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Real Jeans & McCOYSTA Millennium Special

春のパンツ

2006年03月31日 | Fuku-Pants
【Fuku】

シャツにジャケットときたので、ついでにパンツも、ということで、最近よく穿いているウェアハウスのウォーバッシュストライプのパンツ、StrongHoldのモデルです。珍しく加工ウォッシュものですが、結構いい色落ちで気に入ってます。
確かサンプルセールでかなり安くなっていたので、まあシャレでたまには加工もいいかなと思って買ったのですが、穿き始めたら結構ハマりました。
ワークパンツに入るものなんでしょうが、それほど太いというわけでもなくかなり普通のストレートで、お尻のあたりは余裕があります。

これの魅力はなんといっても生地の感触の良さですね。結構薄くておそらく10ozもないと思うのですが、軽くてこれからの季節にはピタリです。私はスウェードのスニーカーにプリントもののスウェット、その上にはシングルの革ジャケットという感じで着てます。軽い感じのオレンジシャンブレーのシャツとかも合いますね。

このストライプって見た目だけだと結構派手めなんですが、着ちゃうと不思議とそんなに目立たないですね。まあ目立ったほうが良いと言えば良いのですが。

靴特集

2006年03月30日 | Fuku-Shoes
【Fuku】

本日発売のF&E、予告したおいた通りで、まさに靴の達人たちのオンパレード、いやあ、スッゴイですねえ。ジップやPuebloの淺川さんをはじめよくご存知な方々も多くて非常に楽しめました。トイズの岡本さんのコレクションにも参ったけど、あのスニーカーフリークのすごさにも脱帽ですね。上には上がいるものです。

でっ、私がなんといっても一番うれしかったのは、39ページに久々にこういう表舞台でお目にかかった中村隆一さんでしたね。今の若い方々は知らないかもしれませんが、我々世代には、ベイリーストックマン、ハリス、エミスフェール、はたまたBALL&Closedショップなどなど、もう神宮前キラー通りでは当時は知らない人はモグリとまで言われた超有名ショップを仕切っていた方で、まさに我々のお手本と言える方でした。当時から一味違ったセレクトで我々はもうついていくのがやっとでしたが、ハリスやエミスフェールでのセレクトぶりは、昨今のJ.S.HomesteadとかUnited Arrowsとかのセレクトショップのまさにお手本となるべき素晴らしさで、よく眺めに行ってはいろいろとご指導いただいたものでした。
一時期BALLショップをオープンした時には、あの当時爆発的な流行りモノだった"ペダルプッシャーパンツ"(通称ペグパン)にカラフルなカラーリングのニットなんかで髪の毛は逆立ててメッシュを入れて、我々を驚かせてくれましたが、当時から1歩も2歩も先を行く独特の世界観を持った方でした。

今回登場のいでたちもまたぶっ飛びました。あのカーディガン、スゴイよねえ。御年60歳とは全く見えません。中村さんこそ本当の"洒落た"人です。


#対抗した訳じゃあないだろうけど、Lighteningの電話帳のような分厚さの12周年記念号にも驚きました。でもただ厚いだけじゃあねえ。この2冊を買って持ち歩いたら、もう手が痛くなりました。



春のジャケット

2006年03月29日 | Fuku-Jacket
【Fuku】

春と言えばもう何年たってもWesternerを着るというのが、私の定番中の定番。
今回はWesternerでも最初期の黒タグのRiders刻印ボタン仕様のやつです。Tシャツの上に羽織ると、コットンサテンの心地よい感触がタマラないです。ただ、Westernerジャケットは冬場とか秋口でも結構着るんですよね。この上に厚手もののジャケットを羽織るんです。フィルソンのダブルマッキノウとかJoe McCoyのOutdoor系のハンティングコート(Big Sur Coat)とかね。

