ぱにぽん

徒然なる言いたい放題

新版画 「川瀬巴水」

2008年05月06日 22時30分40秒 | 本・マンガ・絵画・映画
川瀬巴水という人をナニで知ったかは今ひとつはっきり覚えていないですが、実家か、または別の場所で図録を見た記憶はあります。つまり出会いは高校生ぐらいの頃の事だろうと思います。

はっきり言って、東山魁夷の絵画よりも惹かれた印象です。版画と聞いて二度びっくり。その後、上京とともにしばらく忘れていました。25歳の頃、浮世絵に触れる機会がありました。その時に川瀬巴水の事も思い出したのですが、一度銀座の専門店へ見に行ったキリで、また忘れていました。

折に触れて思い出すことはあり、後刷が販売されている事も知っていましたが、買うまでには至っていませんでした。


今回購入に至ったのですが、今回のきっかけになったのは、 NATIONAL GEOGRAPHIC日本版 2006年5月号の特集ではなかったかと思います。ナショジオは購読していた時期もあったのですが、その頃はすでにやめていました。病院の待合室でたまたま二冊ほどあったナショジオの片方が、川瀬巴水の特集が載っているその号でした。

病気でキモチが弱くなっていたのかわかりませんが、その号に載っていた「馬込の月」を見て、涙が出てきました。なんでなのか、その時の心持ちを思い出せません。




それから巴水作品に触れる機会が増えた気がします。再度見直され、ファンが増えているのか。恐らく、渡邊木版美術さんの活動などから、世の中で再認識する気運が高まっているのかなと思います。


川瀬巴水の作品については、後刷を販売している渡邊木版美術画舗のページに作品も解説も詳しいのでそちらをどうぞ。


今回購入したのは、絶筆の「平泉金色堂」と「芝大門の雪」。




巴水の「雪」景色にハズレは一点もないと思います。


あらためて眺めてみて、巴水の構図はほとんどが「50mmレンズ」の視点だと思いました。ここだ、という景色を50mmレンズで切り取ったように感じます。それがとても好ましいです。





今日読んだ本「ワープする宇宙」

2008年05月06日 21時52分22秒 | 本・マンガ・絵画・映画
「生物と無生物の間」でも感じた、よくできたミステリーを読んでいるかのような感じ。じゃ、おまえ全部理解できたかと言うと 「?」 だが、何度でも読みたいと思う。専門家からみたらどうかわからないが、素人にとっては良書ではないかと。

数式を一切使わずに理論物理の世界を紐解いてくれる。だから、いろんなところで「ふむ。そういうもんか。」という程度の理解(?)で読み進めなければならない場合が多い。かといって数学をもう一回がんばる気力はなし。でも、わかったような気になるというか、俯瞰できたような気になる。

ワープする宇宙―5次元時空の謎を解く