本棚7個じゃ足りません!

引っ越しのたびに蔵書の山に悩む主婦…
最近は二匹の猫の話題ばかりです

『それはまた別の話』を読んだ。。。

2006年01月20日 | 
 「THE 有頂天ホテル」公開されましたね
 早く見たいけど、長崎では都市部より公開日が遅い…ま、映画だけじゃなく本の発売日までゆっくりなので、いつもじりじりっと待っている訳ですが。
 ただ待ち続けても、この期待感が持続できないかもしれないっ…と思って、三谷幸喜氏関連作品を読むことにしました。

『それはまた別の話』和田誠 三谷幸喜 文藝春秋 2001(←文庫版)

 十二本の映画を取り上げた対談集です。
 筋金入り映画マニアの二人が、海外の名作について、細部まで語る語る。
 当然ネタバレもありなので、気にする人は映画を観てから読破したほうが良いですが。わたしはうち五本しか観ていなかったけれど、“日本文学 名作のあらすじ”というたぐいのものでも読むようなつもりでめくっていたら、各作品に寄せるお二人の熱い気持ちがページからにじみ出ていて、他の作品にも興味を覚えました。「絶壁の彼方に」とか、観てみたいなあ…。「エイリアン」は怖いの苦手だから避けてたけど、話の作りのほうに着目して、観てみようかな?なんて考えたり。
 自分のような単純な映画好きの場合は、すごく素直に作品を観て、製作者の意図にノセられ、笑ったり泣いたり、震え上がったり、あるいはしらけたりするものですが、ディープな映画好きは、そこまで読むか!ってとこまで設定の上手さやご都合主義的展開を指摘できるものなんですねぇ。特に「十二人の怒れる男」。言われてみれば、陪審員の議論の中で、悪役系の3番と10番があんなに簡単にポキッと折れてしまうところは、おかしい。「驚くべきベインブリッジ夫人」をインテリ風4番さんが観てたこともヘンだけど(笑)。さすがに製作側の目線を持つ二人。鋭いなあ。
 三谷氏のこだわりに満ちた細かい指摘(これがまた。思わずくすっと笑ってしまうんだ)に対して、豊富なトリビアを持つ和田氏がうまいこと、まとめる。
 続編も読みたいです。『これもまた別の話』というのだそうな。

 和田誠氏の著作は、遠い昔に『お楽しみはこれからだ』を読んだきりだったのですが、あの頃はそこに掲載されている映画の大半が分からなかった。。。
 田舎人の哀しさ、名画座もないし、品薄なくせにレンタルビデオ店でのレンタル料もバカ高だったので。
(のちに京都で暮らした頃は、競争激化でレンタル50円なんてところもあり、びっくり)
 まさに絵に描いたモチを見ているようなものだったのです。
 しかしところかわって、在庫もかわる…長崎のビデオ店できっと、めぐりあえる映画があるでしょう♪図書館で借りてこれから再読するつもりデス。

 三谷幸喜氏脚本の作品で特に好きなのは「古畑任三郎」と「王様のレストラン」。いつ観ても良質の笑いに溢れています。(赤い洗面器を頭にのせて歩いている男、でしたっけ。あれは気になる…)
 初めは深夜に「やっぱり猫が好き」を観て、家族が寝静まっている中、一人でウケてました。あれは“ベランダロックアウト”の回だったような…。
 あと、「子供、欲しいね」もお気に入りで。後になって、誰が脚本を書いているのか知らないまま好きになったドラマが、同一人物のものだったことを知りましたが。
 NHKで舞台「巌流島」「笑の大学」を放送していた時は、めっちゃ笑い転げたうえに、感動しました。そっか、舞台ってこんなに素晴らしいんだ!って。生で観たいけど東京には行けないし(泣)、地上波で、また舞台を放映してくれないかなー。