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Real Jeans & McCOYSTA Millennium Special

吉華

2006年10月31日 | Fuku-others
【Fuku】

1年間皆勤賞のブログの最後のエントリがコレというのもまあ私らしいといえば私らしいですが(^^;;;;;;。

今日発売のお馴染み月末の悦楽こと"F&E"の12月号、お馴染みの「魂の服」、またまたあんなものこんなもの、珍しいもの、久々にお会いした懐かしい顔などなど、楽しませてもらいました。私はなんといってもおそらくメディアに出るのは10数年ぶりじゃないかと思われる、恵比寿の隠れ家とも言うべき英国ヴィンテージ古着の老舗"Poacher"の山田さんがとうとう登場されたってことが驚きでした。

恵比寿に店を出した直後に非常に質の良いイギリスのツイードジャケットやコートを買わせてもらいました。その当時は質の良いイギリス古着といえば、代官山のロイドの豊田さん、表参道のストナーアヴェニューの守屋さん、そして恵比寿のポーチャーの山田さんとこで買うってのが定番で、ポーチャーで買った"Dann Clothing"の目の詰まった厚手のハリスツイードのジャケットは今でも現役です。今回もまた大変珍しいマッキントッシュ地のライニングの付け方が変わったライディングコートやらハラコが張られたのアーミーパックとか珍しいもののオンパレードで久々に存在感を感じさせてくれました。

あとはお馴染みプエブロの浅川さん御提供の大変珍しいデヴィット・オルテガのサインが刺繍されたラグとか、ヴァーシティ・ジャケットのメーカー一覧とか面白い記事が満載でした。

あっ、画像はロイドクロージングのオリジナルのハリスツイードのジャケット、典型的なイギリスジャケットの伝統を頑固に守った逸品です。

しかし、私にとってはそれを全て吹っ飛ばすような超大物が出てきたのにはもう腰が抜けました。中華四川料理の名店、上野毛の"吉華"のオーナー久田大吉さんが出てきたのにはビックリでした。吉華は、久田さんが高円寺の店から独立して上野毛に店をオープンしてからもう我が家の定番のお店で、私は高円寺時代から結構食べさせてもらっていたのですが、上野毛に移ってからは、もう忘年会から新年会、夏場は海の帰りには必ずといって良いほどに立ち寄って、絶品の坦々麺や麻婆豆腐を堪能して、久田さんが書かれた四川料理のおかず集の本を買って、家で作ってみたりして(味は程遠いですが、テイストだけはそれっぽい)、四川料理の奥の深さを教えてもらいました。麻婆豆腐に山椒をかけて食べることを教えてもらったのもこのお店でした。牛肉のトウチ炒めはお勧めです(なんでもここのはお勧めですが)。

1年間続けてきたこのブログの最後を飾るのが吉華の久田さんってのはなんかうれしいです。

さて、昨年の11月1日からスタートしてついに1年間365日皆勤で通したこのブログ、皆様のご協力とご愛顧によりましてなんとか1年続けることができました。何度か挫折しそうになりつつも、皆さんのご協力により途切れることなく完走することができたことは私にとっては大快挙です。
1年間続けたということで、ここいらで一区切り、またいつか皆様にお会いできる日を楽しみにしております。たいした情報もないのに、飽きもせずに見ていただきました方々に御礼申し上げます。ありがとうございました。

今週の一枚:「BOOKING OFFICE」 いとうたかお 1976

2006年10月30日 | Fuku-music
【Fuku】

昨日もテレビで見たけど、最近は我々みたいなオジサン達の間で、"フォーク喫茶"ならぬ"フォーク酒場"ってのが結構流行っているそうですね。なんでもボトルキープならぬ"ギターキープ"で自分のギターを置いてもらって、チャージを払って順番に自分でお得意としているナンバー(この場合オリジナルではなくて70年代のカバーが殆ど)を唄い、ハーモニカまで吹いて日々の憂さを忘れるというシロモノだそうで、昨日見たテレビでは、かの"なぎらけんいち"氏がゲストではなくて自分でチャージを払って唄ってました。
このところ、こういった中年向けのロック酒場とかフォーク酒場が流行ったり、オヤジロックバンドが雨後の竹の子のごとく一杯出てきたり、中年の方々が当時は買えなかった高価なギターを買って久々に自分で弾いてみる悦に入る、なんてことも結構ウケているそうです。まあ、私はあまりフォーク酒場に行って唄う気はちょっとないけど、当時影響を受けた唄とかをこの年齢になってあらためて聴いてみるってのは結構やっています。ここで紹介しているのもそんなアルバムばっかですが。

ということで、今回も70年代に一部のコアなファンの間では受けたけど一般的には殆ど名も知られなかったシンガー・ソングライターのアルバムですが、名古屋を拠点として故高田渡氏や加川良氏に続く当時のフォーク第3世代ともいうべき連中の先陣をきっていたと評価される"いとうたかお"氏の2ndアルバム「BOOKING OFFICE」です。

