Learning Tomato (旧「eラーニングかもしれないBlog」)

大学教育を中心に不定期に書いています。

vol.490:KOBARA+3はPDCAサイクルの学びを満たすことができるか?

2013年10月20日 | オープニング


本Blog記事は2013年10月20日発行のメールマガジンのバックナンバーです。

一気に秋が深まってきました。先週は10年に一度という大きな台風26号が各
地に甚大な被害をもたらしました。伊豆大島では多くの方が犠牲となりまし
た。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
さて26号の悪夢が冷めやらぬうちに、台風27号が日本に近づいています。こ
の台風27号にはフランシスコという名前がついています。フランシスコ君の
10月20日の中心気圧は925hPa、日本に近づけば気圧は低くなりますが、現在
の中心気圧はあの伊勢湾台風上陸時のものと一緒です。今後の台風情報に十
分ご注意願います。
気象庁 台風情報ページ


さて、コガの担当する3年生のゼミでは、大学近くの観光地「大山」の活性
化をテーマに様々な企画を考え、地元の旅館組合や観光関係者に提案してき
ました(Blogバックナンバー「vol.361:大山ミシュランプロジェクトWorld Cafe
を実施しました
等を参照)。

しかしそうした活動にコガ自身としては物足りなさも感じていました。学生
の考える活性化のアイデアや提案はなかなか面白いのですが、どれも全て
PDCAのP=計画の段階で終わっているためです。旅館組合や観光に携わる人
に観光活性化の企画を提案するまでで終わっており、この後のDCAを体験さ
せていないことに物足りなさを感じていたのです。

そのようなモヤモヤした状況が続く中、昨年のゼミでようやく「D=実践」
に少しだけコマを進めることができました。ゼミ内で、大山に来る「山ガー
ル」をターゲットに地元の名産である豆腐を作る過程でできる「おから」を
使ったドーナッツを提供してはどうかという企画を考えたグループがあり、
地元の皆様のご協力のおかげで、1日だけですが、紅葉のシーズンに仮設の
露店でおからドーナッツを販売することができました。

しかし、単発的な実践だけでは不十分です。取組の中で遭遇する課題や問題
を解決してPDCAのサイクルを回すためには、「継続した実践」が必要です。
そんなことを考えていたところ、今年から大山の登山口にある観光案内所の
一角をお借りし、学生が運営する「おからドーナッツ店」を出店できること
になりました。現在ゼミでは、社長(ゼミ長)のもと、商品開発部、店舗設
計部、管理部、広告宣伝部の4つに分かれ活動し、来週26日の開業のための
準備に追われています。

店の名前は「KOBARA+3」(コバラミタスと読みます)。事業コンセプトは
「大山に訪れる山ガールの小腹を地元の食材で満たすことにより、「食」と
しての大山の魅力をアピールし、登山客・観光客・宿泊客を増やす」です。
ここまでは学生の意見を反映してコガがまとめたのですが、後はできる限り
口を挟まずに学生に開店準備を任せています。

某大学で「授業を3日連続で休んだ学生に電話をかけて欠席理由などを確認
する取り組みを始める」という記事を読んだのですが、最近大学の「過保
護」「過指導」「過教育」が却って学生の学びや自立を阻害しているのでは
ないかと危惧しています。そこで今回の出店に関しては、つい教えたくなる
ところを堪え、失敗してもいいから学生にやらせる。その失敗から学生が学
び成長するのを見守ろうというスタンスで取り組んでいます。お近くにお越
しの際はぜひおからドーナッツ店に寄っていただければ幸いです。
なお、活動の詳細は、下記facebookページを参照願います。

「大山おからドーナツ 「kobara+3」
https://www.facebook.com/kobaramitasu
<文責 コガ>

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