うたうように歩くんだね
そう言ったきみの顔が みるみるぐしゃりと
ゆがんでつぶれていくのを見た
きみの目はきらきら光って
ぽとりぽとりとこぼれるしずくは
きれいだなって、きみの横で
おもう
ぼくときみは並んでて
だけど
きみはここにいなくて
もしくはぼくがそこに いない
いろんなお話をあるいた
わらったりないたり、うれしかったけど
ぼくときみは交わらない
そのことにぼくは
きっとほっとしていたんだ
ほらね きみはやっぱりこうして
まんまる大きなひとみから
数えきれない ほしを落とす
それを ぼくはやっぱりこうして
きれいだな、って
おもってしまうから