彼は、ここでも以前に紹介した名古屋のグループ"センチメンタル・シティ・ロマンス"の連中と当時は一緒に行動することが多くて、このアルバムでも全面的にバックをつとめていて、非常に南部的な乾いたサウンドにいとう氏のなんともやるせない歌声が良く似合ってます。いとう氏は高田渡のアルバム「系図」で取り上げられた70年代の吉祥寺フォークを代表する名曲「あしたはきっと」の作者として知られていますが、本来はあの曲にあるような軽めの詩よりももっと深く当時の若者が誰でも心の中に抱いていた心象風景を非常にブルージィな曲に合わせて唄うことが特徴で、彼の詩に現れる非常に鋭角的な言葉の数々は、当時の若者達には非常に好意的に受け入れられて、名古屋だけでなく、関西や東京でも一部のコアなフリークを生み出したほどでした。

とはいえ、彼自信は非常に朴訥ながらも明るい性格の人で、ステージの思いつめたような歌いっぷりとは違ってオフステージでは非常に気さくな一面ものぞかせていました。

この2ndアルバムでは1stアルバム「いとうたかお」で表現された巧みな言葉遣いをさらに完璧なものとする一方でサウンド的にもその後の展開を示唆するようなロックっぽい面をかなり全面に押し出しているところが特徴で、特にザバーズのロジャー・マッギンの名曲「I'm So Crisis」をカヴァーした「こんなに不安なんだよ」とか、サビのところでザバンドに影響を受けたと思われるもの凄いグルーヴを生み出す「行きたいところがあるんだ」などは当時の若者が誰しも抱いていたような将来への漠然とした不安とそれからの逃避を非常によく表現していて、彼の代表曲として今も唄われています。

フォーク酒場で唄うにはちょっとマニアックかもしれません。コピーしやすい唄ってのも確かにありますけど、誰が唄っても彼の唄は絶対に完璧にはコピーできないと思います。彼の唄が生み出すグルーヴはやはり作った本人でないと生み出せないものですから。

いとう氏はいまも現役です。名古屋近郊でご自分のお店を経営して、そのかたわらで今もギターを持って全国を回ってうたっています。自主制作ですが、CDもリリースしています。あの時代を経験して今も活躍されている方って以外と多いです。皆さんもう50も半ばを過ぎた方々ばかりですが、やはりあの時代を潜り抜けてきたパワーってのはいつまでも枯れることはないんでしょうね。


BOOKING OFFICE いとう たかお 1976 ニューモーニング、日本フォノグラム,
Re-issued on CD :TKCA-72500, 2003 ,TOKUMA JAPAN COMMUNICATIONS

ワンウォッシュ

2006年10月29日 | トッチー
【トッチー】

昨日の土曜日に久々に原宿に繰り出しました。実は諸事情により車を手放すことになり、その対価でできた資金(とは言っても大した金額ではないですが)でちょっとしたデカイ買い物でもしようと出掛けて来ました。いゃあ、原宿も本当に久しぶりだったんですが、変わりましたねぇ。表参道ヒルズも初めて目にしました。

この日の買い物のターゲットは、もし予算内で自分でイメージしているくらいに色の濃い501XXがあればな、と思っていましたが、まぁなくても506や507で程度かあえばと考えていました。で、サンタモニカやゴリーズ辺りをブラブラした後、やはりベルベルジンでしょうと行ったんですが、あそこも店舗改装で変わったんですね。あの通りにもう一店舗も出ており、迷ってしまいました。いつもの店も出入り口が変わっていて、メインの通り沿いが出入り口になっており、あの地下のヴィンテージコーナーへどこから行くのかわかりませんでした。

地下に降りて、最初はジャケットのチェック。507のサイズ34、36が結構着用感はあるものの色も結構残っていて程度のいいものが8万から10万くらいでありました。サイズ40の557でデッドに近いワンウォッシュが4万円くらい出ててましたよ。また、1Fには、袖リブに若干のホツレがあるくらいで程度のいいL2-Bの私サイズが5万くらいでありました。

で、お目当ての501XXのチェック。レジ前のテーブルに折り畳まれたXXが山済みになっていたので、そこで手当たり次第にサイズや色のチェックをしていたところ、「XXをお探しですか?」と声をかけられ、大体の予算とサイズ、色は濃い目のがいいかなと店員さんに伝えたところ、「今はそのサイズだと、ちょうど濃い目と言うのがないんですよね」と色落ちは進んではいるけれど、完成形に近いいい感じのXXを出してくれました。

