労働者のこだま(国内政治)

政治・経済問題を扱っています。筆者は主に横井邦彦です。

世界はすでに“新しい時代”へ足を踏み入れた

2010-07-18 05:02:45 | Weblog
 世界が緊縮財政へと向かう中で二つのことが起こり始めている。

 一つは、経済が下降線をたどりはじめたこと。これは“量質転換”(量が質に転化すること)を含んだ過程であり、一定程度経済の内容が悪くなれば、信用貨幣恐慌へと発展する可能性を秘めた過程であるということ。

 二つ目は、労働者への負担が増加する一方で社会保障が切り込まれるため、社会の“平和”が切り崩されはじめている。つまり、階級宥和の時代から階級対立の時代へと社会の趨勢が変化しつつあること。これもまた、“量質転換”(量が質に転化すること)を含んだ過程であり、社会のセンチメント(情緒)がこのまま悪化し続ければ、突発的な“事件”というかたちで現れる可能性を秘めている。

 世界各国の政府はできることなら、こういう過程は望まなかったのだろうが、一方において、そうしなければならないところまで追いつめられている。

 以上のことから、“予防反革命”(階級対立を芽が出ないうちに摘み取る。すなわち、戦前の“共産党員”の一斉逮捕やレッド・パージのような左翼運動と組合運動への先制攻撃)といった思想が、反動派をとらえ、政府を動かそうとしている。

 そういう点では、世界は非常に危険な水域へと歩み出してしまったともいえるが、今さら、もとに戻れないことも事実である。

 われわれもこんなにもはやくこんな状態になるとは思っても見なかったが、先の参議院選挙以降、世界の政治経済の趨勢は急速にそういった方向へとカジを切り始めている。

質問にお答えします

2010-07-18 00:39:43 | Weblog
 社民党も共産党も選挙区では革命的“レーニン”(0人)で、比例区でなんとか数名を確保するのがやっとですので、比例区の定員が削減されて、当選に必要な議員一人あたりの得票率が上がると、社民党は比例区、選挙区とも革命的“レーニン”となり、共産党は片手で数えられる議席しか確保できなくなります。

 共産党や社民党の政治についてはいろいろ議論はあろうかと思いますが、わが国の議会内“左派”であることには変わりありませんので、われわれは反動派がそういう勢力を駆逐しようとすることに賛成はできないということです。

 現在、議会内“左派”と労働組合に対する反動攻勢が本格化しようとしています。

 しかも、質(たち)の悪いことに、現在の反動派は、昔の新左翼くずれが大量に流入していることもあり、一見すると“革命的”です。

 こういう時に、共産党がどうの、中核派がどうの、革マル派がどうの、官公労がどうのといっていると、各個撃破されて、気がついてみたら日本にファシズム体制が確立しているということになるでしょう。

 財政再建にせよ、公務員改革にせよ、社会保障の整理にせよ、強権によって、労働者の抵抗を排除しなければ遂行できない性格のものですので、現在の事態は一つの歴史的な必然性を持っています。

 そしてその必然性が、反動派による日和見主義者や組合主義者に対する攻撃というかたちをとっていても、その目的とするところが労働者階級の武装解除にある以上、われわれは賛成することができないのです。

 そのあたりを何とぞご理解のほどを、お願いいたします。