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ユラーナ Ulana - A bridge between Japan and Overseas Countries

龍神由美のブログ。江戸の面影を残す川越に、先祖代々300年住んでいます。私の川越暮らしを綴ります。

会社での接茶

2010年03月24日 | 日本文化
皆さまの会社では、お茶出しをどうなさっているでしょうか。私が勤めていた外資系企業では、経験の浅い秘書たちは、来客へのお茶出しをとても嫌がっていました。私は、大学を出てすぐに勤めた会社から、「秘書及び翻訳」という仕事をいただいてすぐに、お茶のお稽古に通い出しました。自分の家でお茶を入れることはあっても、人様にお茶を出すためには、お茶の心得がないと無理だと思ったからです。

来客へのお茶出しは、秘書の仕事のひとつです。どんなに世の中が変わろうとも、この仕事は、誰かがやらなければなりません。ペットボトル1本置いておけばよい、という会社もあるかもしれません。しかし、外資系だからこそ、お客様は100%日本人と考えられ、役員に会いにいらっしゃるお客様への接茶は大切なものである、と私は考えます。

どうしてお茶出しが嫌なのか訊いてみると、家でお茶を入れて飲んでいる人がほとんどいないということがわかりました。100グラム入りの茶葉を買うこともなく、ペットボトルで済ませているというのです。私は、ショックを受けました。

そこで、いつも行く川越の老舗のお茶屋さんで、(余り高いお茶を使うのも気が引けたので)100グラム1000円のお茶を買い、秘書の人たちに入れて差し上げました。すると感想は、「お茶って緑色なんですね」「お茶って甘いんですね」でした。そ、そうですよ。お茶は緑色をしていて、甘いのです。美味しく入れれば。分かってくださってありがとうございます。

会社で100グラム1000円のお茶を使うのは、高すぎるとおっしゃる方もあるかとは思いますが、役員がおもてなしするお客様に、それぐらいの接待は必要ではないでしょうか。自分たちが飲むお茶ではなく、お客様に対するおもてなしです。100グラムで一体何杯のお茶が入れられることでしょう。1000円では、ペットボトルのお茶は、8本も買えませんし、美味しくありません。

ちなみに、その川越の老舗のお茶屋さんでは、「90度のお湯を、一度湯ざましに取り、お茶にそのお湯を注いで3分待つ」、という入れ方をされています。ベースが狭山茶で、それに他のお茶をブレンドされているそうです。神楽坂のお茶屋さんで買った静岡茶の袋には、「お湯を入れて30秒置いてください」とありましたので、お茶の種類によって入れ方を変える必要がありますね。売っているお茶のパッケージを見れば書いてありますので、それに従えば、美味しく入れられるはずです。

美味しく入れることが出来た後は、「どうやってお客様にお出しするのか」、が次の大きな課題かもしれませんが。


ユラーナ

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