で、試着してみたところ、これがもうジャストのピッタリなんですよ。穿いた感じももうグッド。もう少し穿き込めば、自分のヒゲも刻まれて完璧になる感じでした。紙パッチも印刷は消えてるものの【501XX】の文字とサイズだけは完璧に残っており、お値段は予算の半分くらいでした。ただ、濃い目を買いに行ってるんで、「色がなぁ」と思っていたところ、おもむろに店員さんが「そう言えばいいのがありました。」と出してきたのが、紙パッチのワンウォッシュ。画像のものです。もうバリバリのワンウォッシュ。紙パッチも完璧に残っており、復刻ものと見間違うような感じのものでした。

一応、試着させてもらったのですが、これがまたピッタシかんかん^^;;ものでした。先に試着したやつは、標記サイズが31×32の実寸が29×30だったのに対し、こちらは標記サイズ32×32で実寸が30×30で、お尻の辺りに若干の余裕があるものの、ジャストサイズで予想を遥かに超えるモノに出会ってしまいました。しかし、お値段も予算を超えるものでした^^;;;;;。

もう、それからは他のお客さんを横目に、交互にその2本を穿きまくり^^;;;;;。
相当な時間を費やした後に「いったん外に出て頭冷やしてきます^^;;。」と店を出て、急いでうちの奥さん電話^^;;;;;。こういうときに限って出ないんだよなぁ^^;;。で、30分ほど悩んだ挙句、もう一度お店に行き、また再度交互に穿きまくり^^;;;;。店員さんに「これ一本持ってればもう新しいジーンズなんか必要ないですもんね」と言ったら、「そうですね。ただやはり色は別物だから薄いのも欲しくなったりしますよ」と言われました^^;;。まぁ確かに。仕舞いには悩んでる私に、「両方いったらどうですか?値段相談しますよ」とまで言われました^^;;;;。

ただ、「買った後に後悔しないとしたら、やはりワンウォッシュの方だろうな。」と気持ちを決め、ついに買ってしまいました。買った後に、家で落ち着いて鑑賞してみたら、左のお尻のとこに茶色い点がありますが、これは前ボタンのサビが折り畳んで放置されていたために生地に接触していて、生地が腐食してしまっているようです。まだ穴が開いているわけではなく、大きさが2,3ミリなので気にはならないのですが、ここは早めに叩いておいたほうがいいかなと思っています。また右のバックポケット左下方には、ギャランティーチケットが留めてあったと思われるホチキス針が残っていました。パッチは、完璧に残っているものの、かなり硬化していて上方にチョッとしたヒビ入っているため、穿いているうちに割れてしまうことでしょう。しかし、後はもう本当にワンウォッシュの新品そのものです。

あぁ、あまりに完璧すぎて、穿くのが勿体無くなってきました^^;;;;。今度はこれを穿くのが新年の目標になりそうですわ^^;;;;;;。

【Fuku】

いやあ、トッチーさん、これまたもの凄いお宝を手に入れましたねえ。さすがにベルベルだなあ、いいもんあります。パッチを見ると"All Cotton"のスタンプが押されていますが、私もこのスタンプが押された同じ年代のやつを持っています。私のはW34,L34で実寸がW32,L31でした。でも私も結局はそれ穿いていないんですよ。穿こうと思いつつもう25年ぐらい経ってます。まあそれくらい寝かしてから穿くってものこれまた一興かもしれませんが。トッチーさん、その前にWARE HOUSE 1003穿いてね(^^;;;;;;;。来年の目標にしましょうね。そうそう、ところでお値段は??
指3本ぐらいですか??ってここでは言えないですよねえ(^^;;;;;;。

band

2006年10月29日 | Fuku-Jacket
【Fuku】

そろそろ1年ですが、これってまだ出してなかったですよねえ。のコントラバンドのブランド"BlowOut"から出たハリスツイードの3ボタンジャケット。
コントラバンドがリリースされてからこの10月でもう6年、そろそろ皆さん忘れかけているのでは、と思って出してきました。というか、ここ最近では一番頻繁に着ているジャケットで、この時期には外せない定番モノになっています。上質で非常にしなやかなカウハイドスウェードのヒジ当てパッチが目立っていますが、モチーフとしているのはお馴染みの映画「ブリット」でマックイーンが着ていたジャケットで、シルエットも彼に合わせているので、ちょっと肩が張った独特なデザインとなっています。

コントラバンドから説明したほうが良いと思うけど、一言で言えばマッコイズが軍モノやワークウェアから一歩離れて、大人のための上質な定番の重衣料を提供するとして展開した新メーカーで、2000年10月に産声を上げたものの、翌年の6月には跡形も無く消えてしまったために、幻のメーカーとか言われていますが、その短期間に展開したスーツをはじめとする素晴らしいラインナップは、製品のクオリティと値段の見合いでは当時では最も贅沢で安価なブランドと高く評価されて、風のように消えてしまった後、買っておけばよかった、という声が多数上がったのも語り草になっています。