ブラウンとかオリーブのWesternerジャケットも良いけど、やはり春はこのアイヴォリーが一番合いますね。桜とアイヴォリー、結構良いコントラストです。でも木の上からのうれしい思わぬ落下物にはご用心(^^;;;;;。ああいう汚れはなかなか落ちませんからね。

春のシャツ

2006年03月28日 | Fuku-Shirts
【Fuku】

先日、私のentryをカテゴリ別に整理しましたが、私にしてはシャツものが少ないことに気付きました。やはり寒い季節にはシャツよりジャケットっていうことですかね。これからはシャツもの、バンバン出していきますよ。

最初は、春らしいオレンジシャンブレー地が明るいマッコイズ98年の傑作"サイドワインダーシャツ"です。このオレンジはかなり好きで、他にもオイルディガーとか半そでサイドワインダーとかいろいろと着ました。生地の軽さとシャツの複雑かつ丁寧なディティールがよくマッチしていて、非常に着心地が良いシャツです。

今週末あたりは東京では桜が満開となるようで、桜の下にオレンジって結構合うんですよね(自分だけそう思ってるだけですが)。パンツはウォーバッシュの結構色落ちしたやつなんかが気分ですかな。

今週の一枚:映画『ラストショー』(DVD)(1971)

2006年03月27日 | Fuku-music
【Fuku】

今回は珍しく映画です。アメリカン・ニュー・シネマの傑作と評価されている巨匠ピーター・ボグダノヴィッチ名作「ラストショー(The Last Picture Show)」。
オープニングとエンディングのビュービュー吹く砂嵐の音とモノクロでざらついた画像の中に浮かぶ古びた映画館のサインが非常に心に残る、私の中ではベスト1のアメリカ映画です。

時代背景と舞台となった街がまず絶妙で、
「1951年、テキサスの小さな町アナリーンに、若者の社交場となっている映画館があった。そこに集まってくる若者、ソニー(ティモシー・ボトムズ)とデュアン(ジェフ・ブリッジス)はある日、恋人のことが原因で喧嘩別れしてしまう。そして数年後、朝鮮戦争に出征するために故郷に戻ったデュアンは、ソニーとの友情を取り戻し、かつての遊び場だった映画館へ赴くが……。」(キネマ旬報 全映画作品データベースより抜粋)

まさに、アメリカが第二次大戦後の繁栄の時代を過ぎて、いろいろなところで社会の歪が出始めた頃、アメリカという国家の「正義」や「理想」の偽善が、徐々に明らかになっていった時代、そんな時代を背景に、退屈なテキサスの小さな田舎町の青春群像を、淡々と描き出してます。ただ、単なる青春映画というわけではなく、中年を過ぎてやがて晩年にさしかかりつつあるかつての若者と、徴兵、恋愛、SEX、将来への不安などさまざまな悩みを抱える今の若者の対比から、アメリカという国の失われた夢の終わりを描く、これこそがこの映画メインテーマではないかと思います。

とはいえ、この映画で一番の注目は、時代が描く当時の風俗とファッションで、音楽はロックンロールがまだ無い時代でハンク・ウイリアムスにエディ・アーノルド、出てくる映画は「花嫁の父」に「赤い河」、そして着丈と袖の短いオープンカラーのチェックシャツにLevi's501XX、主役のソニーはLee101-JにLevi's501XXにウエスタンブーツという格好で、朝鮮戦争に出征する親友デュアン(ジェフ・ブリッジス)が乗る古びたグレイハウンドのバス、ソニーがいつも通うダイナーのうままずそうなハンバーガーとハインツのケチャップなどなど、もう我々のようなスキモノにはタマラないシーンが次々と出てきます。私のデニムウェアの着こなしの基本は、いつもこのソニー(ティモシー・ボトムズ)のLeeのジージャンに501XXの組み合わせです。サイジングまで含めて完璧です。

