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続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

M『親しみ深いオブジェ』

2010-11-06 07:33:16 | 美術ノート
 図書館で『マグリット』を借りてきても、借りただけで返却することもある。
 考え込むのが怖い・・・。
 けれど、あえてページを開いて・・・考え込む。

『親しみ深いオブジェ』
 それぞれ、同一人物と思しき男の目の前に浮遊する5つの物体。
 親しみ深い?
 よくよく凝視する。

 レモン・・・果実。聖書における果実に、特定は無い。(食べるに良く、目には美しい・・)
 生命の木と、善悪を知る木・・・それを取って食したことから、裸であることが恥ずかしいという人間としての認識を得たことになっている。

 貝・・・これは女陰、セックス、生殖を想起させる。

 リボン・・・これはRibon・・・絆。

 スポンジと壺(水差し)・・・これはどちらも、液体を吸い(注入)、また液体を搾り出す(注ぐ)ものである。
 この相違は何か。
 スポンジの方は汚れ(少なくとも、口に入れることは限りなくゼロ)を拭き、壺(水差し)のほうは、口(身体)に入れるものに使用する。
 抽象的には「善悪」と換言してもいいかもしれない。(もし仮に曖昧さを疑うならば、善悪そのものさえもが曖昧なのである)

 親しみ深い・・・人の存在の原初・根源にかかわる5つのオブジェである。
 常に妄想し、常に判断を迫られるそれらへの思い、執着。
 地球(水惑星)に生きる人としての思いがそこに集約されていると言って過言ではない。

《人は何故に存在し、何ゆえに生きるか》
 日常に潜在する問い(目的)である。

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