はるさめさんのブログで『やさしい中国語読物』を知り、古本を買いました。45円でした。安かった!本を開けた様子もないほどきれいな本でした。チラッと見た感じでは、全3篇のうち前の2編は読めそうです。
http://plaza.rakuten.co.jp/harusameya/diary/201109170000/
はるさめさんのブログのなかで、中国ドラマの違和感について書いてあったので、僕も感じたことを書きます。
『紅楼夢』のDVDを見たのですが、違和感がありました。登場人物がとてつもなくよく泣くのです。一体何なのというぐらいよく泣くのです。原作は清朝中期乾隆帝の時代(18世紀中頃)に書かれたものを1987年にビデオ化したもので中国では評判がよいとのこと。これが理解できない。違和感を感じる。たかだか数百年まえの中国の原作の小説や25年前のDVDが理解できないのでしょうか?
1.僕が工学部出身で40年近く機械を相手に仕事をしてきたからでしょうか?
2.文化人類学的な訓練が出来ていないからでしょうか?
3.単に僕が感受性に乏しく、なおかつ半分ボケているからでしょうか?
4.明治以来の自国民洗脳作戦が功を奏した結果でしょうか?
5.戦後のアングロサクソンによるヘブライズムとヘレニズムの刷り込みがうまく機能し日本人をその東洋的文化背景から、完全に遊離させ、根無草化に成功したのでしょうか?
もっと昔から違和感を感じる文化的な背景があったんじゃないかな?福沢諭吉の脱亜論が明治18年だから、おそらく江戸時代には東洋的な文化的基盤から離れていたかもしれない。文化的な背景が異なれば相手を『身の毛もよだつ後進国』と感じてしまうだろうし、島国の人間ならなおさらだ。異文化接触に慣れていないから。権利と義務、家族観が日本と中国ではひどく違うのかもしれない。
数年前、中国のテレビ局で福原愛にインタビューアーが『あなたの両親はあなたのために、仕事を辞めたと聞きましたが、現在あなたは家族全員を養わなければならない。これは事実そうなのですか?』と聞いて愛ちゃんを泣かせたことがあったらいしいけど、(これを善きに解釈すれば)おいしいネタを愛ちゃんにプレゼントしたつもりかもしれない。ひょっとしたら、愛ちゃんが中国人なら、『そんなことはありません。』と謙遜し(内心自慢モード)『でも、もしそうであれば、親孝行できて、幸せです。』と満面の笑みで答えて、(こんなに親孝行な娘はいない、中国人女性の鏡だと)愛ちゃんの株がまた上ったのかもしれない。でもあのインタビューは日本人なら、ムカッとする。日本では、親が子を命がけで育てるのは、当たり前で、逆に親が、子供にたかるのは、褒められたことではない。親は子供には迷惑をかけたくないと思うのが、日本的だ。日本人残留孤児が帰国後、それを頼って、育てた親や、親戚が、大挙して、日本にやって来るのは、中国的だし、それを『養父母や親戚の人たちに、恩返しが出来る』と感じる元日本人残留孤児もOSが完全に中国バージョンになっている。
僕もOSを入れ替えないと『紅楼夢』を理解できないのかな。中国人は頭がいいから、このOSの差を利用して、日本人ならムッとするような、OSニッチ産業でお金を儲けることができるかもしれない。日本人は親子関係がどちらかと言えば水臭い、おそらく世界平均をも下回る。中国人は家族関係が濃厚で、世界でもトップクラスだろうと思う。