この映画は、高校生の時に今は無き下北沢の名画座「オデオン座」で見ました。その当時はかなり露骨な性描写とアメリカの高校生の青春群像と友情に結構憧れたりしながら見たことを覚えていますが、それから20年以上経って改めて見ると、この映画は「青春映画」、というよりは、「青春期の晩年」を描いた映画であったのでは、ということがよく判りました。
一つの時代の終焉を、映画で出てくる映画館の最終上映(作品は「赤い河」)に重ね合わせていることが非常に心に残ります。

青春をとっくに通り過ぎた今の自分の世代・・・あの青い時代にやり残したことを思い、様々な「柔らかい後悔」を抱く世代が見ると、間違いなく切なくなる映画。いつ見ても傑作です。

ラストショー 原題:The Last Picture Show、1971年 アメリカ映画、日本公開1972年7月、
監督: ピーター・ボグダノヴィッチ Peter Bogdanovich
原作: ラリー・マクマートリー Larry McMurtry
脚本: ラリー・マクマートリー Larry McMurtry ,ピーター・ボグダノヴィッチ Peter Bogdanovich
出演: ティモシー・ボトムズ Timothy Bottoms
ジェフ・ブリッジス Jeff Bridges
ベン・ジョンソン Ben Johnson
クロリス・リーチマン Cloris Leachman
シビル・シェパード Cybill Shepherd

ヴァーラップ

2006年03月26日 | Fuku-Shoes
【Fuku】

お次はWESCOの出番です。私は足型が合わないので、どうもWESCOは苦手なんですが、これだけは未だに手元に残してあります。ヴァーラップと呼ばれるナチュラルレザー仕様の6inchですが、もう8年位前のやつです。スマクロで以前の名物店長のSさんのご推薦でサンプルで入れたものをそのまま買い取った覚えがあります。
全く履いていないので、もう油脂成分が浮き出てカビみたいになってますが、カビじゃあありません。オイルを入れたほうが良いと思いつつ、このままです。

これは履きこめば履くほどに色が変化して、もうベルトと同様でモノスゴイ色変化があると言われたのですが、残念ながら肝心な足型が合いません。ワイズが幅広すぎたんですよね。もっとWhite'sみたいにアーチサポートでしっくりとフィットするほうが私には合いますね。あと、コレなんでだかよく判らないのですが、スゴク革が厚くて履きにくいんです。

もう最近ではWESCOもWhite'sもいくらでもオーダーメイドできるんですってね。革だけでなくてパーツから場合によってはラストまで指定できるそうです。スゴイ世の中になりました。でも値段もそれに連れてスッゴイことになってるようです。このWESCOは確か当時の定価49000円だったと思いますが、今はそんな値段では全く買えないそうですね。それも驚きだなあ。私は"つるし"で十分ですわ。

チョコレートレーヨン

2006年03月25日 | Fuku-Jacket
【Fuku】

数あるマッコイズのフライトジャケットでも一、二を争う極珍ものといえば、やはりコレでしょう、のCODE-382137です。単なるコード番号で呼ぶと全然可愛げがないただのテストサンプルに見えますが、やはりこれにはもっとも似合う愛称"哀愁のチョコレート"と呼べば、この名品の良さが一段を引き立つってもんですかねえ。

とにかく、これはかのChuck Yeagerにインタビューして、あとは残された数少ない着用写真のみから復刻されたという、まあ出自からしたら非常に怪しいジャケットです。実際にイエーガーが着たのとは細部違う可能性大ですし、本当にこんなG-1のレーヨン版みたいなディティールだったのかも確証はありません。
それでもコレを着てると本当に機能的で、かつ非常に繊細かつ頑強なレーヨンシェルのおかげで非常に上質なジャケットだということを実感します。やはり、このレベルにもなるともう実物どうのこうのってのは関係ないですね。実際には無かったものだからそんなのレプリカジャケットじゃあない、と判断すれば買わなければ良いだけです。でも、遊び心っていつでも大切にしたいですね。
なんでもかんでも理屈だけで通そうとすると絶対にほころびが出てきます。というような教訓まで与えてくれた極珍品。今もバリバリ現役で今日も着てました。

