明媚幽邃の中禅寺湖と変わっているがこの大噴火口にいつしか五穀実る数千町歩の田園とかわって村落幾個の樹林や麦畑が今しも斜陽静かに輝いている。
☆冥(死後の世界)を備(あらかじめ用意しておき)幽(死者の世界)に追(後から迫る)。
註(意味を解き明かす)談(話)であり、字の個(一つ一つ)を弁(区別する)。
他意に粉(かぎれこんでいる)化(教え導く)講(話)は語(言葉)で告げる。
昵(近づくと)趨(ある方向へ進んで行く)。
専ら調べ部(区分けして)伝える。
掩(隠して)在る絡(すじみち)の記がある。
己(わたくし)の需(必要とする)倫(人の行うべき道)の縛(いましめ)将(あるいは)魂の赦(罪や過ちを許す)の要は常に鬼(死者/亡霊)にある。
これはかねて世界最大の噴火口の旧跡と聞いていたが成程、九重嶺の高原が急に頽ちこんでいて数里にわたる絶壁がこの窪地の西を廻っているのが眼下によおく見える、男体山麓の噴火口は
☆験(調べて)整えると解(わかる)。
再(かさねて)他意が粉(まぎれこんでいる)。
化(教え導く)講(話)を、究(つきつめる)。
析(分けることで、事柄を明らかにする)文である。
常に態(ありさま)は句(言葉)の自由によって霊(死者の魂)の考えが現れる。
求める他意の枢(要)は、裏(物事の表面の反対側)の舌(言葉)に闢(ひらける)。
亜(次)を省((注意して見ると)解かる。
願いの化(教え導くこと)が現れる。
談(話)に他意がある。
算(見当をつけると)録(文字に書き記したもの)に、粉(まぎれこんでいる)講(話)がある。
「ところで尤も僕等の感を惹いたものは九重嶺と阿蘇山との間の大窪地であった。
☆幽(死者の世界)を目(ねらい)に勘(考えるのは)寂しい。
句(言葉)は、自由な霊(死者の魂)として吾(わたくし)が蘇り算(見当をつけて)言っている。
逸(隠れた)他意は、吾(わたくし)の辞(言葉)である。
この時天地悠々の感、人間存在の不思議の念などが心の底から湧て来るのは自然のことだろうと思う。
☆弐(二つ)を展(広げる)。
質(内容)は幽(死者の世界)の憂(心配)である。
貫く腎(要)は喚(入れ替えること)である。
尊い済(救い)は普く死を疑う念(考え)からである。
審(正しいかどうかを明らかにする)態(様子)は幽霊(死者の世界)であり、霊(死者の魂)の旨(考え)が全ての詞(言葉)にある。
荘といわんか美といわんか惨といわんか、僕等は黙然たまま一言も出さないで暫時く石像のように立ていた。
☆双(二つ)を備(あらかじめ用意しておく)。
算(見当をつけ)目(ねらい)をつける。
套(おおわれた)目(ねらい)は全て逸(隠れている)。
現れるものを推しはかる。
竄(文字・文章を変えて)、字の釈(意味を明らかにすること)が造(行きつく)律(決まり)である。
天地寥廓、しかも足もとでは凄じい響をして吐く縁濛々と立騰り真直ぐに空を衝き急に折れて高岳を掠め天の一方に消えて了う。
☆転(ひっくり返る)字がある。
質(内容)は弐(二つ)ある。
霊(死者の魂)を覚(感知する)。
即ち、正しい教(神仏のおしえ)を吐く。
掩(被われた)亡(死)は盲(道理や知識に暗い)。
律(決まり)を問い、審(正しいかどうかを明らかにする)自記である。
句(言葉)の照(あまねく光が当たる=平等)の教えの説(物語)である。
講(話)には愕(驚くことに)霊(死者の魂)を伝え、逸(隠れた)法(神仏の教え)がある。
章(文章)は、両(二つ)ある。
