弁理士法人サトー 所長のブログ

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勝浦タンタンメンをはじめとするご当地グルメ!!

2015-11-18 16:54:56 | その他の情報
ちょっと前の話になりますが、ニュースでも話題になりましたので、今年のB-1グランプリもご存知かもしれません。
この「B-1グランプリ」は、ご当地グルメを通じて町(地域)おこしを行なうという趣旨で毎年イベントが開催されています。ですから、「B-1グランプリ」で表彰されるのはご当地グルメそのものではなく、これを通して活動されている団体です。つまり、食の祭典ではなく、地域おこし活動の祭典です。

そして、今年の「B-1グランプリ」でゴールドグランプリを受賞したのは、「熱血!!勝浦タンタンメン船団」のみなさんでした。
その名の通り、この団体は、「勝浦タンタンメン」を通じた活動をされています。この「勝浦タンタンメン」は、一般的な芝麻醤を使った担々麺と異なり、ラー油が特徴の独特の麺類です。
このように、ご当地グルメは、一般的なメニューと一風変わった特徴があります。そして、ご当地グルメを主催するみなさんは、この一風変わった食べ物を現地に来て楽しんでもらい、現地の発展に寄与してもらうことを目的として活動されています。

つまり、ご当地グルメは、その「ご当地」に人を引き付け、地域興しの一翼を担うことにその存在意義があります。

さて、前置きが長くなりましたが、近年この「ご当地グルメ」の人気にあやかり、「ご当地グルメ」を騙るお店が続々と発生しています。
上にも書いたように、「ご当地グルメ」は、ご当地に足を運んでもらい、ご当地で食してもらうことで、地域の発展に寄与することを目的としていますから、「ご当地」以外にお店があると、そこにお客さんが集まり、「地域興し」という本来の目的を達成することができません。
そして、「ご当地グルメ」を騙るお店の多くは、本来の「ご当地グルメ」の活動をされている団体と無関係です。ですから、本来の「ご当地グルメ」の味と共通点が無いことが多く、地域興しといった理念もありません。
そうすると、最悪のパターンは、この「ご当地グルメ」の団体と無関係のお店に行ったお客さんが無関係のお店の模倣品に満足せず、「ご当地グルメ」に否定的になってしまうことです。つまり、無関係のお店でニセモノのご当地グルメを食べたばかりに、本当の「ご当地グルメ」を食べる前に嫌いになってしまう、ということも起こってしまいます。
そうすると、「ご当地グルメ」を通して地域興しという、本来の目的が達成できないばかりか、これを妨げることにもなります。

この「ご当地グルメ」について、商標登録することも進められていますが、続々と湧いてくる無関係の業者を排除することは難しくなっています。
例えば「勝浦タンタンメン」に関しては、地域団体商標が取得されているにもかかわらず、大手のラーメンチェーンなどがメニューに加えていたりしています。
このように、「ご当地グルメ」を団体とは無関係に提供する行為は、上記のような「ご当地グルメ」で地域興しという理念に反するばかりでなく、法律的にも問題が生じる可能性があります。

みなさんも、「ご当地グルメ」で有名なメニューを見たとき、正規な団体が提供する商品なのか気をつけてください。

明らかにおかしいと思われたときは、通報サイト(下記のB-1グランプリのサイトからリンク)もありますので、ぜひ活用してください。


【参考】
B-1グランプリ:http://b-1grandprix.com/ B-1グランプリの公式サイト
愛Bリーグ:http://www.ai-b.jp/index.html B-1グランプリの主催団体



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研修旅行で感じた「おもてなしの心」

2015-11-04 17:19:11 | 事務所情報
10月末、予定通り、事務所の研修(という名の親睦旅行)にいってきました。幸い、強い雨に遭うこともなく、楽しい時間を過ごすことができました。

今回の研修(以下、略)では、金沢を中心に巡った後、和倉温泉に一泊し、翌日飛騨高山で昼食&散策という日程でした。
せっかくの研修でしたので、報告書(w)という意味でブランディングという観点から研修で感じた「おもてなしの心」について書き留めておきたいと思います。

今年の春に新幹線が開業した金沢は、今でも日本で一番ホットな地域かもしれません。先日の研修(!)でも、21世紀美術館、兼六園などを巡りましたが、どこも多くの人出があり、「さすが金沢」の勢いがあります。
翌日、訪問した「高山」も、土曜日ということもあり、道路は渋滞、町並みも多くの人という具合でしたね。

さて、その1日目の金沢&和倉温泉、2日目の飛騨高山を訪問してみて感じた「おもてなしの心」には、両者で大きな違いがあったように思います。

まず、金沢&和倉温泉。
こちらを訪問して、「訪問者に対するおもてなし」に慣れていると感じました。訪問者に対して適度な距離感を保ちつつ、ググッとかゆいところに手が届くというか。決して派手ではありませんが、出迎え、見送り、案内、お土産のお薦め等々、洗練されているというか、上品というか、とても気持ちのよいおもてなしを受けました。
今時のはやりのお店のようなこれ見よがしな「お客様、お客様」といった押しつけがましさがなく、自然な所作や清々しい気遣いを感じます。
とにかく、新幹線開業に浮かれることのない、懐の深いサービスを受けることができました。

次に、飛騨高山。
前日の金沢&和倉温泉との比較になってしまい申し訳ないのですが、「おもてなしの心」という点からは田舎を感じます。
「飛騨高山」といえば海外でも名の知られた日本の観光地ですが、訪問客をもてなすという視点(僕の主観ですよ。)では、やっぱり日本の田舎という範疇を抜け切れていません。街としては「観光地」なのでしょうが、様々な面でのホスピタリティは日本の田舎そのものです。
もちろん、この田舎的な感じが日本国内だけでなく海外から多くの観光客を呼び込んでいるのは間違いありませんので、これを金沢のようなレベルにすることを求めるのは筋違いですね。
そういう意味では、「歴史ある日本」をウリにしたブランディングは成功だと思います。

このように、ブランディングの観点からも、金沢「加賀100万石の小京都」という街のイメージを構築し、飛騨高山「日本の古き良き時代を感じられる田舎」という街のイメージを構築できているのかもしれません。
どちらが好きかは、個々の好みですし、どちらも好きともいえるでしょう。

街をブランディングする、という観点からは、行政や観光協会などがしっかりと目指す街を設計し、住民の協力も得ながら街作りを進めて行く必要があると思います。
そういう意味では、金沢も、飛騨高山もとても優れているといえるでしょう。

ところで、名古屋って。
リニアが開通するからと舞い上がっているように感じてしまいますが、どんな街にするかというビジョンが今一つ見えてこない感じがします。自動車中心の街、鉄道(リニア)の街、それとも人の街?

【兼六園】少しずつ木々の剪定が行なわれていました。


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