PECOS Bill

2006年03月24日 | Fuku-Shoes
【Fuku】

お次はやはりRedWingですかねえ。いろいろとありますが、未着状態ではコレが一番の自慢物かな、ということで60年代後半のペコスブーツ、品番で言うと966ってやつです。70年代に入ってからの966はもっとオイルが入った色の濃いレザーになるのですが、これはオイルはほどほどでどっちかと言うとヌメ革的なナチュラルな仕上げで、80年代以降のRedwingでは見られない革を使っています。

966のほうはトゥも丸くて背丈も低くてペコスらしさが出ていて好きなんですが、ちょっと脱げやすいのが欠点かなあって、別にサイズが合ってない訳じゃあないんですけどね。でもまたこのゆったり感がいいっていう方もいますね。ズドーンと太いペインターパンツとかオーバーオールにはピッタリです。

Safety Toeの解説小冊子も付いた豪華版。この箱だけでもオカズにご飯が喰える(^^;;;;、という名品です。

Pecos Billというのは、アメリカの子供向け童話に出てくる英雄ですね。ディズニーアニメにもなり、ライ・クーダー音楽でかの名優ロビン・ウィリアムスナレーションのサントラ盤でも有名ですね。

矯正靴

2006年03月23日 | Fuku-Shoes
【Fuku】

靴シリーズ、まあいろいろと紹介したいのはあるんですが、まずはやはり皆さんも大好きALDENのちょっと旧いのから、ということで、どこにもALDENの文字はないものの、明らかにALDENの伝統とも言えるモディファイドラストの60年代のプレーントゥです。この凸のハリ具合といい、外側に捻って傾斜したソールといい、まさに矯正靴のメーカーらしさが目立つALDENらしさが良く出ている一足です。

モディファイドラストと言えば、誰もが名をあげるのが名品"Jacobson"のUチップですが、あの履き心地はもう絶対に一度履いたらやみつきになるほどの心地よさです。このオールドのALDENはサイズが8ハーフのBワイズという超細身なんですが、これがまた私の足にはピタリをハマって、特に土踏まずのところのサポート具合なんてもう最高です。
外から見たらなんてことのないただのヒモ靴ですが、実は本当のスグレものって目立たないもんなんですよね。

そうそう、念のために言っておきますが、ALDENはいまでこそ自分のブランドネームで売ってますが、昔は殆どがOEM生産でしたから、昔のは殆どがショップの別注で注文ショップのネームが入ったものばかりです。これはシカゴの"The Satisfactory Shoe Co."という靴屋のネームが入っています。

卒業式

2006年03月22日 | Fuku-others
【Fuku】

今日は息子の学校の卒業式でした。私は葬式とか結婚式とかっていう形式だけ重視の式典イベントって大嫌いなんですが、卒業式と入学式はまあ出るのにカネがかかんないですから(^^;;;;;;;;;、喜んで出るようにしてます。
親の期待とか思惑とかを全く無視するがごとく予想以上に成長した(身体だけですが(^^;;;;;;)息子の普段見せない緊張した、そして非常に前向きな視線を見て、頼もしく感ずるとともに、そろそろ親の手が離れる時期になったかなあとちょっと寂しくも感じたりしてました。

