市制90周年記念式典の後、蓮馨寺さんで行われた「成道会記念 川越仏教講座」に行ってまいりました。主催は、川越市佛教会です。
成道会(じょうどうえ)とは、お釈迦さまのお悟りをお祝いする儀式のことをいうそうです。
最初に、ご法要がありまして、粂原ご住職をお導師さまとして、皆で、般若心経をお唱えいたしました。
そして、埼玉県佛教会会長であり、全日本仏教会副会長でいらっしゃる飯能の曹洞宗の能仁寺(のうにんじ)の萩野映明老師による「今を生きる」というご法話をいただきました。
萩原老師は、私たちを笑いの渦に誘い込みながら、95%くらいを雑談のようなお話をされましたが、残りの5%は、とても貴重な、心に沁み入るお話でした。
「お寺は、お葬儀をするためだけのものではない。生きる命の使い方のアドバイスをするのがお寺である」
「仏教とキリスト教の一番の違いは、何か?人間は凡夫である。しかし、(仏教の場合)修行をすることにより、悟りを開くことができる。悟った人になれる。キリスト教の場合、(人間は)絶対に神にはなれない。仏教では、覚者(かくしゃ)になれる。覚者とは、自分で命の使い方を知った人。自分の生きる道を悟った人。凡夫だからこそ、覚者になれる。うんと、悩んでください。もがいてください。その人こそ、素晴らしい人になれる。覚者になれる。灯明が自分をさしてくれる」
「嫌なことがあったら、感謝をすること。これ以上、悪くはならない。良いことがあったら、気をつけなければならない。大いに人生をやること」
「雑談の中に、得るものがある」
「いい生き方をするには、もがくこと。悩むこと。すると光明が見えてくる」
「うんともがけば、本当の幸せを得ることが出来る」
「まず、思うこと。次に願うこと。それから祈ること。すると物事は成就してゆく。人間は、心が大事。良い心を持つこと。悪い心を持たないこと」
老師のお言葉で、書き留められたものだけを羅列しましたが、私の心には、とても響きました。このところ、ちょっと曇っていた心に陽が差しこんだような気がしました。
老師のご法話の後は、アローン・シアターを主宰されている谷英美さんによる「金子みすゞ」の詩の朗読とお話がありました。金子みすゞの生い立ちの解説があって、みすゞの世界に引き込まれてゆきました。
とても良い12月の初日を過ごさせていただきました。蓮馨寺さん、萩原老師、川越市佛教会のお坊さん方、谷英美さんに感謝申し上げます。
ユラーナ