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フル・モンティ

2005-09-12 22:42:55 | 映画 ハ行
DVDで、ロバート・カーライル、マーク・アディ、スティーヴ・ヒューイソン出演の「フル・モンティ」を観ました。

●ストーリー
昔は鉄鋼業で栄えたイギリス北部の街シェフィールドも、今は失業者が溢れ、どの家庭も生活に苦しんでいた。

ガズ(ロバート・カーライル)もこの不況に巻き込まれ、失業して6ケ月を迎えようとしていたが、仕事が無く、息子のネイサン(ウィリアム・スネイプ)の共同親権を得るために必要な養育費700ポンドが工面できず、別れた女房マンディ(エミリー・ウーフ)に親権を奪われそうになっていた。

ガズは親友デイヴ(マーク・アディ)を誘い、閉鎖された工場から鉄柱を盗み出そうとしたが失敗し、家に帰る途中、人気の男性ストリップ・グループのショーが開かれているのを見つけ、女性限定のこのショーに、裏口のトイレの窓から忍び込み、1000人近くの女たちが熱気にまみれ大きな歓声を上げている場面を目撃する。

「これなら自分にも出来る!」と感じたガズは、車に排気ガスを引き込み、自殺しようとしていた内気なロンパー(スティーヴ・ヒューイソン)、社交ダンスが得意な元上司ジェラルド(トム・ウィルキンソン)、ブレイクダンスは得意だが、年がいきすぎている黒人ホース(ポール・バーバー)、リズム音痴だがイチモツは立派なガイ(ヒューゴ・スピアー)らを仲間に加え、自分達の人生と身体を賭け、ひたすらストリップダンスの練習に取り組み始めるのだが…。

●感想
これも、随分前の作品ですが、ちゃんと観る機会がなくて、ずーと気になっていた作品であります。

思っていたよりも、主人公達を取り巻く状況はシビアなんですが、主人公のガズの行動が子供っぽいせいか、物語自体はそんなに暗い雰囲気にならず、男達の再起を賭けた挑戦をメインにガズの息子・ネイサンへの愛情を交えて上手く物語を作り上げていると思いました。

私が記憶に残ったのは、ストリップショーに出演することを決意した6人の男達が、ダンスの練習を重ねて行く上で、段々とダンスにのめり込んで行き、職業安定所で一列に並んでいる際に、いつも練習している曲がかかり、思わず同時にステップを踏み出すシーンで、とても微笑ましい気分になりました。

また、ネイサンが父親のガズのショー会場を借りる資金を作る為に、銀行で自分の預金を下ろそうとするシーンでは、親子の愛情が感じられ少しジーンと来てしまいました。

他にも、ショーの本番が近づくにつれ、各人それぞれ、巨根になる器具を購入したり、ダイエットの為にコッソリとお腹にラップを巻きつけるシーン等は気持ちがよく分かり、思わず笑ってしまいました。

「なんだか、人間って、どうしようもない状況に追い込まれても、変な見栄やプライドさえ捨て去る事が出来れば、結構シブとく生きて行けるもんだ!」と勇気付けてくれる、そんな作品でした。

●採点
私のこの作品に対する評価は70点です。

そこそこストーリー的には面白かったのですが、今一つ盛り上がりに欠けるので、ラストのダンスシーンの前にも、何か感動できるエピソードを入れて欲しかったです。

それでも、人生の崖っぷちに立たされた男達が、自分達の再起を一夜限りのストリップショーに賭け、必死にダンスを練習し、笑顔を浮かべながら、見事に脱いでいくラストシーンは、確実に私の記憶に残るものになりました。

だから、この作品は、人生の崖っぷちに立たされている方と男女を問わず、男性の裸に興味のある方におすすめ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、「性欲に飢えた女性って、こんなにも恐ろしいモノなんだ!」と恐怖を感じてしまったのは、私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みします。



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