私はジャケット、スーツ、シャツと一応のところはそろえたのですが、あとコートとか靴とかも非常に素晴らしいプロダクツがリリースされていて、当時代官山のコントラバンド・ショップに置かれていたコーギーのカシミアのスウェーターとともに買っておけばよかったと後々まで悔やんだものでした。

3つボタンの中ひとつがけ段帰り、サイドベンツ、背裏なし、という典型的な60年代のアメリカのジャケットスタイルで、上質なハリスツイードは軽くて非常に着心地が良いジャケットです。私はもう一つあて革無しのやつも持っていますが、やはりこちらのマックイーンスタイルのほうがしっくりきます。もう1着欲しかったですね。

龍淑女

2006年10月28日 | Fuku-FlightJacket
【Fuku】

こんな豪華というか派手なバックペイントもありましたねえ。1999年リリースのCBIシリーズの一番豪華なカスタムだった"Dragon Lady"ですね。正確には、第14空軍、第308爆撃航空群、第374爆撃飛行隊使用の爆撃機B-24のノーズアートをモチーフにしたペイントは、アメリカンコミックの「テリーと海賊」に出てくるの悪役で中国沿岸を根城にしていた海賊の女王のことだそうです。

左胸には374th Bomberdment Squadronのファントム・バットマンも目立ちます。ライニングにはコットン製とレーヨン製のブラッドチットが2枚ついていて、もうこれでもか!!の本当に豪華なカスタムジャケットに仕上げています。土台のラセットブラウンのラグドレザーを使ったRoughwearのA-2も完璧です。

これも出た当時はこんな豪華なカスタムは買えないなあ、と思って手を出さなかったのですが、これもまた郡山のマッコイズ博物館ことJOB314さんに残っていたのを殆ど無理やりに譲ってもらったものです。ただ、さすがにコレは着るところを選びますね。少なくとも子供の学校には着ていけない(^^;;;;;;;;。でもちょっと着ました。

CBI(中国、ビルマ、インド)戦域のカスタムジャケットはやはりその独特のオリエンタルな雰囲気のある丁寧な刺繍や革工芸の巧みさが目立つパッチ類が一番の特徴ですね。主に中国で作られたものが多いそうですが、このファントム・バットマンのパッチなんて本当に精巧な革細工です。当時の現物でもこのような精巧なパッチが残っていて、その完成度の高さには目を見張るものがありました。
ここで描かれている龍は中国では虎とともに力の象徴として信じられている伝説的な動物であり、CBIのカスタムには多くの龍や虎、象をモチーフにしたパッチやペイントがあります。そうした伝説とか宗教的な言い伝えを背負った飛行機乗りは守護神がそばにいることを信じて戦っていたのでしょうか。

ダブルブレステッド

2006年10月27日 | Fuku-Jacket
【Fuku】

そろそろこんなコートも出番ですかねえ。2001年秋冬でリリースされたDouble Diamondシリーズの厚手コーデュロイのダブルブレステッドのコートです。

はじめはピーコートスタイルなのかと思ったらちょっと違っていて、Herucresあたりのストアブランドで30~40年代に見られたワークコートをモチーフとして厚手のコーデュロイにすべりの良いコットンツイルのライニングをつけたもので、ライニングの付け方が変わっていて、裏地をピッタリと付けているんじゃなくて、要所要所をストラップで結んでライニングと表地のコーデュロイが浮いている構造になっていて、縮みの度合いが違っていても裏地に引きつられることがないような非常に凝った作りを再現しています。ボタンもチェンジボタンです。

寒いときにはトップのボタンまでしっかりと閉めて着ています。生地がしっかりしたものの2重なので、風も遮断できます。結構着込んだので、かなりコーデュロイにはアジが出ていますが、まだまだこれからって感じですね。

今年のウェアハウスの新作でウールのチェック地を使ったダブルのワークコートを出していますが、これはそれとデザインは似てます。ただ、ウェアのはウールの一枚仕立てでボタンもウッドの削りだしなので、だいぶ違いはありますがね。

下にスウェーターなんぞを着込むともう真冬でも完璧です。

Dubble

2006年10月26日 | Fuku-Shirts
【Fuku】

はじめてウェアハウスの兄弟ブランド"ダブルワークス(Dubble Works)"のネルシャツを買ってみました。ちょっと柄が気に入ったのとウェアのネルシャツとはちょっとサイズ取りが違っていて着丈も丁度良く、程よい縮み具合に編みの緩い生地のクタリ感が良かったので、食わず嫌いはいけないということで手に入れてみましたが、結構良いですわ、コレ。

