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ポセイドン

2006-05-25 17:14:40 | 映画 ハ行
試写会で、出演:カート・ラッセル/ジョシュ・ルーカス/ジャシンダ・バレット/リチャード・ドレイファス/ジミー・ベネット/エミー・ロッサム/マイク・ヴォーゲル/ミア・マエストロ/アンドレ・ブラウアー/ケヴィン・ディロン/フレディ・ロドリゲス/カーク・B・R・ウォーラー/ステイシー・ファーガソン/ケリー・マクネア/原作:ポール・ギャリコ/脚本:マーク・プロトセヴィッチ/監督:ウォルフガング・ペーターゼン/作品『ポセイドン』を観ました。

●感想
 ・72年に製作された『ポセイドン・アドベンチャー』が面白かったのと、予告編を観て期待できそうだったので、一足早く試写会に行って参りました。

 ・波やポセイドン号のCG、VFXはそこそこ見応えがあったのですが、登場人物が魅力的でなかったのと、ストーリーが単純過ぎて「かなりの御都合主義で作られているなぁ~」って感じました。

 ・序盤で船の内部に詳しいウェイターのマルコ(フレディ・ロドリゲス)が死ぬのですが、この時に発したディラン(ジョシュ・ルーカス)の言葉やリチャード(リチャード・ドレイファス)の行動を観て、あまりもの人間性の無さに、いきなり引いてしまいました。

 ・『ポセイドン・アドベンチャー』では、窮地に陥った人々がお互いを励まし、助け合う所に、多くの人が感動を覚えたと思うのですが、残念ながら本作では、そういう所は一切無視でしたね~。どう考えても肝心なヒューマニズムが欠けていると思いますし、判断ミスをする船長が黒人で、最後に助かるのは白人ばかりという点にも、何だか差別的な印象を受けました。

 ・カート・ラッセルが消防士経験のある元市長役で出ているのですが、途中で行う心肺蘇生法がメチャクチャで「あんなんじゃ~、助かる者も助からねえよ!」って、リアリティの欠けた演技にますます引いてしまいました。

 ・まぁ、俳優陣で美味しかったのはジョシュ・ルーカスだけだったんじゃないでしょうか。彼が一人でどんどん窮地を切り開いて行くので、ヒーロー的感じでしたね。でも、惚れた女とその息子の為だけに頑張った様な気もしないではないのですが……。ちなみに、この子役のジミー・ベネット君はハリソン・フォード主演の『ファイヤーウォール』でポール・ベタニーにピーナッツバターを食べさせられて生死をさまよった、あの男の子であります。

●採点
 ・私的評価……50点(『ポセイドン・アドベンチャー』のリメイクだという事で期待していたんですけどね~、「他人はどうでもいいから自分と愛する者達が助かればいい!」って感じが強かったので、「名作をリメイクして、見事な駄作を作ってしまったなぁ~」って感じがしました。こういった作品の監督には、もっと人間愛だとか犠牲的精神の分かる方が宜しかったんじゃないでしょうか。)

 ・だんだんと海水が迫って来るシーン等は観ていてドキドキしたのですが、パニック映画にしては緊張感が少な過ぎるんじゃないでしょうか。船底に通じる脱出口までの道程も、案外サクサクと切り抜けて行くので、最後に助かった人達を観ても何だか共感出来ませんでした。

 ・と言う訳でこの作品は、まだ『ポセイドン・アドベンチャー』を観ていない方(は本作の後に鑑賞することをおすすめします。先に観てしまうと本作がかなりつまらなく感じてしまうと思いますので……。)と泳ぎに自信のある方におすすめ致します。

 ・最後にどうでもいいことなんですが、自殺しようとしたリチャードがとてつもない大波を見て、船内に逃げ帰るシーンが妙に人間らしく、矛盾する行動に滑稽さを感じてしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。


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