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ぷちとまと

FC東京、もう飽きた。

オシムさんがいいこと言った

2006年03月27日 00時54分53秒 | 足球
J's GOALのオシム監督のコメント

「問題があるとすれば、うちの選手だけではなくて、日本の選手に多くありがちですが、守るということは自陣に引くことだと勘違いしていることです。」

現在の日本では、一般紙の朝刊の一面にしてもいいくらいの、ありがたいお言葉です。
選手がそうなんだったら、ファンがそう思うのも当然です。
ゴール前でのディフェンダーの決死のスライディングとか、キーパーのスーパーセーブとか、確かに盛り上がりますが、それはあくまで最終手段であり、現在GKやDFの見せ場はそこではありません。
日本の平均的なファンって、控え目に言っても10年は遅れていると感じます。

日本の夏は暑く、プレッシングサッカーをシーズン通してやり遂げるのが困難だという事情は確かにありますが、それを差し引いてもディフェンスへの無理解はひどいものです。
ブッフォンが世界一のゴールキーパーと言われるのは、彼がスーパーセーブを連発するからではありません。まずはシュートを撃たせない、撃たれる場合はコースを限定する、そういったことが当然のようにできるからなのです。また、ファンデルサールのようなキーパーも、現在の日本からは出てこないだろうという感じがします。

また、現代サッカーではフォワードも守備が要求されます。ボールを失ったらまず、ボールホルダーにプレッシャーをかけたり、パスコースを消す動きをするのが守備の起点となります。今をときめくバルセロナでも、ロナウジーニョだってそれなりに守備をしますし、エトーなんてものすごい勢いでボールを追うことがままあります。
そうしないと、中盤以降がずるずると後退することになり、結局コンパクトなサッカーができなくなるからです。
世界で守備をしなくてよいフォワードはロナウドくらいのもので、そのために古典的な守備をせざるを得ないという事情も、レアル・マドリーの近年の低迷の一つの理由であるといえるでしょう。

日本の選手が世界で通用するための大きな問題点は、判断のスピードであるとはよく言われます。それは古典的な守備概念のせいで、普段コンパクトなサッカーをしていないからだと僕は思うのです。
解説者はそんなの当然だと思ってるのかもしれませんが、もう少しその辺りを強調してもらってもいいのではないかと思います。サッカー番組も、スーパープレー集だけでなく、そういう啓蒙をしてくれるといいのですがね。
近代的ディフェンスへの理解なくして、攻撃的なサッカーへの理解はありえないのですからね。

攻撃サッカーの布教を託せる解説者は、日本には一人しかいないので、頑張ってほしいですね。雇ってくれるクラブをみつけるためにも(笑)