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定年退職してしまいましたが、再任用でまだまだ老後の蓄えをしなくてはなりません。それでも悔いのない人生にしたいと思います。

カマの研ぎ方、カマの収納(カマ掛け)

2023年03月10日 22時02分28秒 | 日曜大工

2023年2月

またまた発見!
薪活で今年伐採し薪割りしたものを、昔の薪小屋に収納しようと片付けをしていた時、またまた赤鰯の鎌・カマが出てきました。
これまでの発見のように、果樹園や畑ならともかく、なぜに納屋に放置なのか?
たぶん親父が94~95才の頃の放置で、2~3年ぶりに日の目を見た事になります。
アッ! 赤鰯とは、真っ赤に錆びた日本刀や刃物の総称で、手入れの出来ない所有者やナマクラの様子を小馬鹿にした隠語でもあります。




よく見ると、黒錆(四酸化三鉄)が残って見えましたので、ワイヤーブラシで表面の赤錆だけを擦り落としました。
経験的に素人は、黒錆があっても、どこもそこも研ぎピカピカにして、『光っているだろう!』て自慢しがちですが、それこそ赤鰯と馬鹿にされます。

赤錆と黒錆の違い



とりあえず、無事な黒錆が現れました。
黒錆が、金属を赤錆から守ってくれるバリアーなのです。




別日ですが、これから、研ぎにかかりました。
その前に昔話。
14年ほど昔、単身赴任中の3年間、人吉市の鍛冶屋(岡秀:おかひで)通いで鍛造や、研ぎをタイギャ学ぶ事が出来ました。
鍛造と研ぎはセットものです。
2021年、その研ぎのノウハウを忘れじと、農家が使うだろう様々な刃物の研ぎ方をまとめた
【農業は、刃が命】を作って居りました。
せっかくなので、ここで紹介します。




もくじのとおり、農家が使う可能性のある刃物の研ぎ方をまとめました。




これは、鍛冶屋通い等、刃物の制作をブログにまとめたおまけです。
興味のある方は、どうぞQRコードを読み込んで覗いてください。




このマニュアルから、カマの研ぎ方のページだけ抜粋し掲載します。




手持ち砥石を使って、研ぎました。
本当はマニュアルに書いたように、映画(ターミネーター)で現代の地球に現れた時の裸のシュワちゃんポーズで左足で柄を踏みつけて研ぎます。
(注)裸になる必要はなく、ちゃんと服を着てやってください。
左手でカマの刃を支え、右手で砥石を持ちます。(利き手が砥石)
写真は、荒砥から中砥に移ったところです。

鎬(しのぎ)は新品の時には黒錆びで覆われている所ですので、
出来るだけ研ぎません。



返し または カエリ または 刃起こし が終わると、裏表ひっくり返し、 均し または カエリトリ
をします。すると、ゾロリ・ザックリと食い込む切れ味が戻ります。
ちょっと黒錆も落とした所もありますね。




農家を巡る時に、コンテナ等の箱に投げ入れてあるカマを見かけますが、先入れの刃に後入れの峰が当たります。
重ね入れは刃物同士で刃こぼれを作るようなものです。
このタイプは往々にして赤鰯です。

昔から、カマを収納する 『カマ掛け』(リンゴ箱に、麦わらを詰めて、それに刃を差し込むタイプなど在り) がありましたが、親父の死後もあちこちから刃物が出てきて、
収納出来なくなりました。

そこで、整理整頓し、新たに自分なりの カマ掛け を作ったのは、去年の事です。
あり合わせの木材と、竹で写真の様な感じで、流し『研ぎ場』の横に作りました。

一番右から、家事の火消しの鳶口とびくち(100年以上も昔のです:錆びだらけを磨きました)
上から下がっていて柄だけしか写っていませんが、植林山の根ざらえ等に使う大鎌です。(刈り払い機の普及前は、大鎌でした)
グリップを巻いている、ナタガマ。(木の枝が切れる)
そして、草刈りカマです。

下の段には、右から、
剪定ばさみ・芽切ばさみ・包丁・草取りガマ(平ねじりカマ・つる首ねじりカマ)を掛けられるようにしました。
これで上手く、整理整頓が出来ました。
でもしばらく使っていると、研いだカマ類が、ちょっとしたことで手前に落ちてヒヤリハットの思いをすることがありました。




ケガをする前にと直ぐに改善にかかりました。
上手く、整理整頓が出来ました。

主な材料は、ビニル被覆の柔らかい針金とネジです。
写真の様にラジオペンチで曲げて、ネジ釘で固定し、?の丸いカーブでカマの口金部分を押さえ(ホールド)ます。




これで、落下は皆無になりました。
使う時は、引っ張ればすぐに針金が変形してカマが取れますし、戻す時はちょっと針金を抑えるとホールド出来ます。




草取りガマは固定に手こずりました。
平ねじりカマは、身幅(刀身)が広くアゴの角もあるために横棒の竹に刃・アゴがかかります。
でも、首が細長い金属のために、針金の?かかりに遊びが大きく同じ方法ではダメでした。
そこで、弁当に付属の直径5mmの竹の丸箸を利用し、4.8mmのドリルで穴を開けて
、狭いスリットのハサマリを作りました。
これで、大丈夫となりました。




次に、つる首ねじりカマは身幅(刀身)が狭いのと角ばったアゴが無く、ちょっとした角度が原因で、丸竹にも引っ掛かりません。
そこで、発泡素材の管を切って、ネジ止めし、この切り開いたところに金属の首を突っ込み、固定(ホールド)するようにしました。




剪定ばさみ類は、止め金・止め輪 をネジの頭に引っ掛かけます。



包丁は結球野菜の収穫等で、良く使います。
柄の尻にドリルで穴を開けて、径の小さなネジの頭を通し引っ掛けることにしました。



道具は使っている時よりも、保管の時間が圧倒的に長いものです。
その保管方法や場所、環境が悪いために、ほとんどが保管中のダメさで赤鰯になります。
赤鰯は物ではなく、その人を指していて間違いありません。

カマの刃が乗っているのは、廃棄のブラシで、廃油を湿しています。
刃物を使った後は、洗って、出来れば研いで、乾かし、油を塗って次の作業に備えます。




ギャング映画等の壁に仕込まれた銃砲セットの様ですが、板前さんの包丁セットに近いです。



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#梅ちぎり








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