青森市子育てサポートセンター

「子育てをしている保護者のみなさんのお役にたちたい!」という熱い思いで、活動に取り組んでいます。

子どものやる気を引き出すナッジ

2024-06-28 14:58:06 | きらきら塾

 今期最初の講座は5月13日(月)に、合同講座として「子どものやる気を引き出すナッジ」を青森市教育研修センターを会場に開催しました。

 講師に青森大学客員教授の竹林正樹さんを迎え、ナッジ(人の心理特性に沿うことで子どもが自発的に行動を変えるように促す方法)の講座を開催しました。

          

ナッジとは「そっと後押しする」を意味し、選択の自由を確保しながら行動を促す手法です。

行動を促す方法には、①情報提供②インセンティブ③強制④ナッジの4段階があります。

①の情報提供は効果的です。しかし、頭で理解しても行動に移せないことが多いものです。

②のインセンティブ(対象の行動を促す刺激や動機)は動機を維持しにくいという課題があります。

③強制は強力ですが実現が難しいです。

④のナッジは、行動変容を予測可能な形で変える科学や心理学に基づいた理論と言うことです。

 人は頭で分かっていても行動しないことがあります。それは、認知バイアス(物事の判断が、直感やこれまでの経験にもとづく先入観よって非合理的になる心理現象)に影響されるからです。そして認知バイアスは、自分に都合よく解釈する習性があることや、情報をゆがんで解釈をする影響が有ることも紹介されました。

 また、直感を「働き者だが巨大で本能的な象」に、理性は「賢い調教師」に例え、象は直感的に面倒なことは先送りにする影響を受けやすく、「ナッジ」は、象が望ましい行動となるように予測可能な形に変える要素を使う方法と言うことです。

 そして話をするなら、相手の疲れていない時間帯に、EAST(簡単で、魅力的で、規範に訴え、タイムリー)でシンプルに伝えることで、直感的に動きたくなるようにし、最初と最後は明確に一貫性をもって、2分以内にまとめて伝えることが大事と話されました。 

 参加者からは「子どもは大人以上に直感的に動くため、こういったことを知るだけで、親の関わりも変わり、有効的だと分かりました。」また、「ナッジで行動を後押しする理由は、人間の脳が直感と理性の両方で判断し、認知バイアスの影響を受けやすいためと理解でき、いろいろな場面で応用できる理論で参考になりました。」との感想がありました。

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