私はどうもウェアのネルシャツはフラップありのやつはどうしても本チャンのドンズバで作ってしまうと日本人には着丈が長くなってしまって絶対に似合わないと思っていて、マッコイズみたいにちょっとアレンジしてもらえればまだなんとかなるけど、そのままではどうも手を出す気がしませんでした。もっとも、このモデルとなっているような60年代のBIGMAC、Herucres、KingCole、Pilgrimなんかを2000円ぐらいで買いまくってたために、レプリカで10000円超えというのはどうも食指が動かなかったというのが本音なんですけどね。

ダブルワークスはウェアのdiffusionブランド(この認識は間違っていると思いますが)で、生地とか縫製で簡素化できるところは簡素化してその分コストを下げていると思っていたのですが、ダブルにはダブルなりのコダワリがあり、このネルシャツも縫製の部分ではウェアのと殆ど変わりませんし、生地に至ってはそのクタリ加減はむしろウェアのやつよりも頼りなさげなところが逆にリアリティがあって思わず唸ってしまいました。

こんなザックリとしたネルには下には柄抑えて目のTシャツ1枚でこれをブワっと羽織って、下にはストレートのすっきりしたジーンズでコードヴァンのチャッカブーツなんかで外してみたいですね。ベルトにだけは派手なスタッズものを合わせたりしてね。

タンカース

2006年10月25日 | Fuku-FlightJacket
【Fuku】

タクドラつながりですが、あのタンカースが民間モデルで裏がキルティングというのは知らなかったですね。タンカースまがいの民間品は沢山あるんですが、あれは本チャンものだとばっかり思っていました。

こちらは本チャンもののタンカースのレプリカカスタム、2000年F&Wリリースのタンカース"Little Bitch"です。これは展示会当時から話題のカスタムだったのですが、誰もコレを着こなす自信がないとか言って尻ごみする人多しの曰くつきの逸品でした。私は全然気にしないんで買おうかなあと思ってたら、代官山では予約のみで速攻完売、他の東京近辺の特約店も探したけど、全て予約のみで全然残っていなくて、一度は縁が無かったと思って諦めたら、数年前に福島県は郡山のマッコイ博物館と言われるお馴染みのJOBさんで残っているのを発見して即買いしたものです。

第8空軍お馴染みの第357戦闘航空群、第362戦闘飛行隊(FS)のディヴィス・ペロン大尉の愛機をモチーフとしたカスタムでA-2よりも暖かいタンカースを愛用していた連中が多かったこのFSを象徴するようなタンカース。背中のカンバス地に描かれた女の子がいいですね。まあ"Little Bitch"の本来の意味が判る方はちょっと引いてしまうかもしれませんが、ユニークさという点では歴代のマッコイズカスタムでも一、二を争う派手なジャケットです。

そういえば私はタンカースはカスタムしか持っていません。プレーンのが一番何にでも合わせて着れるので重宝するんですが、私はどうも軍服然としていてなんかつまらないんですよ。それで派手派手しいカスタムに流れちゃうんです。冬場、近所のコンビニに行くときに羽織ってます。この派手なタンカース(^^;;;;;;;。

タクドラタンカースも欲しいですね。裏地のすべりが良いから着やすいだろうなあ。

タクドラLee

2006年10月24日 | Fuku-Pants
【Fuku】

こないだ出た"The Real McCoy's Fun Book"を見てて、一番驚いたのは、今期の一番のウリの"タクシードライバー(タクドラ)"シリーズの60年代終わりのLee101-Zが展示会サンプルと違って、結構イイ線いってるのが掲載されていたことですね。
展示会の時の画像を見て、これは絶対に101-Zの後期ものではない!!と私は力説してたのですが、その時に指摘したバックポケットの大きさとステッチの位置が修正されて結構オリジナルに近いものに仕上がっています。まあ製品版が出てこないと確かなことはいえないですが、あの長すぎるポケットを修正した点は評価できます。
あとはシルエットがどうか(太すぎたらヤダなあ)とか、生地がどうかですが、生地もおそらくこれまで52年モデルのとは変えてくるでしょうから、その点は楽しみです。これまでこの時代のLee Riders(本当の意味でのLee Ridersです)を復刻したやつは無かったので、今回のタクドラLeeには期待してます。

そういえば、トッチーさんがデニーロ本人に書いてもらったサイン入りの映画「タクシードライバー」のポスターがありましたが、あのポスターを見る限りでは、着ているタンカースはサイズが大きくて、またLeeのパンツはゆったり目をくるぶしまでの長さで穿いていて、普通に見れば結構バランスが悪いのですが、それをかの名優が着こなすとこうなります、という好例ですね。あれは日本人が真似してはイケマセンな。絶対に真似できません。お尻の形が違うんだよなあ。

