時間のある時に私は米国のPew Research CenterのHPを見ることがある。色々な調査データを見ることで、人々の意識の変化を確かめることができるからだ。日本の世論調査サイトも見るが切り口としてはPewの調査の方が面白い。
最近見たデータの中に「社会主義、それほどネガティブでない。資本主義、それほどポジティブでない」という調査結果があった。私は米国では「社会主義」という言葉は政治的に相当ネガティブに受け止められていると考えてきたが、このデータを見て認識を改めた。
調査によると「社会主義」という言葉に59%の人はネガティブな反応を示すが29%の人はポジティブな反応を示す。また「資本主義」という言葉に52%の人はポジティブな反応を示すが、37%の人はネガティブな反応を示す。恐らくこの反応は多くの日本人が想像してるより、左よりなのではないだろうか?(少なくとも私はもっと多くの人が社会主義にネガティブな反応を示すと思っていた)
なお支持政党別に見ると共和党支持者の77%は社会主義という言葉にネガティブな反応を示し、民主党支持者の44%は社会主義という言葉にポジティブな反応、43%はネガティブな反応を示すということだ。これは先月時点の調査結果。
因みに米国人がポジティブに感じる言葉を順番に並べるとFamily Value(家族の価値、89%)、Civil Rights (公民権、87%)、State (州権、77%)、Civil Liberties(人権擁護、76%)・・・だ。
日本人がこれらの政治的レトリックにどのような反応を示すか興味があるところだが、今のところデータは見ていない。政治家がこのような世論調査に基いて演説を行うと~中身の良し悪しは別として~少なくとも、短期的には聴衆によりポジティブな印象を与えるとこができることは確かだろう。逆にレトリックだけが飛び交うというマイナス面もあるのだろうが。