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明日の記憶

2006-05-27 00:56:39 | 映画 ア行
映画館で、出演:渡辺 謙/樋口可南子/坂口憲二/吹石一恵/水川あさみ/袴田吉彦/市川 勇/松村邦洋/MCU/遠藤憲一/木野 花/木梨憲武/及川光博/渡辺えり子/香川照之/田辺誠一/大滝秀治/原作:荻原 浩/脚本:砂本 量/三浦有為子/監督:堤 幸彦/作品『明日の記憶』を観ました。

●感想
 ・ハリウッド俳優・渡辺 謙さんと『ケイゾク』『トリック』などの作品で有名な堤 幸彦監督が気になって観に行ったのですが、平日にも係わらず40~50代のおばさまや御夫婦連れを中心に凄い人気に驚いてしまいました。

 ・昔、NHK大河ドラマの『独眼竜 政宗』を観て以来「渡辺 謙って凄い役者だなぁ~!」って存在感のある演技に感心していたのですが、この作品を観て改めてハリウッド俳優の貫禄と実力を思い知らされました。

 ・「若年性アルツハイマー病」と診断され、徐々に記憶を失って行く50歳の会社員・佐伯雅行を演じた渡辺 謙さんとその妻・枝実子を演じた樋口可南子さんの熱演が凄く、感心と感動をしながら最後まで見惚れてしまいました。

 ・ストーリーも良く出来ていて感動して涙を誘うシーンは沢山あるのですが、特に食事中に雅行が枝実子に向かって「こめんな、俺こんなになっちまって…」と泣きながら謝るシーンや病院の屋上での医師・吉田武宏(及川光博)との、やり取りにはグッとくるものがありました。

 ・劇中で医師の吉田が言っていたのですが「若年性アルツハイマー病」は、20代でも発病する可能性があるそうです。しかし、この病気に関して、現時点では有効な治療法や病状の進行を遅らせる特効薬が、まだ見つかっていないそうです。と言う事は、ほとんどの人に発病する可能性が有り、一旦発病してしまうと、手の施しようのない実に恐ろしい病気と言えるのです。そんな事を考えながらスクリーンを観ていると、佐伯雅行・枝実子夫妻の苦悩を他人事として観ることが出来ず、自然と彼らに感情移入をしていました。

 ・映像もこれまでの堤監督らしさを抑えたシンプルな感じで、途中までこの作品の監督が堤さんだという事を忘れてしまうくらいでした。堤監督としては、リアリティーをふまえつつ夫婦関係をリアルに描きたかったらしく、演技については多くのシーンで渡辺 謙さんや樋口可南子さんとじっくり話し合って決めていったそうです。

●採点
 ・私的評価……90点(佐伯雅行が発病して、記憶が徐々に消えて行くまでの表情を見事に演じ分けている渡辺 謙さんの演技がとにかく凄いです!そして、その演技をしっかり受け止めてしまう樋口可南子さんの演技もまた「素晴らしい!」の一言でした。他には、先程も書きましたが、吉田医師を演じたミッチーの冷静さと感情を顕わにするメリハリのある演技が印象に残りました。)

 ・と言う訳でこの作品は、生きて行く上での家族や記憶の有り難さを感じたい方と最近、曜日や日付けをすぐに思い出せなくなってしまっている方にオススメ致します。

 ・最後にどうでもいいことなんですが、劇中で佐伯雅行が自分と同じハブラシを使っているのを観て、思わず嬉しくなってしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。


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