おっと、画像のほうは2003年に出たほうのマッコイズLee 101です。

今週の一枚:「Flaco's Amigos」Flaco Jimenez 1989

2006年10月23日 | Fuku-music
【Fuku】

日本人でこの人の音楽に触れたのは、ライ・クーダーの1975年に発表されたチキン・スキン・ミュージックというアルバムからという方が多いと思います。私も、テックス・メックスという音楽自体を知ったのもここからで、ライはロックのリスナーにテックスメックスの巨匠"フラコ・ヒメネス"を紹介し、我々に鮮烈な印象を与えてくれました。

そのフラコが、ライとの共演を含んで本来の自分のフィールドであるテックス・メックスの真髄を聞かせてくれるアルバム「Flaco's Amigos」を今日はご紹介。
日本では哀愁を表現するような場合が多い楽器アコーディオンを、フラコはリード楽器としてロックのフィールドに持ち込み、その力強さと表現の豊かさを世界中に広めたことで高く評価されています。

テックスメックスという音楽はその名の通りテキサスに住むメキシコ系の人の(勿論昔テキサスはメキシコだった)音楽で、メキシコでは「北の音楽」を表す"Musica Nortena"(ムシカ・ノルテニャ)とも言われます。その音楽にアコーディオンがもたらされたのはケイジャン同様に前世紀の終わりごろドイツ系の人によってだと言われており、そのためメキシコ系の音楽であるにも関わらずドイツ系のポルカを思わせる所もあります。
テックス・メックスで演奏されるリズムはヨーロッパのダンスビートであるポルカ、ワルツ、ショーティッシュなどに加え歌入りのランチェラ、クンビア、ボレロ、ワパンゴ(3拍子系)等ラテン系のものもあり実に多彩です。
演奏されるバンドのスタイルは、小編成(アコーディオン、バホセストorギター、ベース、ドラム等)の「コンフント・スタイル」とその編成にホーンセクション等を加えた「オルケスタ・スタイル」に大別されますが、このアルバムでは、フラコの一番の信頼できる仲間との基本的なコンフント・スタイルと、それに"永遠のミュール・スキナー"ことブルーグラス畑の巨匠"Peter Rowan"をゲストに迎えたセッション、それに最大の理解者ともいえるライ・クーダーと彼のいつものお仲間であるジム・ケルトナーのドラムス、ヴァン・ダイク・パークスのピアノ、マイケル・クルーズのパーカッションなどを迎えたバンド編成のセットの3セットの演奏が楽しめます。

フラコは酒を愛し女性を愛し、それ以上にアコーディオンを愛していて、彼の人生はアコーディオンを弾いているか、酒を飲んでいるか、このどちらかに費やされているんじゃないかという声もある位に音楽にのめりこんでた人で、オフの時間でもアコーディオンを手放さないが、決して芸術家肌ではなく、人のいい気配りのおじさんで、来日した際のステージングで彼の人柄の良さがよく判りました。アコーディオンは人柄をしめす様に暖かくスィートでかつノリがいい。フラコのアコーディオンは世界中どこを探してもないような音を出すと言われています。また、フラコは、フレディ・フェンダー、今は亡きダグ・サーム、オーギー・メイヤーズという超大物の四天王バンド、テキサス・トルネードスとしても活躍して、最高のテックス・メックスの真髄をロックのフィールドに無理やり引き込んで、我々を魅了しました。

このアルバムの白眉は、やはり気心の知れたライとの共演で、ヴァン・ダイクのお馴染みのメロディアスな電子ピアノに乗せて、優雅なボレロのリズムで美しいアコーディオンの調べを聴かせるインストの「Poquita Fe」で、途中でライの抑え目のスライドギターと絡む場面は最大の聴き所です。

もう10数年以上前ですが、日本でもワールド・ミュージックとか言って、所謂ロックとは別フィールドの音楽をひとまとめにして紹介して、無理やりに流行っているかの印象を与えるような愚行が横行した時期がありましたが、世界の音楽には様々なものがあり、アメリカ国内の音楽といってもまたありとあらゆる種類があります。それぞれのジャンルの音楽はちゃんとそれぞれ個別にその出自から紹介すべきであり、正しい紹介をしないと、間違った理解のままで後世に伝わってしまうという危険性があります。ライ・クーダーの一番の業績は、そうした様々な世界の音楽を自分自身が演奏してみることによって自分で理解して、それを世に伝えるという非常に手間のかかることを自分が好きでやっているということだと思います。

そのライが一番理解していると思うフラコ・ヒメネスのテックス・メックス、聞いてると自然とテキサスはサンアントニオの黄色い砂混じりの光景が目に浮かんできます。

Flaco's Amigos Flaco Jimenez 1989 plane88675 ,Cooking Vinyl
Distributed in Japan:PCD24101, 1999 P-Vine, 株式会社ブルース・インターアクションズ

