金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

NHK番組ネット配信、初の黒字予算。下司の勘繰りでは・・・

2014年01月15日 | テレビ番組

ニュースを見ていたら、NHKが3年ぶりに黒字予算を組んだ。2014年度は営業改革により90億円の黒字を見込む。また番組をインターネットで配信するサービス「NHKオンデマンド」は事業開始後初めて黒字になるという計画だ。もっとも20億8千万円の支出に対して21億円の収入の計画だから、薄皮一枚程度の黒字計画なのだが。さらに言えば累損は82億円にのぼっているそうだ。

実は私はこのオンデマンドサービスの中の「特選」パック(サービスは「特選」と「見逃し」の2コース)に入っていたが、最近やめることにした。私はスポーツクラブで自転車漕ぎなどを行うとき、スマートフォンで「特選」番組を見ることが多いのだが、かなり観てしまったので解約することにした次第。またスポーツクラブの中は電波状況が悪くなることがたまにあり、ストレスがたまるのも解約理由の一つだった。

ところが解約しようとすると(特に退会ではなく、現在購入しているコースを解約する場合)、結構手間がかかる。どのように手間がかかるか?というと方法がホームページに分りやすく記載されていないのである。パソコンの検索エンジンで調べて、NHKオンデマンドのHPからログイン、ところが求められる会員IDの記憶がない。これはスマートフォンのマイページで確認できたからOK。次にログインしたマイページ(これはツールバーの右上に小さなタブがあった)をクリックして、マイコンテンツを呼び出して、ようやくコース解約にこぎつけた次第だ。

下司の勘繰りだが、この解約手続きの複雑さに中途断念(あるいは時間切れで後で手続きしようと思って忘れているなど)する人が増えて黒字化するのかしらん、と思ってしまった。

もう少しすべてをシンプルにする(たとえば会員IDは電子メールアドレスにする)とか、解約手続きを分りやすい場所に記載しておくという努力をNHKはするべきだと私は思う。少なくともテレビの視聴者から料金を取っているのだから。

ひょっとすると解約手続きに安心感がでるともっとユーザが増えるのじゃないだろうか?

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ドラマ「半沢直樹」、20年前ならある程度真実かも・・・

2013年09月23日 | テレビ番組

昨日(9月22日)終了したドラマ「半沢直樹」。「ウソっぽい、ウソっぽい」と思いながら、私も最終回を見てしまいました。これはドラマであり、ドラマの元になった小説の話なので、ウソっぽいと文句をいうのは大人気(おとなげ)ありませんが。最終回で一番ウソっぽいな、と思ったのは「取締役会で頭取を行司役として大和田常務と一介の次長の半沢が対決する」という構図です。現在のまともな銀行であれば、仮にこのような疑惑が頭取に知らされると、内部監査部や監査役が事前に動いて取締役に商法や会社の定款に違反があったかどうか入念に調べるでしょう。

また法律で取締役会議事録を作成することが義務付けられていますし、その議事録は金融庁検査でチェックされる非常に重要な書類です。つまり本当に取締役会であのような「対決」があれば「一部始終記録され、次回金融庁検査に提出される」ものですから、背任罪の恐れのある大和田常務を降格処分程度で済ますことはできないと考えるべきでしょう。

もっともブログのタイトルに書いたように「20年前ならある程度真実かも・・・」と書きましたように、企業の内部統制や法令遵守がユルユルだった20年前であれば、ある程度起こり得た話ではないか?という気もしています。もっともその頃の取締役会の実態がどうであったか?ということについは知るすべもありませんが。

あと銀行員のOBとして気になったのは「出向」の扱いですね。ドラマを見ていると「権力抗争に負けたり、あるいは業績が悪いと簡単に出向」になってしまう。恐らく「出向されている」銀行員の方の中には、ドラマのおかげで肩身の狭い思いをされている方がいるのではないかと少し気になります。銀行員の出向には色々な背景や目的がありますが、決してドラマに出てくるような「ムチ」のようなものばかりではないでしょう。銀行で培った経験を色々な出向先で活用し、社会の発展に貢献しようと考えている方も多くいると思います。