最近の卒業式って、制服がある学校はそのまま出れますからいいけど、自由服の学校の場合には皆男の子も女の子もブレザーとか着るんですね。ネクタイもしてるし。で、うちのもネクタイをしたいというので、レジメンタルの無難なところを何本か出して選ばせたのですが、息子が選んだのがこのロサンゼルスの今は無き名店「Garys(ゲイリーズ)」のエンジのレップタイでした。
LAのマリナ・デル・レイの小さなショッピングモールの中にあったGarysは、70,80年代、我々にとってはもう憧れの店で、私は雑誌"POPEYE"でその存在を知り、もう絶対にLAに行ったら最初にここに行くと決めていて、そのとおりに、最初にLAに行った時には最初に飛び込みました。店に入ったらもう大感激で、非常に品の良いお洒落なおじさんの店員が相手をしてくれて、ここのマストとも言うべきシェットランドのチルデンスウェーターとか襟が小さめでものスゴク細い糸を使ったPinpoint OxfordのBDシャツとかを買いまくりました。ネクタイも何本か買ってるのですが、いまでも残っているのはこの一本だけです。

実は私もこのネクタイを大学の卒業式でしているんです。卒業式の前日にアメリカからギリギリで舞い戻って、その時に買ってきたネクタイをそのままして卒業式に出たことをよく覚えています。

そのネクタイをまた20数年後に息子が卒業式でしてる、これもまた別の感慨がありました。やはり似てるのかなあ、好みが。

ダーティ

2006年03月21日 | Fuku-Shoes
【Fuku】

今月末に出るF&Eは靴特集だそうですね。なんでもいろんな達人たちの足元が紹介されるとか。まあそれを記念してというわけでもないですが、月末にかけて靴を集中的に取り上げていきますね。
というわけで一番手でいきなり汚いのが出てきて申し訳ないですが、70年代にはお洒落な連中は皆履いてたダーティバックス(Dirtybucks)です。我々の世代だと国産ならばリーガル、輸入ものならばWalkoverが定番でしたが、これはちょっと裏をかいてL.L.Beanのやつです。この亜流でスムースレザーとバックスキンのコンビでサドルオックスフォードというのもありましたが、そちらはさすがに履きつぶしてしまいました。これは以前にも書きましたが、Maine州FreeportのL.L.Beanのリテイルストアの隣にあったアウトレットでかなり安く買ったやつです。かなり履いたのでもうソールもかなり減って型崩れしてますが、さすがにバックスキン自体はしっかりしてるし、レザーの裏張りのおかげでかなり長持ちしてます。
なんてことない普通の短靴ですが、なんにでも合わせやすいので重宝しました。お仲間でホワイトバックスもありますが、あれは洒落ているけど普段履くにはちょっと汚れすぎちゃうのが欠点で、いざという時にしか履きませんでした。でもなぜか皆買ってました。

お洒落は足元から、ってもう何十年も言い古された呪文ですが、確かに足元が決まってないといくらジャケットとかシャツでいいもの着ててもしっくりこないです。昔の人はウマイこと言いました。

今週の一枚:『1974 HOBO'S CONCERTS Ⅴ』(1998)

2006年03月20日 | Fuku-music
【Fuku】

以前にシュガーべイヴとか鈴木茂氏のとこでも書きましたが、1975年というのは日本のロックミュージックにとっては非常にエポックメーキングとなった年だったのですが、その準備段階というのが前年の1974年で、この年には、当時の日本のフォークとロックにとっては非常に重要な位置を占めることになる定期的コンサート「ホーボーズ・コンサート」が毎月マンスリーで毎回一週間、出演したミュージシャンは250組という、当時としては非常に画期的な試みが、池袋のシアターグリーンというキャパ80名程度の小さな劇場(ライブハウスではない)で繰り広げられました。
URCからキングベルウッドレーベル所属のフォーク系、ショーボート系のシティ的なサウンド、そしてナイアガラ(風都市)系のはっぴいえんどフォロワー的な日本語ロックなどに加えて関西や地方で活躍していた新人バンドや新たな歌い手が次々と登場して(大体1日で3~5グループの競演でそれが一週間続く)、ここをきっかけにメジャーデビューしたシュガーべイヴやセンチメンタル・シティ・ロマンス(いまだ現役!!)の非常に初々しい名演が見れたなど貴重なライブテイクの数々を残しました。その模様は2年後に7枚組みのBOXセットLPでリリースされましたが、その後一回だけ89年にCD化されて即廃盤、ようやく1998年にLPと同じ曲構成で完全復刻されました。その中の一枚で今回はそのⅤの「ありがとう ありがとう ありがとう」で、主に当時シティ派と分類されたミュージシャンの競演が収録された一枚を持ってきました。