ブーツ狂

2006年10月22日 | Fuku-Shoes
【Fuku】

考えてみれば、全盛期の7~8年前ぐらいは一年で360日はブーツを履いてました。でも、最近はスニーカーも履くし(今日もミルリーフだった)、古いALDENとかも履くし、モカシンとかも履くので、ブーツの出番は250日ぐらいに減ったと思います。まあ、それでもかなりの割合でブーツばっかですけどね。
やっぱ、足がブーツ馴れしてるんでしょうね。特にその全盛期からはWhite'sとかWESCOとかのヒールに厚みがあってかかとの位置が高いブーツばかり履いてたので、久々にかかとが無い靴を履いたりすると全然足の位置が違う感じで歩くにもちょっと最初はぎこちないなんてこともありました。最近はまあいろいろ履くので、そういうことも無くなりましたが、やっぱ6inchぐらいの高さがあってくるぶしが隠れる靴のほうが落ち着きます。

でも、学生の頃とかはブーツといってもせいぜいRedwingかクラークスのワラビーぐらいで、あとはスニーカーとかローファーばかりでしたから、どうしてそんなにブーツ狂いになったのか、その原因がよく判らないんですよ。まあ知らず知らずのうちにってとこなんでしょうね。
あとは、ブーツの場合は最初は履きにくくて、かかとが擦れたりマメがすぐに出来たりして、もう最初は血まみれでそれでも我慢して足をブーツに合わせるなんてことしてたから、足に合うようになってからはもう愛着が出てしまってなかなか浮気しにくくなる、というあたりもブーツ狂いの原因の一つかなあ。最近は本当に足に合うものしか買わないですから、血まみれということも無くなりました。特に今年買ったSaint Domingoのコードヴァンなんてもう足にピタリでしたから、最初っから履き心地満点で全然苦労しなかったです。

まだまだ履いていないブーツが結構あります。特に旧マッコイズのラインマンとかウッズマンブーツなんて、死ぬまで履けるだけのブツをストックしてあります。こんなのはブーツ狂しか出来ない芸当ですよね。バカだなあ(^^;;;;;;。

ハンプ越え2

2006年10月21日 | Fuku-FlightJacket
【Fuku】

昨日に続いてもう一つ"ハンプ越え"ジャケットです。こちらはD-1で同じくハンプ越えルートを飛んでいた専門部隊(企業)"ICWATC"の乗員のジャケットを復刻したカスタムです。D-1は普通は地上の整備士が凍える夜間の機体整備作業に着るジャケットでしたが、一部には飛行機の乗員でも機上で様々な作業に従事するため防寒が必要な乗員にも支給されました。このジャケットは輸送機に乗って、着陸できないような山間部の要所に機上から荷物を落とす"キッカー"と呼ばれた乗員が着ていたものだそうです。

背中にはCBI戦線のカスタムジャケットの一番の特徴である革クラフト製のブラッドチットがついています。フライトジャケットのカスタムを語る上で欠かすことの出来ないのが「ブラッド・チット」の存在ですが、直訳すると「血統書」となる「ブラッド・チット」は当時「レスキュー(救護)パッチ」等と呼ばれており、その名前が示す様に、乗員が墜落した際に英語の通じない現地民に身分を証し、救護を求めることを目的として乗員のジャケットの表や裏面に後付けされていました。その内容は中国語で「戦い援護するために中国へ来たアメリカ人です。私を救護してくれれば政府が報奨を与えます。」と記されていました。

まあ、この辺はCBI戦線について書かれた文献ならば常識的に出てくる事項なので、あまり深入りしませんが、このD-1は普段は地味めなD-1をもうこれでもかあというくらいのフルデコレーション・カスタムしたジャケットで、ブラッドチットは前身頃の裏にもポケット代わりに縫い付けられており、西洋のフライト・ジャケットと東洋の神秘的な世界が融合したこのジャケットは、独特のオリエンタルムードが漂いより魅力的なジャケットとなっています。

そうそう、ラクダのスタンプと5の文字はハンプ越えを飛んだ回数を示しています。

実際には、ちょっとブラッドチットが表についているジャケットを外で着るには勇気がいるのですが、結構見た目よりも軽くて重宝しています。コーティングがハードなので最初は腕が真っ直ぐで曲げてもすぐに元に戻ってしまうほどの形状記憶ジャケットでしたが、ようやく身体に少し馴染んできたというところで中断、その後でしばらく着てないです。いかんですなあ。

ハンプ越え

2006年10月20日 | Fuku-FlightJacket
【Fuku】

もうそろそろブログ始めて1年経ちますが、良く見てみたらなんか本来ならば一番多くなければならないフライトジャケットのエントリがえらい少ないですね。まあ、最初はあえて出さなかったところもあるんだけど、その後はすっかり忘れてしまってました。ただまあ、秋も深まってくるとやはりA-2とかの話題を出さないとなんか悪い気がして、出しました。マッコイズ2000年F&WリリースのJ.A.Dubowの41年モデルに所謂"ハンプ越え"の物資輸送部隊のカスタム"Trunk Carrer"です。

