以前、岩波文庫の「相対性理論」は読んでみたのですが、なるほどというのが1割程度、残りは(当然のごとく)よく分かりませんでした。
今回は、タイトルに「ゼロからわかる」とある超入門書を読んでみました。
超入門書と銘打っているだけあって、「どうしてそうなるのか」という根拠(ロジック)について、数式なしで、具体例をあげながら説明してくれています。とはいえ、物理学の素養のない人間(私)にとっては、やはり簡単ではありません。
以下には、本書を読んでの私の「覚え」を書き残しておきます。
まずは、「一般相対性理論」についてです。
本書によると、一つの物体は「重力質量」と「慣性質量」という二つの質量をもっており、それらは等しいということが、「一般相対性理論」の端をなしたとのことです。
一般相対性理論からは、「重力により空間と時間が曲がる」ということが導き出されると説明されています。
(p72より引用) 重力場の存在する空間では空間と時間が同時に曲がるので、「四次元時空が曲がる」と言う。
この「時空の曲がり」こそが、アインシュタインの発見した一般相対性理論の神髄である。
次に「特殊相対性理論」です。
(p97より引用) 特殊相対性理論は、「光速度不変」の公理とこれから紹介するもうひとつの公理によって成り立っている。それは、「物理法則はどんな慣性系から観測されても同じである」という公理である。
これが、スタートで、
(p151より引用) 物質は消滅してエネルギーに化けるし、逆にエネルギーは物質に化ける。さらに、動いている粒子はそのスピードが上がるほど質量が増える。これらの事実は特殊相対性理論からの帰結である。
という論理展開に至ります。
相対性理論の有名な数式(E=mc2(2乗))は、まさにこの点を表したものです。
(p98より引用) 実際、「速度が大きくなれば物体は重くなる」という仮定の正しさは、実験によって何度も確認されている。そして、この仮定を、「物体が加速されると物体の運動エネルギーが増加する」という事実と結びつけると、有名なE=mc2(2乗)(Eはエネルギー、mは質量、cは光の速度)という式が出てくるのである。この式は、物体(質量)がエネルギーに変換されうるし、またエネルギーは質量に変換されうる、ということを示している。
相対性理論やそれを踏まえた量子力学は、宇宙の構造を解明したり、原子力開発に応用されたりしています。
量子力学が関わるもう少し身近な現象として、こんな例が挙げられています。
量子力学における電子のエネルギーの説明の部分です。
(p148より引用) 電子が高いエネルギー準位から低いエネルギー準位へとエネルギーを減らすときに、光子が放出されるということである。つまり、原子が光を発するのである。
これが「ネオンサイン」の発光の原理だそうです。
今回もまた、私の理解力不足のために消化不良でした。
基本的に物理学の素養がないので理解できないのが当然ですが、また、何か素人わかりしそうな本があれば読んでみようと思います。
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ゼロからわかるアインシュタインの発見 価格:¥ 735(税込) 発売日:2006-09 |
まず、光速度不変というのが、なんともピンときません。時速200キロで走っている新幹線の中で進行方向へボールを100キロのスピードで投げたら、それは新幹線に乗っている人にとっては、100キロのスピードのままだけど、新幹線から離れて制止して観測している人にとっては、そのボールのスピードは100キロプラス新幹線のスピード200キロで時速300キロになる。これはなるほどと分かります。でもそれが光には当てはまらなくて常に一定で、それは実際の観測でも証明されているとか。
なんで?ですよね。
コメントありがとうございます。
相対性理論は、専門家の間では「美しい理論」だと言われているそうです。
あっさり言うと、観察者が異なる慣性系にいる場合、ひとつの光の動きに対応した距離と時間の進みが異なるということのようですが、確かに私も分かっていません。
時間の進み方が異なるというときの時間とは、例えば人間が歳を取る、生物の生態として老化する時間とは違うものだろうか、それまで変ってくるのだろうか。
時間の進み方がゆっくりになったということは、そこに住む人間は、老化もゆっくり進むということだろうか。
時間が早く進むということは、老化も早く進むのだろうか、それともどちらも細胞が老化するスピードは同じだが、物理的な時間が違うということだろうか。方や1歳と方や100歳が、生態の老化としては、同じ状態ということだろうか。
それとも、現実には同じだが、観測される状態が違う、方や100年前の映像で、方や1年前の映像でしか同時には把握できないということだろうか。
それとも・・・。
すいません、こういう話、けっこう好きなんです。