本棚7個じゃ足りません!

引っ越しのたびに蔵書の山に悩む主婦…
最近は二匹の猫の話題ばかりです

『アーミッシュの贈り物』

2006年02月15日 | 

スローライフに憧れがあって、手にしました。
しかし…駄目です。
わたくしは怠惰すぎて、アーミッシュの主婦にはなれません!

 アーミッシュはキリスト教の宗派のひとつで、
信徒たちは電気などの近代文明を拒み、
昔ながらの生活を固持しています。
主に農業で暮らしを立て、どこへ行くにも馬車を使います。
この本には、ペンシルバニア州に住むアーミッシュの生活と、
アーリー・アメリカンの文化が描かれているのです。

読む前は、アーミッシュの人々は、
孤立したコミューンか何かに住んでいるのかと思っていました。
自給自足で、他の人々とは隔絶しているのかと。
イメージは『大草原の小さな家』。開拓者の姿です。

ところが、ここダッチ・カントリーでは、共存されてるんですね!
現代的な生活をしている人々と。
近代建築とアーミッシュの家が混ざり合っているんだって。
へえーへえーへえーです。

子沢山で、家族の絆が強くて、
お互い助け合いながら家の仕事をこなしている、
というところは想像通りだったけど。
アーミッシュ以外の生活を選べない訳じゃない、
という話にもびっくりです。
若者はこっそり他の世界も覗いてみるんだって。
90パーセント以上がアーミッシュであることを選ぶそうだけど。
(その代わり、一度選んだら戒律は厳しいのだそう)

 電気機械を使わない農業と家事。
今では考えられないですね。
日本もちょっと昔はそうだったはずなのに。
畑仕事も大変そうだけど、主婦の仕事がいっぱいで、
趣味の欄にお昼寝と書きそうになるわたしには、
絶対向かない、と思いました。

掃除も洗濯も炊事も、全部電気なしでしょう?
(ただでさえ苦手なのに)
水道使わないから、井戸水汲んでこなきゃならないし。
電子レンジもガスコンロもないから、料理は薪のオーブンだ…。
食後にデザートを出すから、パイやケーキは週二十~三十個焼いて。
洗濯とアイロンがけは大家族のものをまとめて月曜に。
…って、本当、無理だ。
現代の機械文明にすっかり侵されているよ!

それと、質素で合理的なものを使うという主義主張から、
お洋服は無地で飾りが無いもの
(ボタンもベルトも駄目なんだって)しか着れない、
というのも虚栄心を捨てきれない身にとっては淋しい。
やはり確固とした信仰に支えられていないと、
こうした生活を続けるのは難しいでしょうね。
平和主義から戦争に反対して、
政府から圧力をかけられた時期もあると言います。
生半可な気持ちではできない、厳しい暮らしです。

でも、アーミッシュの方の、
そんなに急ぐ必要はないんだよ”というメッセージには、同感でした。
わたしたち、自動車や携帯電話などの文明の利器を駆使して、
たいそう便利に暮らしていますが、
どうしてこんなにがつがつ生きているんでしょう。
昔と比べたら時間は充分節約できているはずなのに、
心に余裕が足りないのはなぜ?
(西之園萌絵でしたっけ、
“携帯電話?そんなプアーなものは持ちません”と言い放ったのは
生きるって、もっと素朴なことだったんじゃないかしら。。。
 
大切なところで手間暇を惜しまない、ということ。
時間に追われているうちに、迷子にならないこと。
たまにはそんな風に足元を見つめることも大事だな、と感じました。

ところで著者のダンクル氏は、
“ステラおばさんの手焼きクッキー”のお店に携わっている方なんですね!
出身地のペンシルバニア・ダッチ・カントリーについて、
紹介して下さった訳ですが。
アーミッシュの暮らしに感心したところで、
クッキーはお店に買いに行けばいいの?
手作りにしたらいいの?
と少し悩むわたくしです。はい。

『ペンシルバニア・ダッチ・カントリー アーミッシュの贈り物』
ジョセフ・リー・ダンクル 主婦の友社 1995



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2 コメント

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ステラおばさんのクッキー (トナカイ)
2006-02-15 22:34:37
 近鉄で買ったことある!レモンとココナッツがおいしい。ソフトクッキーで、結構大きい。包装袋も、ざらっとしてて、カントリー風と思う。「ためしてガッテン」で、クッキーのおいしい作り方やってたのを、始めしか見られなかった・・

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うまいっすよね。 (桜雪)
2006-02-16 07:47:29
一枚一枚が高めだけど、そんなに量を食べるもんじゃないから、許せる。

「ためしてガッテン」、番組HPに載ってるんじゃないですか?

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