本棚7個じゃ足りません!

引っ越しのたびに蔵書の山に悩む主婦…
最近は二匹の猫の話題ばかりです

無料本をkindleで(2)

2013年08月19日 | 

とりあえず読んだ記録。

☆芥川竜之介作品
「動物園」皮肉で辛辣でユーモラスな動物評。
「煙草と悪魔」悪魔も悪の布教に苦労しているわけだ。
「蜜柑」列車もの。斜に構えた語り手の心を動かす、田舎娘の純粋さ。
「藪の中」超有名作品だが、初めて読んだ。謎が謎を呼び、面白かった。

☆大阪圭吉作品
「香水紳士」列車もの。微笑ましくて、ちとお腹が減る少女ミステリ。

☆鈴木三重吉作品
「ぶくぶく長々火の目小僧」王子様ともなると、自分で特技が無くても有能な食客を抱えることが器量になるということか。

☆太宰治作品
「黄金風景」因果応報。
「駈込み訴え」愛憎うずまくストーカー風のユダ。これは腐女子が好きだわ。
「雪の夜の話」この兄さん、ダメンズだな。

☆新実南吉作品
「木の祭り」絵本にすると映えるだろうなと思うお話でした。

☆久生十蘭作品
「キャラコさん 02~11」財産を受け継いでもキャラコさんは変わることなく、様々な人々と関わっていく。
ただ「05 鴎」のように突然話が終わってしまって、んんん…?と思うことも。
描かれなかったそれからのことは最終回の皆の姿から、自分なりに想像するしかない。
「ノンシャラン道中記 02~03」天衣無縫、マイペースなタヌ子に振り回されっぱなしの、優男風コン吉くん。
行き当たりばったりの道中は、無鉄砲で波乱に満ちてユーモラス。
でも久生十蘭って、起承転結の転部分で締めくくることが結構あるのかもなあ。

☆牧野信一作品
「ラガド大学参観記(その一挿話)」幻想的すぎて、あまり世界に入って行けなかった。
「女に臆病な男」座って待っていたら、女の子のほうが的の前におどり出てくれた(ヤン・ウェンリー風)。

☆宮沢賢治作品
「雪渡り」子供たちと子狐たちの交流。出されたものは覚悟決めて食べるというのが客側の心意気。

☆渡辺温作品
「イワンとイワンの兄」自業自得。
「恋」その話の友人はその後どうなっちゃったんだろう。
「四月馬鹿」新婚のろけ話かよー。ていうか呼び名と自称が「エンミイ」って恥ずかしいよ。

☆コナン・ドイル作品
「世界怪談名作集09北極星号の船長 
医学生ジョン・マリスターレーの奇異なる日記より抜粋」
神秘話なので落ちはあまり期待しないほうが良かった。

☆アナトール・フランス作品
「世界階段名作集11聖餐祭」古風で浪漫チックな恋の果て。


ちなみに今読みかけている本は、
有料本の「1ドルの価値/賢者の贈り物他21編」(O・ヘンリー)と、
電子書籍ではない岩波文庫「東京に暮す」(キャサリン・サンソム)です。
O・ヘンリーは、昔新潮文庫版を集めていたけれども、
新訳の文体がどうなっているのか興味があり購入。
「東京に暮す」は、昭和初期の日本を理解するために。
日本人の変わらないところ、現代では失われてしまった美点などに思いをはせています。

1ドルの価値/賢者の贈り物 他21編 (光文社古典新訳文庫)
O・ヘンリー
光文社

 

東京に暮す―1928~1936 (岩波文庫)
キャサリン・サンソム
岩波書店

 


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