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『殿居嚢』と『青標紙』

2012年10月29日 12時36分45秒 | Weblog
神田神保町で開かれている青市で『殿居嚢』(前)と『青標紙』(前)を買った。
各三千円。
青標紙には虫損多い袋付き。
それぞれ前編のみだが、安いと思う。

2セットある家蔵本と比較してみた。
老眼のため購入時は解らなかったが、摺りがかなり悪いようだ。
細部を比較すると、どうやらかぶせ彫りで急遽摺られた後板のようだ。
現存する摺本の『泰平年表』ほとんどがかぶせ彫りの後板であるが、『殿居嚢』と『青標紙』もかぶせ彫りの偽板が有ると確認出来た次第。
なにせ初板を上梓した伊助は罰金と所払となり板木は滅却された為、再板を作ろうはずがないのだ。
故にかぶせ彫りの後板はすべて偽板である。

『殿居嚢』は大野広城が武家の年中行事や武家諸役、服忌令公安集成、武家心得書きなど、常に懐に入れて参照できるようにまとめた便覧。
前編が天保八年(一八三七年)に、後編が天保十年(一八三九年)に出された。
青標紙は武家故実書で前編が天保十一年(一八四〇年)、後編が天保十二年(一八四一年)出版された。

江戸幕府の年代記『泰平年表』と同様発禁処分とされ絶版となった為、多くが写本で流通している、

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