〔無題〕1-4-4
作品全体がブルーに彩られている、水だろうか、海だろうか…。
何か差し込みのような器具がある、海は陸地に差し込まれた層なのかもしれない。水平ではあるが凹みがあり、寄せては返す波のような気配もある。
浮いているが着地しており、海の大量の水は陸地に接続しているが、海岸線は凸凹に連携している、という景だろうか。
海洋の景色というより陸地との接点の景である。岸壁あるいは砂浜の波を清涼にイメージしているのではないか。
強力に見える差し込みは、不用意に外れる危うさもある。海と陸の密着、時に揺れ動かざるを得ない流動の地球、その一端の景だと思う。
(写真は神奈川県立近代美術館〔若林奮『飛葉と振動』展・図録より〕
また鞭をもち赤い上着を着てもいい
ふくふくしてあたたかだ
野ばらが咲いてゐる 白い花
☆弁(言葉遣い)の釈(意味を解き明かすと)、惹きつける記がある也
査(調べて)迫ると、果(結果)がある。
みなの話では、建物のなかで待たせてくれないばかりに、こんな雪のなかに立っていなくてはならない、ということだった。それほど寒くはないが、それにしても陳情者を夜中に戸外で、それも、ことによると何時間ものあいだ立たせておくなんて、無茶な話だ。
☆一般的な話では、こんな滑稽な話のために外に立っていなくてはならない。それほど冷たくはなかったが、関係者(死者)は何時までも一族の死を後に残しておくなんて、容赦のない話である。