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ロード・オブ・ウォー

2005-12-09 23:17:52 | 映画 ラ行
試写会で、出演:ニコラス・ケイジ/イーサン・ホーク/ジャレッド・レト/ブリジット・モイナハン/製作・脚本・監督:アンドリュー・ニコル/作品『ロード・オブ・ウォー』を観ました。

●ストーリー
ウクライナに生まれ、少年時代にニューヨークへ移民して来たユーリー・オルロフ(ニコラス・ケイジ)は、両親が営むロシア人街のレストランを手伝いながらも、行き詰った気持ちで毎日を過ごしていた。

毎日の様に人が殺されるロシア人街で、くすぶり続けていたユーリーは、ギャング同士の銃撃戦を目の前で目撃した事を切欠として、武器売買の仕事を思いつく。

ユーリーは、自分と同じく毎日の生活に不満を持っていた実弟のヴィタリー(ジャレッド・レト)をパートナーに選び、中東、西アフリカ、アジアなど混沌とした情勢の国々を相手に次々と武器を売り捌き、瞬く間に“ロード・オブ・ウォー”(戦争の神)と呼ばれる武器商人へと上り詰めて行くのだが、インターポールのバレンタイン刑事(イーサン・ホーク)の執拗な追跡に、窮地へと追い込まれて行くのだった……。

●感想
本作は、『ターミナル』の原案や『トゥルーマン・ショー』の脚本を手がけたアンドリュー・ニコル監督が実在する6人の武器商人や実際の武器ビジネスの裏世界をレポートしたものをベースに作り上げたそうです。

主人公のユーリーも6人の武器商人を基にして作られ、劇中で彼が体験するエピソードのほとんどが実話と言う事に驚きとやるせなさを感じました。

本作は、世界最大の武器輸出国でもあるアメリカ資本を一切入れず、カナダを中心として集められた資金を基にして製作されたというところに、この作品の「アメリカ批判」のメッセージが感じられます。

並外れた商才で、危険な国々へ武器を売り歩き巨万の富を得るユーリーの目の付け所やバイタリティーには凄いものを感じるのですが、生命の危険度やお金以外で失う物の大きさ、人としてのモラル等を考えると決して魅力的な仕事だとは言えません。

監督もそこを意識してユーリーをヒーロー的人物として描いていないのですが、少しドキュメンタリー色が強く出すぎているために、ストーリーの盛り上がりが少なく「娯楽作品」としての魅力に欠ける内容でした。

派手なアクションシーンやニコラス・ケイジとイーサン・ホークのハラハラする追跡劇を期待したのですが、意に反して小さくまとまった作品になっている事にガッカリしながら帰って来た次第であります。

●採点
私のこの作品に対する評価は40点です。

ニコラス・ケイジの口八丁手八丁で武器を売り歩く演技は面白いと思ったのですが、予想よりもドキュメンタリーに重きを置いた作品で淡々とストーリーが進んで行くので、そんなに楽しめる作品ではありませんでした。

それでも、武器商人のハードな毎日と国連常任理事国である5ヶ国が武器輸出国としてもベスト5だという事実が知れただけでも観る価値があったかなと思う作品でした。

だから、この作品は無類の武器・兵器マニアの方と将来は「武器商人」として巨万の富を築こうと考えている方におすすめ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、「結局、戦争の最大の犠牲者になるのは力の無い一般人なんだよなぁ~」ってやり切れない嫌な気分になってしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。


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