話はドラマから離れますが、「出向」というのは本来戻ってくる可能性があるから「出向」なので、戻ってこないのであれば「転籍」です。(転籍含みの「転籍出向」などという言葉もありますが)

格好良くそして少し無責任なことをいうと、同世代の人たちが出向する時期になると、出向ではなく転籍、更にいえば「会社(この場合銀行)に世話にならずに自分で新しい会社を探して転職する」というのが良いな、と思っていました。もっともこれは今いる会社が「割増退職金」を出すなど、ある程度のセーフティネットを提供することとセットで考える話でしょうが。

「出向先から戻りたいから、銀行に対して言いたいことも言えない」という人生はフラストレーションがたまります。もっともフラストレーションを抱える人が多いので半沢直樹の「倍返し」「百倍返し」に溜飲を下げた人が多かったのでしょう。

小説やドラマの役割が人々にカタルシスを提供することにあるとすれば、ドラマ「半沢直樹」は大成功でした。ここはウソっぽいなどというのは、無用の話かもしれません。

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1964年東京オリンピック、また見たい番組!

2013年08月21日 | テレビ番組

昨夜(8月20日)午後8時からNHKで1964年東京オリンピック第2回「オリンピック招致にかけた男たち」を見た。良かった。特に日系二世フレッド・オサム・ワダ(和田)氏の私財を投げ打った中南米諸国への招致活動には心を打たれた。

ワダ氏は敗戦後間もない1949年にロス・アンゼルスで行われた全米水泳選手権に日本の古橋選手らが出場した時に宿舎を提供するなどのサポートを行っている。日本のスポーツ界とのつながりはこの時できた。ワダ氏の活躍とともに、見落としてはならないのが、米国一般市民のスポーツにおける勝者への賞賛の姿勢だ。水泳選手権前はジャップと蔑まれたいた日本人選手が競泳で立派な成績を残すと米国人は惜しみない拍手をおくった。第二次大戦を引き起こした国に対する怒り、少し前まで敵国だった国に対する憎しみはあったと思うが、スポーツの英雄に対して素直に大きな拍手を送るところは米国の良いところだ、と改めて感じた。

良いものが素直に受け入れられ国だから、やがてソニー製品が売れ、パナソニックが売れ、トヨタが売れた。最近ではスバルが売れに売れている。

さて番組に話を戻すと、この番組は一昨日から今夜までの3日通しの番組だが、一日目を見落としてしまった。何とか見たいものだ、と思ってNHKのオンディマンド配信を見たが今のところ配信リストになし。NHKネットクラブから「再放送ウオッチ」に登録した。

余談ではあるが、オンディマンドもNHKネットクラブも忘れるほど長い間使っていなかった(新規登録しようとすると、ID=メールアドレスは使われていますと返事が返ってきた次第)。

オンディマンド配信は無料番組もあるが1番組105円か見放題で月945円の配信料がかかる。NHKの受信料を払っているからタダで配信して欲しい、とは言わないが受信料を払っている人には少し割引があっても良いのではないかと感じた次第。

それはともかく今夜は見ます!「アスリートたちの挑戦」を。暑い夜が熱くなると思います。

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「半沢直樹」ウソっぽいところもあるが面白い

2013年07月29日 | テレビ番組

日曜日午後9時からの人気ドラマがTBSの「半沢直樹」。視聴率は「あまちゃん」を抜いて今年最高の22.9%を記録した(7月28日)そうだ。私も昨夜初めて「半沢直樹」を観たので視聴率アップに貢献したかもしれない(笑い)。今まで私が観なかった(ワイフは私が他のチャンネルを占拠していた場合は録画して見ていたが)理由はウソっぽさである。昨夜の話に限っていうと、本店審査部+人事部が半沢課長の務める店に来て(裁量臨店)、半沢課長率いる融資課の吊し上げを図る。半沢課長を陥れる手段の一つが検査する側が提出されたファイルから重要な資料を抜き取り、その「資料」がないことで半沢課長を責めたことだ。だが半沢課長が逆襲にでてある検査官のカバンの中から抜き取った資料を見つける。ここで次週へ、という話。