まずは、"永遠の冒険王"こと南佳孝氏のピアノ弾き語りの非常に都会的な洗練されたポップスで酔わせて(アルバム未収録の貴重なテイク)、次が"ナイアガラの唯一無比の演歌歌手"こと布谷文夫氏が"ココナッツバンク"(伊藤銀次ギター!!)を従えての大R&B大会で、「深南部牛追い唄1~大阪へやってきた」の超シャウト熱演に身体躍らせ、当時すでに貫禄あった永遠の"HORO"小坂忠氏の名曲「機関車」のゴスペルフィーリング溢れる演奏にどっぷり浸かり、まだ名古屋から楽器をクルマに積んで池袋まで通っていたセンチメンタル・シティ・ロマンスの非常に洗練されたツインギターとツインボーカルのハーモニーが耳に心地よい"名古屋ウエストコーストロック"サウンドに聞きほれて、最後には、名盤「Hosono House」発表後、その後の"トロピカル・ダンディ"からYMOへと変貌していく前の非常に貴重な弾き語りで聴かせた細野晴臣氏の「冬越え」と「住所不定無職低収入」のお馴染みのフレーズで泣く、というラインナップ、通して聴いてみると、当時の日本の音楽シーンの一ページがよく見えると思います。
ニューミュージックなんていう音楽が無かった時代の貴重なテイク。今は超がつく大物達の初期の名演、そして今ではもう聴くこともその存在すらも忘れられてしまったミュージシャンの声、昔の音楽と片付けることは簡単ですが、こういった地道な活動があったからこそ、今の日本の音楽シーンがあるということを再認識させてくれる貴重な音源です。

私自身はホーボーズには非常に思い入れがあり、毎月皆勤賞であのお寺の隣の小さな劇場に通って、入り口でズックを脱いで座布団に胡坐をかいてうつむき加減に次々登場する歌い手の名演に触れることが出来たことは非常にラッキーでした。

1974 HOBO'S CONCERTS Ⅴ (ありがとう ありがとう ありがとう) キングベルウッドレコード Originally released 1977,
Reissued CD CHOPD 062(NKCD 3013) King Record Inc. 販売元:ViViD SOUND Cooperation 1998

茶色い親方

2006年03月19日 | Fuku-Jacket
【Fuku】

私が30年代~50年代の所謂スポーツジャケットが大好きなのはもうよくご存知でしょうが、そのきっかけになったのがこのマッコイズ99年秋冬の傑作「Foreman's Jacket」通称"親方上着"です。
なんてことのない馬革のシングルジャケットでしかもこれはブラウンですから、見た目も非常に普通、当時は単なる中年男性が休日にちょっと羽織って買い物に出かける、みたいなジャケットですね。
でも、細部をいろいろと見ていくと、襟裏のコーデュロイとか背中の3枚バックパネル、サイドのアジャスターなど、もうこれでもかというくらいにシャレた意匠が使われています。この遊びがいいじゃないですか。実用的とは決して言えないんだろうけど、そういう洒落心ってのがふんだんに見えてくるのがこの時代のこうしたジャケットの特徴です。アメリカは実用主義で機能のみを追及している、なんてしたり顔で言う方もいますが、この時代には少なくとも服で遊ぶっていううれしい余裕があったと思います。

私も休日に羽織ってます。もうだいぶ着たので、カゼイン特有の擦れがいろんなとこに出ていますが、革は丁度美味しくなったところ。これからの季節またまた大活躍のジャケットです。

