たまたま通勤電車の中で読める文庫本サイズの本が途切れたので、以前ダウンロードしておいた電子書籍から取り出して読んでみました。
こういったテイストの作品を読むのも久しぶりです。はるか昔には、川端康成とか石坂洋次郎とかを読んだころもありましたが・・・。
穏やかに物語が流れ、作家の綴りをひとつひとつ追いながら、改めてその筆が描く情景を度ごとに思い浮かべながら、ページを繰るのも時にはいいかもしれません。
慌ただしい朝の通勤電車でのひとつの読書の楽しみ方です。
たまたま通勤電車の中で読める文庫本サイズの本が途切れたので、以前ダウンロードしておいた電子書籍から取り出して読んでみました。
こういったテイストの作品を読むのも久しぶりです。はるか昔には、川端康成とか石坂洋次郎とかを読んだころもありましたが・・・。
穏やかに物語が流れ、作家の綴りをひとつひとつ追いながら、改めてその筆が描く情景を度ごとに思い浮かべながら、ページを繰るのも時にはいいかもしれません。
慌ただしい朝の通勤電車でのひとつの読書の楽しみ方です。
私が中学生のころ、最初に手にした「短編小説」といえば「星新一」さんか「筒井康隆」さんの文庫本でした。その後はお二人の作品はほとんど手に取らなくなってしまいましたが・・・。
この本も、図書館の新着本のコーナーにあったものです。
正直なところ、大宗を占める外国作家の作品を材料にした講義内容はほとんどピンときませんでしたが、最後の筒井さんご本人の作品の解説に至ってようやく少しは頭の回路がつながってきたような気がしました。
はるか昔、触れたことのある展開やエンディングだったからかもしれません。
いつも行っている図書館の新着書の棚で目についたので、手にとってみました。
ご本人へのインタビューを元に編集された “自伝” です。
こういった「本人の手による自伝」を読む場合には、紹介されている内容についてはちょっと抑えめに受け止めるといった “読み手側の調整” を要することが多いと思いますが、この本での萩原さんの語りは、思いのほか素直に入って来ましたね。
数多くのエピソードが伝えられている方ですが、“役者”という仕事へ真正面から取り組む真摯な姿勢は十分に伝わってきます。
Podcastの番組のバックナンバーを辿っていた際、島田洋七さんがゲストで登場している回があって、この本に書かれているいくつかのエピソードを紹介していました。
その話がとても面白かったので、今頃ではありますが読んでみました。
ともかく、圧倒的な存在感をもったとても魅力的なおばあさんですね。
(p150より引用)「1と2ばっかりでごめんね」とばあちゃんに言うと、
「大丈夫、大丈夫。足したら、5になる」と笑った。
「通知表って足してもいいの?」と聞くと、今度は真顔で、
「人生は総合力」と言い切った。
見事です! 本当に素晴らしい!!!
