マツモトの研究生活。

研究生活を綴ります。
近況報告が多いです。
コメント頂くと狂喜乱舞します。

オスのこと

2009-11-21 02:41:41 | 研究。
卒業研究の話。
現在、オスとメスの友達関係(交尾期に限らず、近接時間が多い関係)における
オスの積極性を評価してやろうと、
リーダーオスから周辺にいるオスにいたるまでを鋭意ストーキング中です。

これまでメス視点の話はたくさんされてきました。
メスは、仲のいいオスの近くにいれば、喧嘩の時に守ってもらえるので
えさ場で優位に振る舞うことができます。
だから、オスとの友達関係を積極的につくったり維持したりする、というのは納得できます。
それでいてメスは、リーダーオスに交尾をしようと迫られても、
拒否する場合があります。
しかも交尾期以外の時期に仲良くしていたオスとメスは、
交尾しなくなるという研究結果が出ているのです。
(特にメスは若くて目新しいオスを好きになる傾向があると言われています。)

じゃあ、オスはなんでメスと友達になるのか、と。
せっかく仲良くなったメスとは必ずしも交尾できるとは限らない。
基本的にオスはメスより順位が高いように振る舞えるので、
別にえさ場でひとりでも構わない。

じゃあ何のためにオスはメスと友達(のような関係)でいるのか。
そもそもオスはメスと積極的に友達になろうとしているのか。
ここんとこを、観察を通して調べてみたいなと思っているわけです。

実際には、オスを個体追跡して、
メスにグルーミングをねだる、近づく、プレゼンティング(交尾の誘い)をする、
といった事例を集めています。



でも、なかなかうまくいかんもんで…。
リーダーは1匹のメスにゾッコンだし(近くで起きた喧嘩を無視するし…)、
2位のオスは時々ひとりで森に入っていくし(しかも木ゆすりはじめるし…)、
うまいこと理解できない行動ばかりします。まだまだデータが足りません。
何考えてんだこいつら?

そもそも「友達関係」というのは交尾期以外でもよくいっしょにいる、という意味ですから
今の交尾期だけでキッチリした話をすることはできないんですよ。
それでも、院での研究活動に繋がるような卒業研究になれば!と思ってやってます。
…でもちょっぴり泣きそうです(ぇ)

最新の画像もっと見る

コメントを投稿