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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

濡れた週末

2019-08-19 23:08:59 | 邦画
一日一本エロチック作品を見ていく企画
本日の1本は昨日に続いて1979年製作の日活ロマンポルノ作品
日活ロマンポルノと言うか日活の屋台骨を文字通り裸一貫で支え続けてきた宮下順子さんの主演作
なんと若い男の方は知らない男優さんではありますが
山下旬一郎が所謂映画の芯としてしっかりと締めてくれているものの
3人目の脱ぎ女優さんとしての中島葵さんには精彩が感じられないのは演技だったのか?

人生に行き詰ったと言うか惰性で中小企業の社長の愛人として何となく生きてる三十路女が
若いカップルと出会い、やがて男女3人の不思議な同棲生活を
と言うか底辺に生きる人間のただただ倦怠と惰性に生きる生活を描いているんですね

これは映画的にも実に面白かったし、宮下順子さん演じる愛していても実ることのない虚無的な人生観を実に見事に演じてる
根岸吉太郎の演出の賜物なのか、宮下順子の女優としての資質の集大成なのかもしれない

心と体が乖離した状態にある登場人物たちが"肉体の繋がりを生きてる証拠として互いに求め合うんだけども、実際には誰の心も実は繋がってはいかなくて・・・”
狂言としての犯罪も成功しないし
昭和ということでバブル以前の日本では未成熟な世界として格差社会の中で無気力に生きるしかない底辺の人間の喘ぎにも慟哭にもならない
ある意味諦感とはいかんまでも

当時の日本人の惰性で生きてる姿をきっちりと描いてる
神波史男の脚本もいいのか、それを淡々とメッセージ性の欠片を見せずに映像化してくる根岸吉太郎の時代を見る確かな視点がぶれてないんですね
劇中、宮下順子が煙草吸っているシーンが実に多いんですが
煙草に火を着けるマッチを擦るシーンに痺れたなぁ

池田敏春が助監督だったのね

1979年製作、日本映画、日活ロマンポルノ作品
根岸吉太郎監督作品
出演:宮下順子、山下洵一郎、安達信康、亜湖、中島葵、浜村砂里

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