地味で抑圧されたトーンの“サスペンス”映画です。
出演している役者さんたちもメジャーではないのですが、 各々なかなかに渋く、演技にもリアリティがありました。
こういう状況化でここまで思い切って自らを変えることができる主人公はまずいないとは思いますが、その分、 ストーリーにはオリジナリティがあったように思います。
映画の作りも、 現在進行形のシーンと過去の経緯をたどったシーンとを並行に見せ ることにより、主人公の変貌ぶりをうまく描いていました。
最終的には “家族の絆” を大切にする価値観が根底にあるので、 凄惨な画面に反してそのメッセージ性には共感できるところがあり ますね。
観る前は全く期待していなかったのですが、 ちょっと気になる作品でした。