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イギリスの失敗 「合意なき離脱」のリスク (岡部 伸)

2020-03-01 13:18:55 | 本と雑誌

 妻が読み終わったので借りて読んでみました。 

 本書の出版は2019年8月29日ですから、書かれている直近の情報は、離脱推進派ジョンソン首相があらゆる方策を駆使し10月末の離脱を目指していた途上の様子です。そして、ついに2020年1月31日23:00GMTにブレグジット(英のEU離脱)が実現しました。

 このイギリスのEU離脱ですが、みなさんご存じのとおり、2016年6月23日の国民投票で「投票者の51.9%がEUを離脱することを選択した」ことによるものです。当時その予想外の投票結果には、ほとんどの人々が驚きましたし、当然、私もそうでした。
 ただ、その驚きは、そこに至
るまでのイギリス国内の数々の論点を知っていた故ではなく、本書を読んで、今さらながら「僅差での判断」であった背景等をようやく知ったという有様なわけです。

 著者も指摘しているように、ここに至る要因を「イギリス国民のポピュリズム」だけに求めるだけでは正しくないでしょう。
 今現在のEU域内の政治環境・経済環境等を踏まえ、他方の当事者である“EUの変容と実体”についてもきちんと勉強する必要がありますね。
 

 

 

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