弁理士法人サトー 所長のブログ

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目指す弁理士像

2015-09-01 16:46:31 | ちょっとひとやすみ
今日、外国の事務所から弁理士の訪問を受けました。
もしかしたら、このブログもご覧いただいているかもしれません。

この弁理士の先生(個人情報ですので「Y先生」とします。)は、日本人で日本の弁理士でありながら、ドイツの特許事務所に勤務されています。今回、弊所のウェブサイトを見て興味をもったとのことで、事務所を訪問していただきました。
お話をしてみると、色々と共感すること、勉強になることが多々あり、非常に刺激的でした。事務所のビジネスに参考になることだけでなく、現在進めている方針に自信が持てました。

さて、このように、日本の弁理士資格を持ちながら海外で活躍する弁理士は多くいらっしゃいます。しかし、その多くは、日本の事務所や企業に勤務しながら、駐在という形で外国の事務所や事業所に籍を置かれている方がほとんどです。
Y先生のように、勤務先そのものを外国の法律事務所(特許事務所)とされている方は少数派であると思います。
今回、Y先生とお話をしてみて、弁理士としてのキャリアプランが重要だと感じました。
そこで、説教じみていますが、弁理士像について感じることでブログを書いてみます。

僕は、常々、事務所で新たに合格した弁理士に次の問を投げかけます。「どのような弁理士になりたいか?」ということです。
合格して最高に舞い上がっているときだからこそ、将来は冷静に見つめて欲しいと思うからです。
正直なところ僕自身は、弁理士に合格したとき、自分の求める弁理士像を意識をしていませんでした。しかし、弁理士として、どこに自分の活躍する主たるフィールドを置くかによって、キャリアプランが異なります。
漠然とした弁理士像では、日本中ですでに10000人を超える弁理士に埋もれてしまい、大勢の弁理士の中の一人にすぎなくなってしまいます。そうなると、資格があってもなくても変わらないという状況にも陥ってしまいます。
自分の求める弁理士として明確なビジョンを持って、それを達成するために何をすべきかということを常に意識することが大切です。そのような理由から、目指す弁理士像を意識してもらい、その後のキャリアプランに役立てて欲しいと思っています。
弁理士というプロフェッショナルな世界では、「この話題なら○○さんに任せよう。」と思われるくらいでないと食っていけません。

弁理士像を超えて僕が目指す特許事務所像は、広く浅い弁理士の集合体よりも、鋭く狭く非常に深い弁理士の集合体です。自分でできることは限られていますので、狭いけど深い能力をいつでも貸してもらえる関係を事務所の弁理士と構築できたら最高です。

ちなみに、僕の場合、合格した当時に想定した弁理士像とは全く違う現実になっています。
環境に臨機応変に対応する弁理士も、目指すべき弁理士像の一つなのかもしれません。


コメント
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