平成29年度きらきら塾第5回は、アドラーカウンセラーの野々口浩幸さんを講師としてお招きし、『二学期をむかえ環境が変わった〜子ども達との関わり方〜』をテーマにお話していただきました。
まずは、子ども達にとっての2学期は、夏休みが終わり新学期が始まる時期に思い悩む子供が多く、18歳までの日別自殺者数は、長期休みが終わる日に集中しているというお話から始まりました。
このような結果からも 逆境に負けない心・困難から立ち直る力・折れない心=レジリエンスを身につけること が、子どもにとって必要であるということです。
子どものレジリエンス強化のための10のコツは
絆を強める 人を助ける経験をさせる 日々の日課を守る 時には休む セルフケアを教える 目標を定めさせる 自分への信頼を高める ポジティブな見方を教える 困難をチャンスにする 変化を受け入れる。
レジリエンスや幸福度が高いと、他者と良い関係を保て、ストレスに対応する力がつき、生涯にわたり、社会に貢献できる人材になれます。
逆境に弱い人は、被害妄想的になって周りを責めたり、自分を正当化して自分が納得できるような考え方しかしません。自分のために周りを動かそうとするだけで、逆境を自らの成長の機会とすることができないのです。自分を変えるには大きなエネルギーや勇気を必要とします。それを持たないから、逆境力が育たないのです。
逆境に強い人は、自分の未熟さを理解し、受容できます。勇気を持って実行力、行動力で逆境に有効に対処します。自分のエネルギーを有効に活用することで、悩んでいるエネルギーを逆境を乗り越えるエネルギーに変えるのです。
次に、親としての自分を知る『エゴグラム』を体験しました
質問に、はい(2点)、どちらでもない(1点)、いいえ(0点)のチェックを入れ、合計点で自分がどのパターンにあてはまるのかを知る『エゴグラム』を体験しました。明朗パターン、献身パターン、依存パターン、頑固パターンなど様々なタイプに類別されて、自分は少し我慢しすぎ?周りに流されすぎ?柔軟さが足りない?など、自分自身の内面を見直すいい機会となりました。
幼少期における親の役割は、ふれあい、スキンシップすることが大切とのことでした。
スキンシップは、心身に好ましい影響を与え「 オキシトシン 」と言うホルモンが分泌されます。オキシトシンは、脳の疲れが癒え、気分が安定し、人に対する信頼感が増し、心地よい幸福感がもたらされます。小さいうちは抱っこや手をつなぐ。思春期以降はワンポイント型のスキンシップ(肩をポンと叩く、握手)に切り替え、愛情を伝えることが大切です。
親が過保護や過干渉は、子どもの自立の妨げになります。
子どもが困っているときに『誰の課題か? (課題の分離)』を知り、何ができるか話し合う(倫理的結末)ことで、子どもが自分の力で課題を達成したり、問題を解決したりするのをサポートするかかわり(勇気づけ)が親にできることです
子どもの自尊感情や自己有用感(人の役に立った、認められたという気持ち)を育てるためには、親が褒めるより認めること、信用(条件つきで信じる)より信頼(無条件に信じる)することが重要です。
お話をお聞きして『心の器が大きいこと、心の柔らかさと自由こそが、こころを守る』という言葉が印象に残りました。 また、自分自身を知ることで、親子関係のあり方を改めて考える機会になりました。
参加者の皆さまの感想
親の勇気づけが、子どもの力になるということ。
「ありがとう」「うれしい」「助かった」を意識して、たくさん言いたい。スキンシップ(ポンポンでも)も。できることからやってみたい。
親の対応は、子供に大きな影響をあたえる事を学びました。今日は、帰った子供を抱きしめようと思います。
エゴグラムとてもあてはまってて役にたちました。小さい時が大事なんだと改めて分かり、これからの生活に取り入れていきたいです。
自分の事も大切にしながら周りの人も大切に考える。そうするとちゃんと周りからも支えてもらえるということ。
アンケートへのご協力、ありがとうございました。
野々口先生、ありがとうございました。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます