Goo・ちょき・パーで、なに作ろう!

定年退職してしまいましたが、再任用でまだまだ老後の蓄えをしなくてはなりません。それでも悔いのない人生にしたいと思います。

黒サンゴ?置物作り!

2021年02月24日 21時51分13秒 | 日曜大工

2020年12月中旬

昨年末の事。
天草の西海岸の夕日を見たいがために、下田温泉の(くれよん)に泊まりました。






日没まではまだ時間があったので、連れてきたワンちゃんたちのために砂浜を散歩しようと宿を出ましたが、南下しても西海岸は断崖の岩だらけです。
Uターンして北上してもしばらく同じ
苓北火電が見える所まで来てやっと砂利浜がありました。



僕は天草砥石を拾っていましたが、妻がサンゴみたいな複雑な黒い枝を見つけました。
木とは明らかに違うし、根が木ではない
だとしたら、サンゴ・・・それも黒サンゴ
全長90cmもあり、なんとか積み込みました。




自宅でしっかり観察すると、高級な商品の黒サンゴとは程遠く、貝殻や塩が付着していてうんざりでしたが、綺麗にしてみることにしました。



ラジオペンチを使い、一つずつ地道に取りました。
白っぽい貝は大体取れましたが、白けた感じはどうしても無くなりません。




狭いところの隙間には、キリを使いこそぎ落としました。



樹皮?みたいな皺の間の塩や小砂は、ローターにブラシを付けて取りましたが、ぼーっとなるような複雑な枝数です。



ひっくり返して根が張っていた所には、小石や砂がビッシリと取り込まれています。
明らかに海底の岩礁や砂利原に育ったようです。
マイナスドライバーでガリガリと崩しました。



塩は湯舟に漬けて溶かすことにしました。

細かい枝を折らない様に、今度は刷毛でゴシゴシです。



2021年1月~

塩は取れたものの、黒い樹皮が剥げて、やはり白けています。
『どうにかして、黒黒としたサンゴにしたいけど、ペンキの黒はいただけない
そこで、靴の靴墨で着色することにしました。



刷毛で複雑な枝を全部塗るのは堪えました
でも暇暇をみて、なんとか全枝塗りました。



2021年2月~
そうこうしているうちに『1月行った~』
飾り物にするには台座が必要です。
そこで、薪ストーブ用の薪の中から、ゴツイ・クヌギのコブ幹を見つけて台座作りに取り掛かりました。
これは1号台座。
せっかく樹皮まで剥いたのに、全然フィット、自立も出来ず使用を断念。



2021年2月23日

別の日に、2つの塊を薪小屋から探しました。
ピーリング(樹皮剥ぎ)終えたのが、失敗の1号台座です。
根廻り大きさが足りて、バランス良く取り付けた後の自立が可能かどうかが選択のポイントです。




選んだ物も、薪割りの断面はグニャグニャ曲面ですので、底になる面をチェーンソーで水平に切り出しました。



底面はフラットに出来ますが、取り付ける根株をフラットに切り捨てるわけにはいきません。
凸凹の根株に合わせて、台座を合わせて密着を図らねなりません。



目分量で曲面を合わせられませんので、カーボン紙を挟んで、象りの炭をつけます。



黒いカーボンが着きました。



ノミを使って、ガンガン削ります。



新たにカーボン紙を挟んでゴリゴリすると、また同じ場所(まだ高い)や、新たな場所(別の凹凸の接点)が黒くなります。



このカーボン紙は両面ですので、根株側にも黒く着いています。



ハッキリいってキリがないのですが、見切り は、『黒が出来るだけ前面に均等に着き、見た目も隙間が少なくなると密着度が高まったと判断』です。



こんな扇的で広がった枝ぶりですが、10回ほどカーボンの削りを繰り返していると、台座に乗せ手を放しても自立する様になりました。



台座の底面はチェーンソーで粗削りでしたので、ノミで削ぎました。



台座への取り付けは、窪んだ根株の穴に、コーススレッドでネジ止めしました。



艶消し黒スプレーで、台座と根株を着色しました。



ストロボの影で乱視的写真ですが、漆黒の黒が出て、綺麗な仕上がりです。
せっかく2カ月もかけて置物にしたのですが、我が家に安住の置き場はありません。
また、とても売り物にはならないので、実家の玄関にでも置く事にします。




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食み切り(ハミキリ)のレストア

2021年02月14日 17時12分28秒 | 日曜大工

2021年1月17日

この日は62歳の誕生日。
単なる日曜日で実家に居て、納屋の整理をしていました。
そこで見つけた牛や馬の餌づくりで藁や草を食べやすい大きさに切る『食み切り(ハミキリ)』の朽ち果てた物を見つけました。
台座、取っ手は土に還った様にボロボロで、鉄製の部分だけ発掘された遺物のように地面にありました。
多分、今あるハミキリの先代で、子どもの頃僕も使った半世紀も昔の物だと思います。

『普通はこんなのレストアしないよなあ~』
でも、カボチャの半割販売のために借りに来る研修生OBが居ることを思い出しました。
『綺麗にレストアして気に入ってくれるなら、使ってもらえるかも?』という期待で、もう一度命を与えることにしました。




これからの作業は、自宅で暇を見てのちょこちょこ作業です。
先ずは錆び取りです。
錆び取りには『燐酸(りんさん)、中性フッ化アンモニウム、相溶化剤』等の酸を買ってきて浸漬して落とす方法もありますが、そんな大きな容器を持ちません。
ディスクグラインダーでジャンジャン落としました。
舞い上がるサビ粉はマスクをしていても鼻に着きます。



このL字型は、刃の支点器具で2つ1組で、軸とピンで止めるのですが、ピンは朽ちていました。



支点器具も綺麗になりました。
軸を磨いたものの、ピンも無い事から、ボルトナットに替えることにしました。



さて、研ぎの工程です。
研ぎの前には、プラスチックハンマーを使い、面的な波うち捻じれの矯正をしました。
長年の錆の浸食で凹の窪みは刃先の至る処に及び、いくら研いでも滑らかにはなりませんので、出来るだけ丸いカーブの刃渡りに成る様研ぎあげて終わりました。
冷たい水で延べ3時間ほどかかりました。



刀身の重みで、刃を置くだけで白菜(捨てる外葉)は綺麗に切れました。



さて、ハミキリの刃の作用点(刃がモノを切る所)には金具が使われています。
これには市販のL字鋼を使うことにしました。
長物から左右の2本を切り出しました。



台座は木製ですが、手持ちの木材から選び、カンナをかけて綺麗にしました。



支点のL字の金具を取り付けました。
ワッシャーを4枚使い、回転をスムーズにしました。



作用点のL字金具には穴を開けて、ネジ釘で固定しました。



問題は、取っ手です。
ハミキリの取っ手はホームセンターでも見かけませんので、自分で作るしかありません。
そんな目で日々焚いていた薪ストーブの薪を見ていたら、使えそうなモノが燃やす寸前で見つかりました。
椿で3年乾燥物です。グリップが股になっており、この膨らみが魅力です。



曲面の幹部分はカンナが使えず、地道にナイフで削っていきます。



柄(取っ手)に入っている金具部分を中子(ナカゴ)と言いますが、ハミキリの中子は長く、10cm以上も穴を開けねばなりません。
ちなみに取っ手の中に入る鋼材の入れ方には、「中子」「本通し」「背通し」の3つの方法がありますが、「本通し」は2枚の板で挟み込み、取っ手の形に鋼材を削って合わせる方法で、ピン(かしめ鋲)で止めますが、鋼材の大きさが足りません。
「背通し」は取っ手の背部分を彫って鋼材を埋め込み、背の部分には鋼材が見える方法です。
今回は、面倒ですが長いドリルを使って、深い穴を開けるしかありません。



ところが、長い棒にまっすぐドリルを深さ10cm位、中子幅3cmで複数回平行・垂直に開けるのは本当に難しい作業です。
なんとかうまく入る中子穴が彫れました。



今度は口金です。
ホームセンターを探し回ればどこかにあるのでしょうが、手持ちの鉄管を切断して作ることにしました。
口金というのは、先にはめる方の径がやや大きく、刀身側が小さい径になっています。
切断まえに大きなハンマーに鉄管を突っ込み叩いて少し広げてから、切断しました。
さらに楕円形に少し潰して、切断面のバリをミニグラインダーで綺麗にしました。



2021年2月

1月行った~早くも2月になりました。
この段階で形にはなったものの、まだ使えません。



刃が地面に飛び出るので、台座の厚みを増すために、敷板を前後に取り付けました。
実は、刃の下には切りくずが溜まってくるので、1枚物の厚い台座よりも、空間のあるこの方が良いのです。



口金の取り付けです。
口金の象りをして削り取る大きさを書きます。



ノコでぐるっと浅く切込みを入れて、ナイフでキツ過ぎず、緩過ぎず削ります。
口金の内側にマジックを塗りそれを突っ込んで黒い汚れを出し、そこを削ってを繰り返し、ジャストフィットに近づけます。



これは何かというと、”刃止め”です。
刃止めが無いと、刃先は台座の下へ峰まで入ろうとしますが、その前に取っ手を握る拳(指)が台座に衝突して痛い思いをします。
必要なだけ刃が通り、手も大丈夫な位置で止めるストッパーです。



市販品は富士山型とかの木や金具が当てられていますが、もし欠けても取り換えが出来るように、ダボを使った交換可能式にしました。
実は長すぎた柄の端切れの再利用です。




僕の手づくり刃物の特徴は、手作り柄のこだわりにあります。
フィット感や、抜け防止(振りかぶった勢いで刃物が手から離れる)には、グリップの形状が大事です。
握った指・掌の配置を象り、凸刃ミニカンナで凹を彫っていきます。
茶色っぽいのは、グラインダーで面取りをした焦げです。



取っ手が完成し、中子を突っ込みました。
このまま使えば、青龍刀みたいな感じです。



グリップの4本の指のかかり部分です。



オンリーワンで、まだやりたいことがありました。
丸棒を削り出し、ハンドル作りです。




ハミキリを使った人は分かりますが、『持ち運びしにくい・必ず両手で持たねばならない』です。
子どもの頃使っていて『持ち運びしにくく、傾けると刃がシャーっと開いて危ないモノ』でした。
こんな感じで、先の方にぶら下げて持てる、ハンドルを取り付けました。



持ち運びも片手で簡単、刃も開かない、しかも、柄と台座を同じ長さにしたことで、三角形の底が出来、この様に自立も出来、ちょっと休憩置きも出来ます。



刃物を作る?人は試し切りをしたがるものです。
すでに大きなカボチャが無くなり、小さなカボチャを半割してみました。



市販のハミキリの新品の種類、値段はいろいろあり、平均1万円しますが、冒頭のハミキリを借りに来る研修生OBさんには、3,000円で話をしていますが、果たして気に入ってもらえるでしょうか?

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