ガスT

2006年03月18日 | Fuku-Shirts
【Fuku】

コレ、みんなよく買いましたよねえ。通称ガスT。正確にはRoute66 MotherRoad Inc.シリーズでしたっけねえ。
これは初回の99年春夏リリースの「RedCrown Gasoline」ですが、ボディのTシャツの色からすると、代官山ジェネラルストア(旧いほうですね)別注の追加生産分だったと思います。
皆、飛びついたのはやはりプリントデザインでしょうね。まあいろんなカンパニーロゴのエッセンスから制作されたデザインなんですが、どれもキモを押さえていてカッコ良かったです。あとそのプリント(またこれが擦れて落ちてくる絶妙モノ)が乗ってるボディのTシャツも着丈も身幅も本当に絶妙で、素材も最初はかなりしっかりしてるんですが、かなり着込むとある時を境にガラっと変化して、ネックのクタリ感とかもう最高でしたね。
この次の年の2000年春夏のコレクションのはちょっとプリントがししすぎでなかなか擦れ落ちしなかったんですが、この99年のはどれも擦れ擦れでした。このシリーズは一杯買ったからもういくらでもあります。

同じような人多いだろうなあ。もう絵柄によっては店頭に並んだその日にサイズによっては完売ってのがありましたからねえ。

今はなかなかこういった心ときめくTシャツってないですね。去年のマッコイズの草野さんデザインのヤツはちょっとイイのがありました(Mount Hood StageのバスTとか)けどね。

高架鉄道

2006年03月17日 | Fuku-area
【Fuku】

先日、恥ずかしながら初めてディズニーシーに行ってきました。感想は、まあランドよりは水がある分だけ私には合うかな、っていう感じですが、非常に気になった施設というか場所がありました。

アメリカンウォーターフロントといって、ニューヨークとニューイングランドの漁村ケープコッドをモチーフにして、豪華客船「S.S.コロンビア号」を配して1912年の処女航海を祝う、みたいなコンセプトのエリアがあるのですが、そこに入りこんだら、上には頑強なる鉄骨がうねり、その上をディズニーシー・エレクトリックレールウェイがゴーゴーと走っていくところがあり、その一角は1912年のNYのミッドタウンの街並みが非常に克明に再現されているのですが、この光景ってどこかでホンモノを見たことあるなあ、って思ったら、昔よく行ったニューヨーク近郊ブルックリンのコニーアイランド近辺の商店街(ロシア系移民が住みついたところでいろんな人種の方々が居住している地域)にそっくりで、あのあたりでは結構面白いデッドものが掘り出されて楽しかったことを思い出しました。

懐かしさにひたってそのエレクトリックレールウェイの駅に出てみると、これがまたまた驚きで、1930年代に消えてしまったニューヨークのミッドタウンを縦横に走っていた通称"EL"ことElevated Railway(高架鉄道)をモデルにしたやつが走っていて、思わず4回も乗ってしまいました(^^;;;;;;)。ELって昔のWalker EvansとかDorothea LangeとかRussell Leeとかの写真集でしか見たことはないのですが、いかにも当時のアメリカの勢いが感じられる乗り物として非常に興味がありました。まさかここでそのELを再現した鉄道に乗れるとは思っていなかったので、すっごく嬉しかったです。
その駅近辺には地下鉄の入り口が模してあったり、1910年代当時のアメリカのデリを非常に良く再現した"NewYork Deli"があり、そこの「ルーベン・ホットサンド」は大きいピクルスが添えられて、まさにあちらの味がしました。嬉しかったですね、ああいう建物とか食べ物に出会うことが出来たのは。また行きます、ディズニーシー。

その時代、あの鉄骨ばかりの鉄道や高層ビル、地下鉄を作った親方はこういうジャケットを着てたんでしょうな。

というわけで、今回はRJさん向きのentryでした(^^;;;;;;;。