌う姿と擬闘とのカットバックともダブるものの
今作の小澤啓一監督は前作のチーフ助監督だった人
ということで、片や堅気の人びとの日常的な描写と
やくざ世界のド汚い日常とのコントラストを描きたかったのでしょうか?

これも脚本なのか監督の演出なのかわかりませんが
前作のラストの映画タイトルといい
今作の健康的な女子高生たちの健全な肉体の躍動ってのは主人公が堅気になりたくてもなれないと言う比喩か?

従ってどぶ川で泥まみれになりはがらもがくやくざたちの汚れた肉体という構図が
紋付き袴の袖が引きちぎれた内田良平の背中から左腕にはびっしりと彫られた倶利伽羅紋紋と
小澤啓一の演出が細かい

1968年製作、日本映画、日活作品
池上金男・久保田圭司脚本、小澤啓一監督作品
出演:渡哲也、松原智恵子、二谷英明、芦川いづみ、内田良平、田中邦衛、岡崎二郎、大田雅子

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