丹羽宇一郎さんの著作は、ちょっと前に「仕事と心の流儀」という本を読んでみて「ちょっと合わないな」と感じたのですが、何故かまたもう一冊手にとってみました。
が、やはり駄目でしたね。もちろんご自身の長く多彩なビジネスマン経験に基づく有益なアドバイスも多々記されています。ただ、たとえば
「こういうとやや自慢めいて嫌なのですが、・・・実は私自身はどんなに忙しくても、疲れというものをあまり感じたことがありません。」
というくだり。
そもそも「仕事をしても『疲れない』ということが“自慢(優れていること?)”」とお考えになっている発想からして、価値観の起点が違うんだなと改めて確認してしまいました。
私も文系ですが、高校では数学・化学・生物は好きでした。ただ、数学は当時の言い方で「数ⅡB」までですが。
さて、本書の著者は西成活裕さん。
以前、彼の代表的な著作である「渋滞学」は読んだことがあって、素人に対して分かりやすい説明ができるユニークな方だなとの印象を抱きました。
本書はさらに「超初心者向け」なので、こういった基本中の基本を西成さんがどんなふうに解説するのかが楽しみでした。
結果、説明ぶりはもちろんですが、中学校数学の「根っこの概念」の絞り込みの明瞭さが大いに参考になりました。読む人を選びますが、はまればとても面白い本だと思います。
浅田次郎さん原作の映画は、「鉄道員」「壬生義士伝」等々いくつか見たことはあるのですが、ひょっとすると小説を読むのは初めてかもしれません。
そもそも最近は、「小説」を手に取ること自体が減ってしまいました。
この本は、たまたま本屋さんの文庫本の平積コーナーで目に止まったものです。戦争・軍人をモチーフにした短編集で、それぞれに感じ考えるところがある作品たちでした。
映画になりそうなものもあれば、映像にするのはちょっとキツイだろなというものもありましたね。
図書館の新着本のタイトルを眺めていて、ちょっと気になったので読んでみました。
中川さん自身の実体験を踏まえたもので「本気」の本だと思います。
苦しみ抜いた末に最後に頼りにした大人が、「見て見ぬふり」にとどまらず「見て知っても敢えて曲解する」現実。被害者にされた人には「理不尽」以外何ものでもない “いじめ”。
この本が、いじめに苦しんでいる人をひとりでも救ってくれますように。
寺田寅彦さん、湯川秀樹さん、最近では福岡伸一さん等々、科学の世界で超一流の方々で思索的な文章の達人は数多くいらっしゃいますね。
岡潔さんの著作(もちろん数学の専門書ではなく)にはとても関心があって、以前も、小林秀雄さんとの対談「人間の建設」を読んでみています。
しかし、ダメですね。「人間の建設」のときもそうだったのですが、私の場合、理解するに必要な最低限の知識がないことに加え、論旨を辿る理解力も決定的に欠けているんですね。
折角の名著なのに申し訳ないことです。
通勤途上に聞いてるpodcastに著者の片岡さんが登場していて、その番組の中で紹介された本です。
ページ数は少ないですが、決して自分では経験できないような海外旅行の驚愕エピソードが満載。
私のような “旅の素人” には、中南米は絶対無理ですね。
著者の山極寿一さんは、ゴリラ研究の世界的権威であり、京都大学総長でもあります。
内容は「毎日新聞」の連載コラムに手を入れたもので、手頃な長さの小文集です。
自ら群れの中に入って体験したゴリラの生態を「鏡」に、今の人間の考え方や行動を、それが個人としてのものもあれば、集団としてのものもありますが、省みて、分析・評価し、山極さんなりの「人間」への示唆を書き連ねています。
ゴリラ・チンパンジー・オランウータンといった類人猿は、やはり私たちと同類との感を強くしますね。
今の人間は「無くしつつあるもの」が多すぎる気がします。
先に読んだ本で倉本聰さんがたけしさんを酷評していたのですが、たまたま図書館で見かけたので手にとってみました。
たけしさんの考え方をすべて肯定するものではありませんが、たけしさん流の言い回し(ギャグ)を取り払うと、思考の「支点(基準)」はそれほどおかしくはないんですよ。
黒柳さんのおしゃべりそのまま、とても懐かしい方々との交友録です。
森繫久彌さん、渥美清さんといったお馴染みの方々を筆頭に、それぞれのみなさんの人柄がなんと爽やかなことか。
中でも賀原夏子さんの晩年の姿は・・・、とても言葉で表すことはできません。
こういう “信念に生きた方” がいらっしゃたのですね。外にいる人間にとって、この本のようなそれを伝えてくれる媒体のほかに、それを知るすべはありません。
「2」です。
とはいえ前作の続編ではなく、こちらは平尾さんに近い所縁の方々からの “寄稿文集” といった趣きの本です。
改めて平尾さんの人柄を垣間見ることになったのですが、自らを省みて情けなさ100%です。
“ラグビーW杯日本大会”も大盛況のもと幕を閉じましたね。