つれづれ日記

心と目の記録

一竹辻が花

2010-02-07 14:57:32 | Weblog

久保田一竹作 「一竹辻が花」染めの着物

先日海老蔵さんと小林麻央さんの婚約会見があり、辻が花染の総絞りのピンク系の振袖がとても素敵でした。
その時、辻が花染めとは少しちがいますが、30年以上前に初めて見た、「一竹辻が花」染めが、頭の中に鮮やかに蘇えりました。

友禅師久保田一竹(1917-2003)は、20歳のときに、東京国立博物館で、室町時代に栄え、江戸時代の初期に姿を消した染め織の技術の「辻が花」の小裂に出会い魅了されてしまいました。
戦後シベリア抑留から帰国後、その研究に力をそそぎ没頭し、60歳になった1977年に現代に息づく独自の「一竹辻が花」の技法を発表し注目を浴びました。
第一回個展を開いて以来、フランス芸術文化賞の受賞やアメリカ、イギリスでの個展を開催して、高い評価を得ている先生です。
2008年にはアメリカの2都市で開催され、延べ16万人を超す来場者で、大盛況だったそうです。

1977年に銀座の御木本で一竹先生の第1回の個展が開催された時に、私は五味川純平先生の奥様にお誘い頂き、お供で見に行ったのです。
久保田一竹先生は気さくな優しいお方で、いろいろお話をしてくださいました。
その後、初めての、新橋演舞場での「一竹辻が花のショー」があり、それは夢の世界のような豪華絢爛な世界でした。

河口湖を望む赤松の自然林の中に、久保田一竹美術館が1994年に建てられ、1997年に新館が完成しましたが、一度行って見たいと願っています。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