第二次大戦中、インドやビルマ(ミャンマー)から中国大陸奥地へヒマラヤを越えて、ジェット気流の恐怖と戦いながら、山岳地帯横断飛行を行い、日本軍に抵抗する中国軍や連合軍への物資補給を担当した部隊はもともとは米軍の義勇兵(ギャラで雇われたプロの飛行士たち)が数多く含まれて、彼らが危険を犯して物資輸送のために飛んだ(香港-)昆明-ラングーン-カルカッタは、まさに戦時中の「ハンプ越え」ルートと呼ばれました。

その輸送を担当していた連中のジャケットを今の世に甦らせたのがこのカスタムA-2です。愛嬌のあるダンボのパッチと背中のレザークラフト製の星条旗が目立ちますが、土台となっているDubowの台襟付の41年モデルもアニリンのマホガニー色のなんともナチュラルな革の表情が美しいA-2に仕上げられて、この期のカスタムモデルでは非常に人気の高かった一着でした。

そろそろA-2の時期ですかねえ。まだ紹介してないの一杯あるなあ。

そろそろ寒い

2006年10月19日 | Fuku-Jacket
【Fuku】

夜になるとちょっと肌寒いことも多くなりました。こうなるとアウターの出番ですね。こういったウォームアップジャケットは、これからの時期大活躍となります。WareHouseの昨年のラインナップで出た40年代のウールメルトンのジャケット、所謂ヴァーシティ・ジャケットですが、あまりみかけない綺麗なグリーンとレーヨン地の腕のパイピングに惹かれて手にいれたものです。

これはウールの一枚仕立てでライニングも無いのですが、ボタンはボタスタではなくてスナップボタンです。バスケットボールチームのシニールが目立ちます。こういうスタジャン(ってのも日本語かな)って好きなんですよね。王道のフルデコの70年代のBUTWINとかDelongも好きなんですが、こういったクラシックなアワードジャケットも好きで、このあたりのレプリカものも結構集めています。

WareHouseも最初はウールとツイル地のリヴァーシブルのウォームアップジャケットなんかを出して、結構試行錯誤してたのですが、今となってはおそらく一番精巧なスタジャンレプリカを作るメーカーに成長したと言えるでしょうね。今年のラインナップのレスリングのフルデコもかなりの出来でした。

ただ、まだちょっと昼間はコレだと暑いんですよね。そのあたりの調整が今の時期は難しいです。でもまああと2週間もすれば11月、こういったあったかもの系が手放せない時期となります。

FUN BOOK 2007

2006年10月18日 | Fuku-Pants
【Fuku】

こないだ発売された「The Real McCoy's Fun Book 2007」、早速買いました。今回は昨年のと違って、お馴染みの桐生の明仙縫製のご紹介など、製作現場のレポートも盛り込まれていて、結構楽しめました。ただ、昨年のWare Houseの10周年本の2番煎じに見えてしまうのは私だけかなあ。
以前は、大体この時期になると(もうちょっと前でしたかね、9月末ぐらいか)、マッコイズの新しいカタログが宅急便でドド~~んと届いて、それから毎日毎日飽きもせずに穴が開くほど読みまくって、今期は何がいい、どれを買う、などネットの方々と語り合うのが本当に楽しくて、もうカタログ見ているだけで非常に心豊かな気分になったものでしたが、最近はファンブックを見てもいぜんほどにはトキメクことがなくなってしまいました。まあ自分も歳をとったし、好みも少しは変わってきているので当然と言えば当然なんですが、決して今のマッコイズが出しているプロダクツが魅力が薄いという訳ではないのに、なんか物足りなさを感じます。

以前のカタログでは、巻頭を飾る壮大なるヒストリーを盛り込んだ短編小説ともいえる文章があり、またプロダクツの紹介においても、ただ製品を紹介するだけでなく、あくまでストーリーの上で成り立つ形で紹介しているので、読んでいても非常に心惹かれたし、製品の良さとか特徴についても自然とアタマに入ってきました。やはりその辺の違いですかねえ。

ただ、今年というか来年のラインナップでも、エアロレザーのモデルをデュプリケートしたマッコイズネームのA-2とか、久々にナイトロを再現したB-15C(MOD)とか、タクシードライバーシリーズ(これが今年の最大のウリですかねえ)のLee 101-Zなんて60年代最後のヴァージョンをよく再現していて、かなり魅力的なやつが満載です。

もうちょっとよく読んでみますかねえ。以前のようにナイトキャップ代わりに。

おおっと、画像のほうは既にカタログから消えて廃番扱いのReal McCoy's Work Clothing製のダブルニーのワークパンツです。明るめのブラウンダックにリヴェットを多用したダブルニー、こちらの昨日の急行ストライプ同様に結構気に入っています。ただ、このあたりの廃番は残念です。