円錐形に聳えて高く群峰を抜く九重嶺の裾野の高原数里の枯草が一面に夕陽を帯び、空気が水のように澄んでいるので人馬の行くのも見えそうである。
☆掩(隠したもの)を推しはかり、継(つなぐ)章(文章)である。更(入れ替わる)群(集まり)は法(神仏の教え)による罰(懲らしめ)の句(言葉)を調べる。
霊(死者の魂)は虚(空しい)也。
講(話)が現れる枢(要)は、理(物事の筋道)に拠る。
総て逸(隠れた)綿(細く長く続くもの)は、幽(死者の世界)の様(ようす)であり、他意である。
句(言葉)の記を推しはかり調べる腎(要)は、場(状況)を考えると現れる。
「その時は日が余程傾いて肥後の平野を立籠めている霧靄が焦げて赤くなってちょうど其処に見える旧噴火口の断崕と同じような色に染まった。
☆弐(二つ)の実(中身)を予め定めている。
計(はかりごと)は秘(人に見せないように隠している)。
語(言葉)を併(合わせる)也。
律(決まり)は、労(力を尽くして働く)謀(図りごと)にある。
相(互い)の章(文章)は尺(意味を解き明かす)と、諸(もろもろ)現れる。
究(つきつめ)粉(細かく砕くと)化(教え導く)考えの談(話)である我意がある。
道(神仏の教え)の私記を詮(明らかにする)。
「僕等は一度噴火口の縁まで登て、暫時くは凄まじい穴を覗き込んだり四方の大観を恣にしたりしていたが、さすがに頂は風が寒くって堪らないので、穴から少し下りると阿蘇神社があるその傍に小さな小屋があって番茶位は呑ませてくれる、其処へ逃げ込んで団飯を齧って元気をつけて、又た噴火口まで登った。
☆目(ねらい)は套(おおわれ)逸(隠れているので)択(良し悪しを見てより出す)粉(まぎれて)秘(人に見せないように隠した)講(話)である。
掩(被われた)図りごとがある。
竄(文字・文章を変える)辞(言葉)を正しく決める。
詞(言葉)の個(一つ一つ)を試みると法(神仏の教え)に換(入れ替わる)。
詞(言葉)を調べ普く換(入れ替えること)を貫き決める章(文章)である。
化(教え導く)吾(わたくし)の素(本質的なもの)を審(正しいかどうかを明らかにし)赦(罪や過ちを許す)謀(図りごと)が正しい章(文章)也。
判(区別したもの)を査(明らかにする)意(考え)である。
呑(他を取り込む)記の諸(もろもろ)は、透(すけて見える)。
己(わたくし)の談(話)は半(二つに分けた一方)も決(立ちあがり)現れる。
記は幽(死者の世界)に粉(まぎれ込み)化(教え導く)講(話)を問うている。
高岳の絶頂は噴火口から吐き出す水蒸気が凝て白くなっていたがその外は満山ほとんど雪を見ないで、ただ枯草白く風にそよぎ、焼土の或は赤き或は黒きが旧噴火口の名残を彼処此処に止めて断崕をなし、その荒涼たる、光景は、筆も口も叶わない、これを描くのは先ず君の領分だと思う。
☆考えを楽しみ、舌(言葉)で調える。
粉(細かく砕き)加(その上重ねた)講(話)を図ることを遂(やりとげる)。
推しはかる浄(けがれのない)鬼(死者の魂)は偽(本物ではない)と吐く。
我意は瞞(実情を隠す)。
算(見当をつけると)説(話)が現れる。
故に双(二つ)を吐く。
普く章(文章)の途(みちすじ)は惑(正常な判断が出来ずに迷う)。
釈(意味を明らかにする)惑(迷い)であると告げる。
求めるものは粉(入り乱れた)仮の考えの冥(死後の世界)である。
秘(人に見せないように隠した)諸(もろもろ)の死の談(話)である。
我意の考えは両(二つ)の講(話)を掲げている。
必ず考えは教(神仏のおしえ)を描いている。
千(多く)を訓(諭す)霊(死者の魂)を聞く詞(言葉)がある。