レビュープラスというブックレビューサイトから献本されたので読んでみました。
著者の言う「もったいない人」とは、「2:6:2の法則」で「6」に入る人、すなわち、能力ややる気が劣っているわけではないのにうまく成果が出ない人です。
そういった人に対して、著者は、「成功への正のスパイラル」に乗り換えるための“心の持ちよう”をアドバイスしています。
「もったいない人」は、「自分に対するイメージ(自己認識:セルフイメージ)」を実態以上に低く“できないんだ”“だめなんだ”というふうに捉えています。
(p61より引用) 自己認識(セルフイメージ)は、自分で決めたことを守ることによって高くなっていくもの。・・・
自己認識(セルフイメージ)が低くなると、脳内トークも「自分はできない」というモードになり、脳がうまくいかない現実を実現しようと動き始めます。「決められない症候群」は、「自分ダメ出し症候群」を強化するものでもあるわけです。
まさに、これでは「もったいない」ですね。
「決める」ということにこだわる人、すなわち決断力のある人はこんな感じです。
(p64より引用) 彼らの口癖が、次の一言です。
「それ、いつやりますか?」・・・
結果を出している人たちは、「今、決める」「その場で決める」ということを、自然に行動に取り入れているのです。
この程度のことなら、まさに「やる気」の問題です。結構簡単にできそうですね。
もう一つ、「もったいない人」は、自分には「才能がないんだ」と思い込んでいます。
「才能」というと“何か人とは差異化された優れた能力”のように感じてしまいますが、改めて著者は、「才能」に関して、「さあ、才能に目覚めよう」(M・バッキンガム著)という本で説かれている定義を紹介しています。
(p122より引用) 「才能」・・・無意識に繰り返される思考・感情・行動のパターン
定義の当否はともかくとして、こういう「無意識のパターン」に着目して、これを一般的なニュアンスである「才能」に磨き上げていく、そして、そうなって初めて「才能」が自分の「強み」に変わるのだという考え方です。この指摘はなかなか面白いですね。
さて、本書を読み通しての感想。
著者が本書で紹介しているアドバイスはとてもシンプルですし、具体的な行動に落とし込んでいるので取っ掛かりやすいものですね。「起業で成功するため」とか「大金持ちになるため」といった類の目的はどうでもいいと思いますが、せめて“等身大の自分の能力”に自信を持って物事に取り組めるようになる、そのための有意義なヒントは数多く見られます。
初めて手に取ったときの私の予想よりも“ちょっと上”をいった内容です。
ライトな本ですが、行動を変えるためにのちょっとした気づきが得られると思いますよ。
「もったいない人」が人生を変える3つの法則 価格:¥ 1,365(税込) 発売日:2014-02-04 |