Learning Tomato (旧「eラーニングかもしれないBlog」)

大学教育を中心に不定期に書いています。

vol.412:課題はレジリエンス不足?それとも?

2011年07月04日 | オープニング
突然ですがレジリエンスという言葉をご存じでしょうか?

コガは、最近読んだ居神浩先生の「学卒未就職という不条理」(『IDE現代の
高等教育 No.531』、2011)という論文で知りました。

レジリエンスとは一般に、「困難に打ち勝つ心の力」「挫折から回復・復元
する弾力性」などと説明されているそうです。今風に言うと「折れない力」
のことです。最近レジリエンスが足りない学生(特に4年生)、が多いよう
に感じます。就職難の状況に加えて、震災の影響から企業の採用スケジュー
ルが延びているため、なかなか内定が貰えず、「心が折れて」しまったよう
なのです。

上記の論文によると、内定が決まらない学生に共通している特徴は
・就職活動をスタートするのが遅い
・何をしたらよいのかわからない
・エントリーシートが書けない
・こだわりが強い

なのでそうですが、私の経験から
「活動をあまりしていない学生」
という特徴を加えさせていただきたいと思います。

6月~7月のこの時期、就職活動休止に陥る学生が増加します。そういう学生
は、私がメールをしても返事が来ません。また、たまにキャンパス見かけた
時も、こちらが声を掛ける前に私の視界から外れるように逃げ隠れしようと
します。まるで「就活」という現実から逃避するかのように・・・。

彼らのレジリエンスの不足を嘆くことは簡単です。しかし、ここ数年の就職
活動は、1つの内定が決まるまで約30社落ちると言われています。しかも、
最近の選考プロセスは長く、五次~六次面接が当たり前という状況になって
います。加えて、かつては最終の役員面接と言えば顔合わせ程度で、そこで
落とされることは殆ど無かったのですが、最近は最終面接で落とされるのが
当たり前となっています。

コガも学生だったら、絶対に心が折れてしまうと思います。
だから、彼らのレジリエンス不足とは一概に決めつけられないのです。

そうした学生達の「折れた心」を修復し、再度就活戦線に向かわせるにはど
うしたら良いのか日々模索しております。私が説教しても逆効果なので、現
在は、学生同士が就活について語り合う場を設ける等の工夫を心がけていま
す。先日も「World Cafe」のスタイルで就活について対話させましたが、彼
らの気持ちが少し楽になったようでした。どなたか「就活で心の折れた学
生」を復活させる方法をご存じでしたらぜひ教えてください。

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