青森市子育てサポートセンター

「子育てをしている保護者のみなさんのお役にたちたい!」という熱い思いで、活動に取り組んでいます。

令和元年度 第3回 うとう塾 この子にあった学びの場とは?~活き活きと楽しく~

2019-09-13 09:20:16 | うとう塾

令和元年度第3回目うとう塾は7/4(木)

『この子にあった学びの場とは?

                ~活き活きと楽しく~』

をテーマに

青森県立青森第二養護学校 教頭 湯田秀樹さん

を講師にお迎えして、

子どもが活き活きと楽しく学校生活を送るために、

家庭での親子の関わり方や進路決定のヒントについて

学ぶ機会となれるようお話を伺いました。

 

まずは、

「特別支援学校」「特別支援学級」「通級による指導」の

指導の対象となる障害の種類及び程度等の説明を

お聞きした後にそれぞれテーマに沿ったお話がありました。

 

■「活き活きと楽しい学校生活を送る」とは?

平成18年度の学校教育法改正に伴い、

平成19年度より特別支援教育は、

知的な遅れのない発達障害も含めて、

特別な支援を必要とする子どもが在籍する

全ての学校において実施されるものとなりました。

基本的な方向性としては、障害のある子どもと

障害のない子どもができるだけ同じ場で

共に学ぶ事を目指すべきであり、その場合には

「障害のある子もない子も、

①授業内容が分かる

②学習活動に参加している実感・達成感を持っているか

③充実した時間を過ごしているか

④生きる力を身につけていけるかどうか」が

最も本質的な視点であり、そのための環境整備が必要である。

「今日学校にきて達成感はありましたか?楽しかったですか?」

子どもの学びの場はそうであってほしいと仰っていました。

 

■家庭での親子の関わり方

①特性を踏まえた対応のために(障害の捉え方)

例えば、10問書かれたテスト用紙で問題に取り組んでも

どこから手をつけて良いか分からず解く事が出来ないが、

1問ずつ1枚の用紙に問題を書き10枚渡すと解く事が出来る。

といった、個々の特性に応じた対応の仕方がある。

障害という状態は、その時々の本人の状態や

周囲の環境によって変わるものだと考えてみる。

 

②様々な特性の理解

例えば学校では、

子どもが10分位してイライラしだすという時に

「プリントを保健室に届けて下さい」と

何か役割を持たせる事で

その子は役に立ったという自己肯定感を得る。

その子の特性がマイナスに繋がらないような関わり方をする。

 

③基礎的環境整備と合理的配慮

基礎的環境整備⇒「平等と公平」

それぞれの対応は同じように見えて違うものである。

「平等」はみんなに同じ対応をし、「公平」はその子にあった対応をする。

例えば、身長差がある3人が球場の塀越しに試合をみていた場合。

「平等」に同じ踏み台を3人に渡しても身長差があるので見えない人もいる。

身長を考慮し「公平」に踏み台の高さも違う物を渡したり、

あるいは塀よりもフェンスを設置するなどといった

対応をとるとことでみんなが公平に試合を見られる。

平等よりも公平の視点で、その子にあった環境を整えることを考えてみる。

 

合理的配慮⇒学校での配慮例として、

階段の左右にシールを貼る事でほうきや雑巾がけが出来るようになる。

また、床に四角くテープを貼ることで、

立つ場所であったりゴミを集める場所である事を知る事が出来るようになる。

文字だけでなく写真やイラストを使用し、

次の行動を示し見通しをつけてあげる事が大事。

基礎的環境整備と合理的配慮を家庭でもできる事がある。

 

 

■進路決定のヒント

その子にとって十分な教育が提供できるのは、

普通校なのか、特別支援学校なのか、

個別に、総合的に判断する事が必要である。

保護者の意向は尊重するが決定するのは、教育委員会になる。

現在は、学びの場の柔軟な見直し(転学)が可能で

普通校と支援学校間で交流及び共同学習の機会がある。

そして近年、通級学級・支援学級が増えており

H30年度より県立高等学校(北斗高)でも

通級による指導が開始され

今後増えていくと思われるとのことでした。

 

皆さん講師のお話を熱心に聞きながら参加されていました。

湯田教頭先生、ありがとうございました

また、湯田教頭先生による、特別支援学校についてのお話が

昨年度のうとう塾にあります。

こちらもご参考にしてみてください。

うとう塾 特別支援学校を知ろう

 

 

参加者の皆さまからの感想(アンケートから抜粋)

支援学校、支援学級など違いもよくわかりました。

掃除、ほうきの使い方等(シールやゴミの集める地点を定める)。

 環境の整え方、教室の中はシンプルに整える等。

 生活の見える化カードも参考になりました。具体的で分かり易くよかった。

特性に応じた対応ということで、野球観戦がとてもわかりやすかった。

 十分な教育、とても深い言葉でした。

 環境整備の大事さを知りました。

親がビチッと近くに、いすぎない事も必要なんだと思いました。

 今の私はピッタリ(家に帰ったら)気がかりでしたが、

 本人も「力」はある事を信じてみようと思いました。

就学に関してとても不安でわからないことが多いので、

 勉強会でたくさん情報を頂けてためになりました。

 制度や知識を自信につなげていきたいと思います。

 

アンケートへのご協力、ありがとうございました

 

今年度のうとう塾はおかげさまで全5回終了いたしました。

来年度の予定が決まりましたらまたこちらでもお知らせいたします

 

コメント
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