私がウソっぽいと感じたのは、検査官が提出されたファイルから重要資料を抜き取り、資料がない責任を半沢課長に押し付ける場面ではない。少なくともこのような馬鹿げた話は私は経験したことはないので「リアリティに乏しい」とは感じるが、絶対にない話ではあるまい。

ウソっぽいと感じるのは、支店長が半沢課長など「検査される側」つまり被告側でなく、「検査する側」つまり検事側に座っていることである。この銀行の融資権限がどうなっているのかは知らないが、常識的には融資課長が億円を超える与信権限を持っていることはありえない。つまりそのような大きな金額の法人融資は総て支店長権限(あるいは本部の審査部長権限)で行われているのである。とすれば融資判断に関する責任者は支店長であり支店長は被告席にいるべきだ。その支店長が本部の検査官と一緒に検察側にいる、というのは余りにもウソっぽい、と私は感じた。

なんて文句を言ったが、来週以降また見てしまう可能性がある「半沢直樹」。視聴率の高さは堺雅人肯んじる半沢課長の「やられたら倍返し」というセリフの痛快さだろう。サラリーマン(ウーマンも)は会社の中で大なり小なり理不尽な目に遭う。手柄は上司が奪い、ミスは押し付けられる。「やられたら倍返し」はサラリーマンにとってカタルシスなのだ。水戸黄門の印籠を手にした角さんの「これが目に入らぬか」という決め台詞と一緒だ。世の中にはウソっぽくても面白いものはある。

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「観光革命がニッポンを変える」?変えるは我々の意識

2013年06月29日 | テレビ番組

今日(6月29日)NHKの「観光革命がニッポンを変える」を見た。どうすれば外国人観光客をもっと増やすことができるか?ということに関する内外の識者の討論だった。

色々な話が出ていたけれど私は「今の日本にはバカンスvacances(長期休暇)の意識もなければ、その施設も極めて少ないことが一番の問題」だと感じた。

国内旅行のパンフレットを見ても、一泊二日か精々二泊三日のパックものが多く1週間、2週間の長期滞在型はほとんどない。ここがバカンスが主流の欧州との大きな違いだ。

「観光」は英語でいうとsightseeing。つまり何かを見て回る、という意識が強く働く。だから一筆書き的に有名スポットを飛び回るプランになる。だがフランス語のバカンス(長期休暇)は、英語のvacancy(空っぽ)と語源は同じ。つまり何もしないでぼーとする時間、ということだろう。

アメリカ国内で大西洋に臨むリゾート地のホテルに泊まったことがあった。私たち家族は海に入って短い休暇を楽しんでいたが、何人かのアメリカ人の宿泊客は、ビーチパラソルの陰で、波の音を聴きながら読書に耽り、読書に疲れたら眠りに落ちていた。そこには何もしない贅沢な時間があった。まさにvacantな時間と空間である。

日本に外人観光客を増やそうと考えるなら、長期滞在ができる施設やもてなし方法を考えるべきだ。まず今の旅館は料金が高過ぎて長期滞在的でない。次に「何か本格的なことをする」仕組みを欠いている場合が多い。先ほどは「何もしない贅沢な時間」と書いたが、正確にいうと「何もしないことをする」という意味では、心身を脱落させることができるファシリティの提供も立派なしくみだ。

「何もしない」時間は「アクティブに何かをする」時間と対になるものだ。だから本格的にアクテイブな活動をする舞台も欲しい。冬ならば本格的なオフピステのスキーが楽しめるような環境、夏ならば乗馬やフライフィッシングが楽しめるような環境などが良いだろう。

長期滞在して楽しめる環境とエンターテイメントをもっとリーズナブルな値段で提供する施設が増えてくると日本にも外人観光客が増える可能性があると私は考えている。だがそのような施設を「外国人向け」に作る必要があるのだろうか?むしろ我々日本人が休みの過ごし方や休暇のあり方を見直して、もっとバカンスを楽しむようになるべきなのだろう。そしてそのようなファシリティが増えてきた時、自然に外国人利用客も増えるというのがこの国の正しいレジャー産業のあり方だ、と私は思っている。我々の意識を変えないで、観光産業を変えるというのは本末転倒である。

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