しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「亡国のイージス」 2005日本

2006年05月10日 | 映画
福井晴敏、同名小説の映画化。
東京湾沖で訓練航海中のイージス艦「いそかぜ」が副長の宮津と某国対日工作員ヨンファ乗っ取られる。
艦長は殺害され、乗務員たちも強制的に退艦させられる。
さらに宮津は政府に対し、全ミサイルの照準を東京・首都圏内に合わせたことを宣言する。
その弾頭には、僅か1リットルで東京を壊滅させる特殊兵器“GUSOH(グソー)”が搭載されていた。
宮津の要求は、防衛大学生の息子が書いた論文「亡国のイージス」の公開と、息子を防衛庁情報局「ダイス」が殺害した事を公表しろと言うものだった。
「いそかぜ」には怪しい動きを事前に察知した「ダイス」の隊員、如月行も乗り組んでいた。
政府が対応に手間取る中、艦の構造を熟知している先任伍長の仙石が、如月と共に艦を取り戻す為に戦いを開始する。


原作は面白かった。それぞれの人物の気持ちが、なぜこの様な行動を取っているのかが詳しく書かれているので、感情移入も出来た。考えさせられる事も多かった。
映画も期待して観たのだが・・・
映画はいまひとつ伝わってくる物が薄かった。人物の背景や繋がりがあまり書かれていないので、あまり深みが感じられなかった。
単純に考えるとストーリーはわかり易いけれど、重点はアクションなのかなと思えてしまう。
女性工作員の登場も、そんな見せ場作りの一つのようで、登場させた意味があまりなかった様に思う。原作にこだわった所と省いた所が、なんか納得出来なかった。

同じ福井さんの原作でも「ローレライ」の方が映画としてもまとまっていて、面白かったと思う。
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