男子はみんなマザコンなんて言うけど、
まぁーその人が産んでくれたわけでね、当然ちゃー当然だわな。
でも僕の場合マザコンではなく、間違いなくグランドマザコンでしてね。
物心つく以前からおばぁの部屋に入り浸ってたらしいし、
よく言われる“お茶好きはおばぁっ子“の例に漏れず、
僕もお茶好きだ。
圧倒的信頼感っていうのかな?
僕にとってのおばぁはさ。
それこそ学校の先生や親よりも、とても大きな存在なんだ。
ほんといつも幼い頃から、僕に真剣に向き合ってたし、
戦争の話、おじぃの話、たくさん自分の想いをぶつけてくれた人だったんだ。
うん、おばぁとスナフキンは僕にとって別格でした。
小学生の頃二人で大阪にも行ったこともある。
何故兄弟の中で僕だけ連れて行ってくれたのかは、
今になっては分からないけど、
おばぁの目的は大阪にいる娘や息子に会いに、
僕は100%大阪万博目当てだったと思う。
うちは大阪に親戚が結構いてね、なんかタイミングよく行けたんだろうね。
それなりに楽しかった大阪旅行だったんだけど、
未だに忘れられないおばぁとの夜があったんだ。
子供ながらにすごく衝撃な夜だったんだよ。
突然おばぁに言われて、細かいことは覚えてないけど、
人間は所詮ひとりなんだよ、みたいなことでね(笑)
おばぁもやがて死んで、その後親も死んで、お前は一人だ、
みたいなことだったと思うんだけど、
何故おばぁは突然そんな話を話したんだろう?
幼い僕に。
久し振り会い、すぐに別れる子供達に会って何か思ったのかな?
それからかな、僕の中で『独り』が大きなテーマになったのは。
自然とスナフキンを始め、圧倒的に『独り』を持つ人に魅了されてくわけで。
不思議といえば不思議な巡り合わせかもしんない。
おばぁは近所の病院で亡くなったんだけど、
入院中に突然家に帰りたいって言いだしてね。
それで親に相談したんだけど、ダメだと言われてね。
それを病院に戻っておばぁに伝えたら、えらい落ち込んでさ。
もう独断で僕はおばぁを連れて帰ったのよ。
点滴したまま車椅子押してね。
もう親がえらい怒り出してね・・・
もう僕はシカトしてたんだけど(笑)
結局すぐまた病院へ逆戻りなんて羽目になるわけだけど、
おばぁも少しは安らいだと今でも思ってる。
えらく寒い日でね、
『寒いねー』つーて、おぼぁと病院抜け出したんだ。
今思うと僕にとってはすごく大切な時間だった。
確かに周りから見たら、点滴付けたおぼぁの車椅子を押してる、
派手なバンドマンなんて姿は変だったかもしれないけど(笑)
本当にすごくいい、おぼぁとの最後の時間でした。
あっ、おばぁーが先祖引き連れて帰って来たよ!
あいっ、久し振りだね~つーて、
賑やかなウンケーの宴が今年も始まります。
明日はトートーメーライヴ、
たくさんの想いを乗せて歌うよ。