
『旅人』
静かな海/水平線、宙に浮遊する球体である。
腰の位置の低い椅子は権威(地位)の象徴ではなく、単にくつろぎの椅子であることの強調かもしれない。
女体のトルソーは、肉欲はなく・・・ということか。(女/妻とは一心同体である)
ライオンはどこまでも強い志、挫けずめげない百獣の王たる尊厳としての誇りであり、一人で闘うという表明にも思われる。
トランペットは、『主張』。
樽は、飲食。
袋は、生活を支える金銭。
ミシンは妻の道具、少し見えているイーゼルは自身の道具。
虚空(未知)を映す鏡。
自然の緑、新聞の文字(活字)・・・など。
世間とは隔絶されているかもしれないが、これがわたしの浮世離れした生活の全てであり、常に人知れず精神の旅を続ける全景である。
(写真は国立新美術館『マグリット』展・図録より)
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