米国株が先週の弱気相場から抜け出し、今週は上昇基調だ。昨日S&P500は2.1%、ハイテクが多いナスダックは3%、ダウは1.4%上昇した。S&P500は過去最高値まで後1%というところまで戻ってきた。
株価上昇の最大の要因は、オミクロン株が当初懸念していたより重症化リスクが高くないと米政府医療顧問が見解を示すなどコロナリスクの後退だ。
12月は歴史的には株価が上昇する月なので、リスクが後退すると株価が上がると考えている投資家が多い。だから株価が上がるということもできる。
個別銘柄ではアップルが3.5%、マイクロソフトやアマゾンも2%の上昇でハイテク関係の値上りが目立った。
もっともヘッジファンドなどの決算を迎える12月はクリスマスが近づくにつれ売買高が減少するので、ちょっとしたニュースで株価が振幅する可能性が高い。
ちょっとしたニュースというと中国の恒大集団のデフォルトが確定的になった。WSJによると恒大は11月6日に期日が到来していた82.5百万ドルの利払いを最終期限の今週月曜日に支払うことができなかった。この債券にはクロスデフォルト条項があるので、他の債務も期限の利益を失い恒大がデフォルトになることは必至だ。恒大の債務の大部分は国内のものだが、200億ドル近いオフショア債務もある。恒大はアジアで2番目に大きいジャンクボンドの発行体である。ただしWSJによると恒大のデフォルトは既にマーケットに織り込まれているので大きな混乱はないだろうということだ。
まあ落ち着いた気持ちで年の瀬を過ごしたいものである。
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